旅行・地域

May 03, 2019

ヒトツバタゴ@対馬鰐浦

 GW中に咲く花を求めて、あちこちを旅しているのだが、今回の長期休暇を利用して、一度行きたかった対馬のヒトツバタゴ大群生地を訪れることにしてみた。
 ヒトツバタゴは大陸系の樹木で、それゆえ大陸に近い対馬に自生しており、とくに鰐浦地区にはその大群落があって、開花の時期である5月初旬には、山そのものが白く染まることで有名なのである。

 その対馬、車で行くとけっこう大変であった。
 博多筑港からのフェリーは夜の12時に出港して、朝の5時に対馬の厳原に着くという、何やら使いにくい時間帯。もっとも、これは搭載している車の大半が荷物運搬のトラックであって、トラックは市場が開く前の早朝に配送を行う必要があるゆえ、こういう時間になっているようだ。私はそれに便乗しているわけで、文句は言えない。

【対馬の夜明け】

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 というわけで、夜が明けぬ前に対馬の港に着き、それから対馬の北端近くに位置する鰐浦を目指す。途中、対馬を上下に分ける万関橋あたりで夜が明け、いい夜明けの景色が見られた。

【ヒトツバタゴ】

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 鰐浦に着く頃には夜もすっかり明け、青空が広がっていた。そして国道382号線から鰐浦地区に入ると、いきなり山肌を白く染めるヒトツバタゴの姿が見えた。

【ヒトツバタゴ】

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 鰐浦港をヒトツバタゴを見ながらしばし散策したのち、この地区を一望できる韓国展望所に移動。
 ヒトツバタゴは野生では、生育できる地区が限られているようで、岬の突端近くと、海に近い部位を好んで咲いているようである。

【ヒトツバタゴ】

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 続いて、もう少し近くで鰐浦のヒトツバタゴを見られる「ヒトツバタゴ展望所」にと行ってみる。
 新緑のなか、白いヒトツバタゴが印象的である。
 ヒトツバタゴはいくつかの別名を持っており、その一つが「ウミテラシ」。花が満開の頃、鰐浦の湾はこの花の照り返しで白く輝き、湾外から港を目指す船にとっての分かりやすい道標となっていたらしい。その別名通り、海を照らすかのような鮮やかな白い花であった。

 ヒトツバタゴは対馬の島全体で見ることができたけど、このように大群落を作っているのは、この鰐浦一ヶ所であり、よほど条件が良いのであろう。貴重な存在である。国の天然記念物になっているのもよく分かる。

【ヒトツバタゴ】

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 ヒトツバタゴは対馬を代表する樹なので、街路樹や、民家の植木にも使われている。
 民家のものはよく手入れされているので、樹勢もよかった。そのうちの一本の近接影を参考までに紹介。
 樹全体が白い花で覆われ、まるで雪の時期の樹氷のようにも見える。

【高麗山登山口】

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 鰐浦のヒトツバタゴを見たあとは、対馬上島の山を二つ登る予定にしていた。
 そのうちの一つが高麗山。
 鰐浦地区の近くにあり、ここに登ると、鰐浦地区が一望できるはずで、ヒトツバタゴのさらなる良い眺めが経験できるであろうという目論見である。
 しかしながら登山口に着くと、自衛隊による「この山は自衛隊施設があるため立入りはご遠慮ください」の看板があった。登山の一般的ガイド本である山渓出版の「分県登山ガイド 長崎県の山」によれば登山可のはずなので変に思ったが、警告を無視して登るわけにもいかず、ここはUターンして、次の目的地、対馬御岳へと行くことにした。

 

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April 07, 2019

桜とSL @ある春の風景

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 国道219号線沿いに車を走らせて、球磨川沿い、堤防に良く植えられている桜を観賞。その途中、球磨村の丘がピンクに染まっていたので、立ち寄って行った。そこは桜の名所、球磨村総合運動公園で、今が桜の旬であった。
 丘の上に着き、桜の花びらが舞うなか、花盛りの公園を見ていると、近くの駅から大きな汽笛が鳴り響いて来た。それは紛うことなき、蒸気機関車の汽笛なのだが、そうか、肥薩線にはまだSLが走っていたのだと思い出した。

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 蒸気機関車は半世紀以上前に新規製造は終えていて、歴史の遺物的存在であるが、一部に熱狂的なファンがいることもあり、僅かな数が、現役として走っている。
 私のような中年にとっては、子供のころ蒸気機関車は普通に走っていて、それはうるさく、ガタガタ揺れ、煙をしょっちゅう吐くので窓も開けるのも困難な、デメリットだらけの交通機関というイメージであり、蒸気機関車に対してはなんら思い入れはなく、それらが次々に運行を停止していくのを、時代の必然と思っていた。
 ただ熊本では、SLはずっと前より阿蘇から熊本駅経由で人吉まで走っていた。SLはなにしろ馬鹿でかい汽笛を放つので、学生時代熊本にいた私は、線路に近いところに住んでいたわけでもないのに、ときおり響くSLの汽笛の音で、時刻に気付いていた。
 それで私にとって、熊本のSL-当時は「あそボーイ」と呼ばれていたーは、「音はすれども姿は見えず」という存在であり、姿を見たことがなかった。
 そのSLはいったん運行を終了したのであるが、その後修理を受けて現役復活。30年以上も前に走っていたものが、いまだにちゃんと動くのだから、蒸気機関車って頑強だなあと感心してしまう。まあ、産業革命時代に原理が作られたものだから、構造が単純で、メンテをしやすいのだろうけど。

 その音だけしか知らなかったSLが、30数年の時を経て、同じ音を立てて、走って来る。私は丘の上で、音のする方向を見つめていた。
 やがてSLは建物のかげから姿を現し、そして活発に黒煙を立てながら、桜の林のなかに入って行き、姿を消した。たなびく膨大な黒煙のみ残して。
 わずか数秒の光景だったけど、学生時代のことを思い出しつつ、私はいろいろと感慨にふけるのであった。

 

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March 30, 2019

大海寿司&別府の変遷

 ひさしぶりに別府を訪れてみたら、ずいぶんと人の通りが多いのに驚いた。
 以前は閑散としていた駅前通りは、若者受けしそうな、カジュアルな新しい店が何軒も出来ており、食料品店もまた多く立ち並んでいる。
 そして道歩く人は異国語を話す人も多く、別府って、インバウンド効果が如術に現れている街だなあ、と実感。

【料理&鮨】
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 大海寿司に入って、「なんだか人が増えましたねえ、数年前までは閑散としていたのに」と言うと、とにかく別府のいたる所で外国人観光客が増えてきた、とのこと。路地の少し奥まったところにある大海寿司にも、ときおりひょっこりと外国人観光客が顔をのぞかすことも増えてきたそうで、………まあ、そのあとのことの話まではあえて聞かないことにしました。

 大海寿司の料理、豊かな海産物に恵まれた大分の、そのなかでも特上のものを使った素晴らしい料理の数々を楽しむ。今が旬のオコゼに、アオリイカ、赤貝、関鯖、車海老等々。どれも本当に美味しい。

 別府は、観光客はおもに温泉を目当てに訪れるわけだけど、ここは食の宝庫の地でもあるので、料理でも「とり天」以外の名物をどんどん出して、そして「食の地」としても有名になってほしいと思った。

 ………というふうなことを話すと、別府は宿泊のキャパが全く足りなくて、ホテルも何軒か新たに建設はしているものの、現在の空前の人手不足が災いして従業員が集まらずうまく稼働ができない状況であり、なかなか大変なのです、とのことであった。

 ほんの数年間までは、別府はあまりに人がいなくて、廃墟になってしまいそうなので、NPOが人を集める運動をやっていた、そういう時代があったのに、変われば変わるものだと私は感心したのであった。

 

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March 11, 2019

春の国東半島

 3月半ば、雪にしろ、花にしろ中途半端な時期であり、それでは古仏や寺を目当てに国東半島を散策してみることにしよう。

【両子寺】
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 国東半島は火山である両子山を中央に配する険しい地形の半島であり、それゆえ奈良時代から修験者の修業の場として開かれていた。そこにはたくさんの磨崖仏や寺院があり、歴史の刻みこまれた地である。そしてそれらのもので一番有名なのが両子寺の山門。この仁王像は芸術性高く、石段を背景に格調が高い。

【仁王像2】
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 先の山門を進み、次の石段ではまた仁王像がある。こちらは、少々くだけた表現の、庶民的な仁王像である。

【狛犬】
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 石段は続き、逞しい狛犬に挨拶して登って行く。

【道】
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 奥の院を過ぎると道は山道となる。

【針の耳】
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 百体の観音像を祀っている岩壁の隙間、針の耳をくぐってそれから下り道を行く。

【熊野磨崖仏石段】
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 両子寺の次は、これも国東半島の名所「熊野磨崖仏」へ。

【鬼の石段】
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 磨崖仏までは、鬼が一夜で築いたという伝説のある、乱積みの石段を登って行く。

【熊野磨崖仏】
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 階段の途中で、磨崖仏のある岩壁へ。
 この磨崖仏は不動明王を彫っているのだが、普通のものと違って柔和な顔立ちが特徴。
 そしてその隣には大日如来像も彫られている。

【清明石】
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 磨崖仏と奥社のお参りを済ませて、返りはパワースポットに寄ってみる。安倍清明由来の地だそうで、ここは見晴らしがよく、たしかに何かの「気」はありそう。

【海喜荘】
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 両子寺と熊野磨崖仏参拝ののちは、国東半島の東端にある、料理旅館「海喜荘」へ。
 このあたりは寂れた漁港町という雰囲気のところだけど、この旅館はオーバースペック気味に立派な建物である。おそらくこの地は、かつて栄えたことがあったと思われる。

【料理】
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 料理は国東で獲れた新鮮な魚介類を使ったもの。城下カレイに、平目、車海老、アオリイカ。どれも国東が海の宝庫の地であることを示す良いものばかりである。

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December 24, 2018

巨瀬の源流の散歩道 滝巡り

 原鶴温泉の近くに「調音の滝」という有名な滝がある。
 昨日は雨がずっと降っていたので、流量が多くなっているだろうから、見ごたえがあると思い、帰路に寄ってみることにした。

【滝巡り案内図】
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 調音の滝公園に着いてみると、滝は調音の滝のみならず、あと3つあるとの案内表示。
 それでは散策がてら全部見てみよう。

【調音の滝】
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 調音の滝は駐車場のすぐ近くにある滝である。
 滝というものは日本には無数にあるけど、立派な滝は登山道や獣道を長い時間をかけて歩くという苦労をして、ようやくたどり着ける、というロケショーンにあることが多いが、調音の滝は、舗装道のすぐ近くにあり、たいへん便利な位置にある。

【魚返しの滝】
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 続いては「魚返しの滝」。
 魚はじつは様々な移動手段を持っており、このような滝では魚を通行禁止にすることはできない。これは生物学の豆知識。

【斧渕の滝】
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 今までの滝では、この滝が一番落差が大きくて見ごたえがあった。
 斧渕という名前から、滝壷が何か変わった形の渕になっているのかなと思ったが、普通の渕であった。

【三重の滝】
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 巨瀬厳流滝巡りの〆はこの「三重の滝」である。しかし林道を歩くうち、道はひどい藪となり、普通の靴ではとても進めるものでなく、見ることなく断念し撤退した。
 舗装路歩きの散策路だったので、油断して登山靴は履いていなかった。残念。

【耳納スカイライン】
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 散策路は鷹取山まで続いていると、最初の案内図に書いていたけど、そこまで行く気はせず、峠にあたる耳納スカイラインまで行き、それから引き返した。


 今回の滝巡りは、降雨後という狙い目どおり、どれも十分な水量のある滝を見ることができた。あ、三重の滝を除いてだが。

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November 24, 2018

唐津の紅葉巡り

【唐津城】
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 唐津城といえば、巨大な藤棚で有名だけど、紅葉もなかなかのものである。
 本日は天気もよく、陽光に照らされた紅葉がひときわ美しく映えた。
 城に登ってからの唐津市街の眺めもまたよろしい。海岸に沿っての中洲にある街並み、そして遠くに虹の松原。

 城散策ののちは城下の旅館に一泊して、それから紅葉の本命である、唐津市厳木の「環境芸術の森」へ。
 ここは、佐賀県随一であることは言うに及ばず、九州でも一番のカエデの樹を有する紅葉の名所であって、ちかごろとくに人気が出てきたという。

【環境芸術の森】
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 作礼山の麓にある環境芸術の森に到着。
 紅葉は残念ながらピークを過ぎており、半分ほどは落葉しているとのこと。

【環境芸術の森 紅葉】
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 半分終わっているといっても、樹々の数が多いので、けっこうな数のよく染まった紅葉が残っており、いい景色である。
 そして散った落ち葉も、樹々のあいまに絨毯のように積もり、それもまた美しい。

【風遊山荘】
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 敷地内には、山荘があり、その居間から眺める紅葉の景色が日本画のようだと名高いのだが、残念ながら旬は過ぎていた。
 でも、紅葉の盛りの頃はたしかに素晴らしい景色が広がることは十分想像できた。

 紅葉をたっぷり見物したのちは、次の目的地へ移動。

【我楽房】
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 唐津市厳木のもう一つの名物は、パン屋「我楽房」。
 この店、材料、製法、焼き方、すべてに独自のこだわりをもってパンをつくっており、その味の良さで人気店となっている。
 で、そこへと向かったが、山に入ってからは、人家とてないくねくね道をずっと登って行き、本当にこんなところにパン屋があるのだろうかと不安に思うころ、ようやく標識が出てから、激坂を登り我楽房に到着。

【我楽房 パン】
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 こういうところで、こういう店をやっているからには、店主は相当の風流人だろうと思うけど、現れた店主はやっぱりそういう感じの人物であった。
 パンは数種類あるけど、どれも特大サイズであり、いろいろ試すというわけにはいかなそう。
 選んでみた「幡随院長兵衛」なるパンは、この店の名物らしい、塩味ゴマ風味のパン。
 食べてみれば、素朴ながら、小麦粉本来の旨さ、甘さが口のなかに広がる、とても美味しいパンであった。人気があるわけだ。

【我楽房】
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 我楽房は、店そのものがアートになっていて、いろいろと工夫がある。
とくに店主手製の超大型スピーカーは、低音が非常によく響き、とても聴きごたえある音を出していた。
 また庭に植えられていた紅葉も美しかった。

 ここでも紅葉を体験でき、唐津の紅葉巡りは充実したものとなった。

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November 11, 2018

紅葉巡り:大岩~白馬渓@臼杵&用作公園@豊後大野

 秋が深くなったので、その時期の恒例のノルマ、「臼杵の河豚」を食いに行くことにする。そのついでに紅葉の名所も訪れてみよう。

【河豚刺し】
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 臼杵は「河豚の聖地」とも呼ばれる、河豚専門店の多いところである。
 今回は鮮魚系居酒屋店の「うおんたな」で、河豚料理に舌鼓をうつ。この店、専門店と違って、一人でもふらりと寄れるので使い勝手がたいへんよい。

【大岩登山口】
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 臼杵駅から歩いて15分ほどのところに、「大岩」登山口がある。
 大岩は臼杵市民の「憩いの丘」という感じで使われていて、春には山桜が山肌を染めることで有名だけど、秋にもそこそこ紅葉が楽しめる、ということでGo。

【登山道】
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 大岩の登山道は標識が多くて親切である。

【登山道】
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 道はやがて立派な孟宗竹の竹林となる。

【大岩】
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 行く先が明るくなってくると、大岩の前にと出る。名前の通り、大きな岩が目印だ。
 なお、紅葉は始まってはいるものの、あまりよい色具合ではない。

【大岩山頂】
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 大岩山頂にはベンチもあり、ここで臼杵市街や臼杵湾を見下ろしながら、ゆったりと過ごせるようになっている。

【大岩山頂】
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 ところで大岩は、私は登っている山の山頂かと思っていたのだが、じつは展望台であり、まだ山は続きがあった。
 それで大岩から少しばかり登ってみたが、そこで道はなくなっていた。
 目指す本当の山頂は見えており、その方角に登れば着けるのだが、それには植林中の林を横切る必要があり、やめておいた。

 大岩からは、次の臼杵の紅葉の名所「白馬渓」に移動。

【白馬渓】
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 白馬渓は臼杵川の上流にある小さな渓谷で、江戸時代から紅葉の名所として知られている。

【白馬渓】
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 白馬渓は、ちょっとした山水画の世界であり、いくつもの小さな石橋、灯篭、鳥居などがあり、細い渓流の流れに沿って登って行く。

【白馬渓】
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 登り着いたところにある池が、いちおうのゴール。
 紅葉は全体的に3分から5分といったところで、来週末あたりがピークのようである。

 白馬渓の次は、車での帰り道にある、大分県を代表する紅葉の名所「用作公園」に寄ってみた。

【用作公園】
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 10月から11月にかけての紅葉巡りは、いずこもドンピシャのピークの時期ではなかったけど、用作公園は紅葉がほぼ盛りであった。
 何百本もあるカエデ、モミジは、それぞれ微妙に色を変えて色づいており、まさに紅葉の錦の世界を楽しめた。


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September 21, 2018

ロンドン行ったところ、見たところ

【大英博物館】
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 ロンドン随一の名所といえば、大英博物館。何はともあれここに行ってみよう。

【展示物】
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 膨大な大英博物館の収蔵物のうち、一番人気はロゼッタストーン。ここは常に大勢の人だかり。
 大文明を築いたエジプト王国において、王国の没落とともに、滅びてしまったと思われていた古代エジプト語(神聖文字)が、この石碑を手がかりにして解読できるようになり、古代のエジプトの書物が読めるようになった、歴史的記念物。
 学者シャンポリオンによる神聖文字の解読の物語は読んでいてとても面白いけど、「エジプトの古代語はじつは文字の形を変えて、コプト語として現代まで細々と生き残っていた。つまり古代エジプト語は滅びていなかった」というオチはけっこう好きである。

【展示物】
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 館内の展示品でひときわ目を引くのが、モアイ像。
 はるか離れた太平洋上の孤島、イースター島からわざわざ運んできたもので、レプリカでなく、本物である。
 しかもこれは本物すぎるほどの本物。
 イースター島では、かつて信仰の対象とされていたモアイ像は、歴史の流れとともに住民から見捨てられ、殆どのモアイは倒れたままに放置されていたのだが、一体だけ立ったまま残っていた。そのモアイは、島民から特別なものとして神聖視され、大事に祀られていたのだが、イギリス海軍の調査隊は、わざわざその一体を強奪するようにしてイギリスに持ってきて、そのモアイ像がこれとのことである。それゆえ、イースター島の先住民から返還を強く要求されている。

【展示物】
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 アテネのパルテノンを模した部屋に、パルテノンから持ってきた大理石の彫像の数々が並べられている。持ってきたエルギン卿の名前から、エルギンマーブルと名付けられた傑作の数々。
 もちろんギリシャからは返還の要求があるけど、イギリス政府は頑として応じていない。

 大英博物館には、とにかく世界中の宝が集められており、その量と質に圧倒されるわけであるが、ただしイギリス本国のものは非常に少ないのもまた印象的である。
 創造よりは、収集の才に長けた民族であったのだろうか。

 そしてこれらの宝を奪われた各国が文句を言ってくるのもよく分かるが、しかしながら近年の中近東や北アフリカの混乱で、数多くの芸術品、美術品が奪われ、破壊されたことを考えると、人類の宝は、こういうきちんと維持管理できる施設が保管すべきとも思え、なかなかに難しい問題である。

【ロンドン塔】
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 これもロンドン名物、ロンドン塔。
 塔というより城塞である。
 世界でも有数の幽霊の名所であるが、外見的にはそういった凄惨なイメージは乏しく感じられた。
 中に入ってみようかとも思ったが、入り口も切符売り場も長蛇の列だったので、あきらめた。

【ロンドンアイ】
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 テムズ川傍にそびえる大観覧車のロンドンアイ。
 かなりの高さまで達するので、ここから一望するロンドンの眺めはいいだろうと思い、乗ってみようかとは思ったけど、ここも入り口、切符売り場とも大行列であり、あきらめた。

【ノッティングヒル】
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 ロンドンを舞台にした映画は数多かれど、私としてはまずは「ノッティングヒルの恋人」の舞台であるノッティングヒルを訪れたい。
 ジュリア・ロバーツの超人的な美人っぷりが印象的な映画ではあるが、それとともに洒落た感じの美しいノッティングヒルの街もまた印象的であったから。
 ノッティングヒルでは、主人公の営む本屋と、それから住んでいた家がそのままの形で残っていたので、そこを訪れてみた。それから街を散策。パステルカラーで彩られた高級住宅街が、エレガントであり、とても趣味よく思えた。

【セントブライズ教会】
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 ロンドンには有名な教会がいくつもあり、そのどの教会も立派な建物であり、なかには美術品も多く飾られているであろうと思われた。しかし、それらの教会は、入るには予約がいるようで、なかなか容易に観光客は入られない。
 他の国の教会は、宗教行事と関係なしに、容易に入ることができるのに、これはカソリックと英国教会の文化の違いなのであろうか。

 そのなか、路地に「これは世界的に有名な教会です。お寄りください」みたいなことを書いている看板を見つけ、それに従ってその教会に入ってみた。
 ……、まあ普通の教会であった。
 どこがどう有名なのだろうと思っているうち、近所の住民らしき中年のご婦人が傍に来ていろいろと説明してくれた。ロンドンの大火から始まるロンドンの歴史を絡めての、けっこう長い説明だったのだが、要は「近くのケーキ職人が、この教会の形をモチーフにウェディングケーキをつくり、それが現代に到るウェディングケーキの発祥となった。だから世界中の花嫁たちは、この教会で結婚式をあげることに憧れている」とのことであった。
 なるほど。聞かねば分からなかった。

 ちなみにロンドンにおいて、住民はたいてい親切で礼儀正しかった。「イギリスは紳士の国」と言われているけど、今回の旅で本当だったことを知った。

【バッキンガム宮殿 衛兵交代式】
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 ロンドン名物、バッキンガム宮殿における、赤い上着に黒の帽子の衛兵たちの交代式。
 交代時刻近くに行くと、すでに正門近くの多くの人で占められており、観るスペースがない。それで衛兵の出発場所であるウエリントン兵舎に行き、バンド演奏とともに出発するところを観た。
 賑やかな楽隊の音楽とともに行進する衛兵を、しばらくバッキンガム宮殿まで後をついて行った。

【パディントン@パディントン駅】
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 ロンドンの主要駅であるパディントン駅は、有名な「くまのパディントン」の出身地でもある。それゆえ銅像が置かれており、記念撮影。


 ロンドン、いろいろと回ってみたけど、とにかく行くべきところが多すぎて、まだまだ見残したところがたくさんあるので、近いうちにロンドンを再訪してみたい。

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August 25, 2018

かどかわ納涼花火大会@門川町

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 8月終わりの週末。宮崎県北夏の花火シリーズの最終章の花火大会が開かれる。
 今年は台風が異常発生しており、その週もやはり台風が日本近くをうろついていて、天気が全く読めず、開催の可否も当日朝にならないと分からない、ということであったのだが、夕方からは雨は降らないとのことで無事に開催ができた。

 この花火大会は、規模は小さいものの、花火が観客のいるところの近くから上がり、また漁港で行われるために、花火に迫力が感じられるのと、花火の明かりに映える漁港の姿が美しいのが特徴である。

 花火の打ち上げ場所は何ヶ所かあり、そのなかの海浜公園前の堤防に私は腰かけて、間近に打ち上げられる花火を眺めた。
 距離が近いから、光とともに音が走り、その衝撃が強い。耳のみならず、身体全体で花火を聞く、体験する、という感じになる。
 そして、暗闇を花火が裂いたとき、そこに浮かび上がる漁港、公園、そして海、幻想的な美しさを感じさせる、いい花火大会であった。

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August 18, 2018

維新150年記念錦江湾花火大会@鹿児島

 鹿児島は花火が盛んな地であって、花火大会がいたるところで頻回に開催されているけど、そのなかで一番規模の大きいのが錦江湾の花火大会。そして今回は、明治維新から150年経ったということで、それを記念してさらに質量とも高めての、大花火大会が開催されることになった。
 ちなみになぜ鹿児島が維新150周年を祝うかといえば、言うまでなく、維新の活動源となった人材が薩摩に多かったからである。司馬遼太郎によれば、明治維新は薩摩の一つの町(出身の人材)によって為された、ということだが、たしかに歴史は、良くも悪くも、そういう感じで進んだ。

【桜島】
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 会場は花火が上がる前から、たくさんの人で賑わっている。
 正面には薩摩の名峰、桜島。
 相変わらず盛大に噴煙を上げているけど、本日は風の向きが良く、灰がやってこないので助かった。運が悪い時は、目も開けられないくらいに、灰の濃度がきつくなる。

【花火】
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 日が暮れ、花火大会開催。
 桜島をバックに花火が上がる。

【花火】
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 花火が始まると、ここでは花火の一部が建物に隠れることが分かり、場所を移動。
 桜島フェリー乗り場の近くで観ることにした。ときおり明かり満載のフェリーが前を通って行き、それもいい背景になる。

【一尺玉 150連発】
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 150周年記念の呼び物は、フィナーレの一尺玉150連発。もちろん150周年にちなんだ打ち上げ回数である。
 夜空を占めるように、次々に花火が上がり、それが海にも姿を落として、夜の暗闇を、様々な色彩が満たしていく。
 とても華やかで、美しい、感動的な花火のショーを堪能することができた。

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