温泉

April 28, 2019

カタクリの道 右谷山南尾根~寂地山@山口県岩国市

 寂地山は、右谷山から冠岳にかけての縦走路がカタクリの名所であり、今の時期はカタクリロードとなるので、それを目当てに登ることにした。
 前回雪の時期に寂地山を登ったときは寂地峡~寂地林道の周回コースを使ったけど、今回は右谷山にも登りたいので別のコースを考える。地図をみると右谷山の南尾根に破線が引かれており、この道を使うと寂地峡駐車場を起点として周回できるので、南尾根を使って登ることにした。

【登山道(?)】

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 駐車場から舗装路をしばし歩き、登山口らしき所から山に入りこむ。すると登山道に続くと思われた踏み跡は沢に消えてしまったので、方向を無理に変え山側に乗り上げると、登山道らしき道を見つけた。
 しかしその道は草に埋もれ、ここ数年まったく使われていない、つまりは廃道化していた。まあ、それでも登山口周囲が藪道でも進むうちまともな登山道になることもあるので、(天草念珠岳とか指宿矢筈岳とかみたいに)、なにはともあれ南尾根を目指して登っていった。

【無線アンテナ】

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 藪道と作業道を交互に行くうち、なんとか尾根に乗り上げると色褪せた赤テープがあったので、やはりかつては登山道に使われていた道と判明した。けれども尾根に入っても道そのものははっきりとせず、獣道を拾いながら登って行くうち、ちょっとした岩場があって、そこに登ると、無線アンテナがあった。 まだ新しく現役のようであるが、山頂ならいざしらず、このようなところに重い無線機を持ってきてCQCQする人がいるらしきことに不思議感を覚えた。

【登山道】

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 南尾根は最初の標高909mのピークに来ると、踏み跡がはっきりしだしてきて、どうやらこのあたりからどこかの登山道と合流しているようであり、歩きやすくなった。

【登山道】

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 標高1000mを越えると植生はブナ林となって、明るい自然林となるので雰囲気がよくなる。そして林間から遠くに目指す右谷山が見え、これで右谷山に着けることが確実になり、ほっとした。

【右谷山山頂】

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 そしてようやく右谷山山頂に到着。
 ここまでで登山はお腹いっぱいもう結構という感じであるが、ここからがカタクリロードの始まり、本番である。
 山頂には一人昼食休憩している人がいて、藪から突如山頂に現れた私を見て、「そこから登れるんですかあ」と驚いたように言ってきた。私は「登れるといえば登れるのですけど、登れないといえば登れません」と曖昧に答えておいた。

【カタクリロード】

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 右谷山から寂地山までの縦走路は、両脇にカタクリの花々が咲くカタクリロード。
 淡い赤紫色の花片を勢いよく後方に反り返らせたカタクリの花は、見ていて元気の塊のようであり、こちらにもなにかのパワーを与えてくれるようで快活な気分になれる。そういう気持ちのよい縦走路がずっと寂地山まで続き、ぞんぶんにこの希なるカタクリロードを楽しめた。

【寂地山山頂】

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 寂地山山頂でいったんのゴール。ここからはカタクリと別れて寂地峡への下山となる。たくさんのカタクリの花も見られたし、不思議物件も見つけたし、ルートファインディングに苦労もしたし、いろいろと盛りだくさん、充実の寂地山登山であった。

【大滝鳴滝温泉】

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 下山後は北広島に移動し、大朝鳴滝温泉に宿泊。大朝インターから下りて山道に入っていき、終点地点に何やら廃墟のような建物が現れ、ここ本当に営業しているのかい?と思ったけど、入ってみたら昭和の古き良き雰囲気を残したロッジみたいな宿であった。老夫婦が切り盛りしている、手造り感濃厚な宿で、そして山菜を使った料理はよかったし、鉱泉の沸かし湯も気持ちよかった。この手のレトロな宿は、これから減って行く一方であろうし、貴重な宿泊体験ができた。

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December 23, 2018

登山:古処山

 福岡に来たついで、油山だけでは物足りないなので、もう一つ山に登ることにした。
 九州では登山はだいたい温泉とセットなので、まず温泉を設定。福岡の名湯といえば、原鶴温泉であるが、今まで行ったことはなかったので、これに行ってみたい。で、その周囲の山といえば、古処山が一番有名なので、この山に登ることにした。

【登山口】
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 秋月キャンプ場跡の登山口から出発。
 本日はあいにくの天気で、曇りときどき小雨というところ。
 本来なら山登りするような天気ではないけど、既に温泉宿を予約しているので登らざるをえない。

【登山道】
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 この山のある朝倉市は昨年大水害のあったところであるが、この山の登山道も、所々崩れたところがあり、まだその爪跡が残っていた。

【登山道】
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 5合目に到着。ここは古処林道の終点で、駐車場もある。

【登山道】
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 天気はずっとすっきりせず、あたりは霧がこもっていて見通しはよくない。

【山頂】
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 古処山の登山道は、基本的にはよく整備されており、参道の雰囲気もあったけど、山頂に着くとそれも当然、社があった。
 山頂は樹々は少なく、展望はよいはずだが、本日の天候ではなにも見えなかった。

【古処林道】
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 下山は5合目からは元来た道は滑りそうなので、林道を使った。所々、路肩の崩れた林道であったが、入り口に着くとやはり「車両通行止」の看板が出ていた。
 しばし舗装路を歩き、それから林道に入って元の登山口へと戻った。

 沢、巨岩、遺跡等、変化に富んだおもしろい山だったけど、天気のせいで、その良さがあまり分からなかった山行であった。やっぱりこんな天気の日に山登りなどするものではないな。
 なにはともあれ平成30年度の登山は、これで〆である。怪我、事故なく無事に過ごせた一年であった。また来年もいろいろな山に登ってみよう。

【原鶴温泉】
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 古処山からは原鶴温泉へ。
 原鶴温泉って、大分道を走っているときに写真の右に写っている丘の上の建物が、「原鶴温泉」の看板が出ていて目立つので、私は原鶴温泉は丘の上にあると思っていた。しかしいざ着いてみると、筑後川の中州にある温泉街がそれであった。長いこと勘違いしていたなあ。

 そしてその湯は弱アルカリ性の柔らかい、たいへんよい湯であった。

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November 23, 2018

のんびり古湯温泉

 佐賀県の山間にある、小さな温泉街、古湯温泉。
 今年夏に泊まったとき、よい雰囲気の温泉地と思ったけど、今年のあまりの猛暑に温泉街を散策することなく宿から退散したので、秋になり、紅葉巡りを兼ね、その続編として訪れてみることにした。

【扇屋】
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 古湯温泉が古い歴史を持つ温泉であるけど、そのなか、やはり古い歴史を持つ創業130年になる老舗旅館の扇屋に宿泊。和歌の巨匠斉藤茂吉が懇意にしていたそうである。

【夕食】
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 扇屋の料理は、鯉料理が有名だそうだが、今は旬ではないので他の郷土料理をメインに。鯉のあらい、モクズガニ、こんにゃく刺身、山女甘露煮等、地元の食材を使った、素朴な、味わいある、料理の数々。
 そして佐賀は日本酒の蔵元の多い地なので、それらを使った利き酒セットもある。

【風呂:公式ページより】
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 古湯温泉は、人肌程度のぬるい湯で知られている。泉質は弱アルカリ性なので、そのぬるさもあいまって、柔らかな肌触りのよい湯だ。

【古湯温泉散策】
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 古湯温泉街は温泉街は石畳の道路沿いに、いくつもの温泉宿が立ち並ぶ、こじんまりしたつくりである。
 すぐ傍を山女が泳ぐような清流である嘉瀬川が流れ、まわりには色づいている雑木林の山が囲み、山間の自然豊かな景色が広がる。
 川で目立つ水車小屋は、現役であって、今も蕎麦粉を挽いているそうだ。

 のどかな雰囲気のなか、やわらかな湯の温泉宿で、のんびりと日を過ごすのは、極上の時間が流れるのを感じとれる。

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November 18, 2018

紅葉巡り:蘭牟田池外輪山@薩摩川内

 鹿児島の紅葉の名所、蘭牟田池。
 この池は火口湖であり、火口である池をぐるりと外輪山が取り囲んでいる。
 紅葉を愛でながら、その山を歩いてみることにしよう。

【案内図】
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 このように、池を6つの山が囲んでいる。一番高い片城山で標高508mであり、いずれも低山であるが、登山道はそれなりの高低差を持っているので、6つ全て登るとかなりの獲得標高となる。

【飯盛山登山口】
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 ルートは時計周り、反時計周りどちらでもいいのだが、飯盛山はこれのみ独立峰みたいになっているので、最初に片づけておこう。
 飯盛山の登山道は案内図に載っている自然歩道とは異なっており、登山口は知らないと見つけられない。
 上の図の赤印をつけているあたりが登山口であるが、ここへの道はないので、斜面を適当に歩いてたどりつく。

【飯盛山山頂】
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 急傾斜の道を、150mほどの高さを登り、飯盛山山頂に到着。
 飯盛山は蘭牟田富士の別名を持つ、円錐形の美しい山なのだが、この山からは当然見られない。
 向かいに見える山、竜石から、この山を見るのを楽しみにしておこう。

【紅葉】
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 飯盛山~愛宕山にはカエデが植樹されており、光を透かしてみると、万華鏡みたいできれいである。

【登山道】
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 飯盛山を離れると、カエデは少なくなり、登山道は自然林や杉林となる。

【飯盛山風景】
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 外輪山の登山道は林のなかなので展望は利かないが、ときおり林の切れたところがあり、そこから蘭牟田富士と蘭牟田池を望むことができる。
 蘭牟田富士の姿もよいが、それが池に写る逆さ富士もまたいいものである。

【竜石山頂】
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 外輪山で最も展望のよい竜石山頂。
 ここには遠目にも目立つ「竜石」という巨岩があり、蘭牟田富士、蘭牟田池とともに独特の風景を形成している。

【愛宕山山頂】
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 6つの山の終点、愛宕山に到着。
 「愛宕山」という名前の山は、日本中たくさんあるけど、だいたいは京都の愛宕神社と関連あるものである。
 だから山頂にある、この小さな祠は、たぶん愛宕神社。

【蘭牟田池自然公園】
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 外輪山登山を終え、それから紅葉の名所の本丸である蘭牟田池自然公園に寄ってみる。
 カエデの染まり具合は5分といったところだったのに対して、湖畔のメタセコイヤはほぼピークを迎え、美しいたたずまいであった。
 このメタセコイヤの奥に見えるリゾートホテル。設備はまだ新しいけど、まったく人の気配がなかったので不思議に思っていたが、あとで調べると今年の春に廃業になっていたのであった。

【蘭牟田温泉】
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 登山のあとは、温泉ですっきりしよう。
 蘭牟田池の近くにある、蘭牟田温泉「下ノ湯」は、おもに地元の人たちに使われている共同浴場であり、入浴料150円という安さ。
 湯は蛇口から滔々と弱アルカリの柔らかいお湯が流れる、源泉かけ流しの、極上の湯。
 山あり、池あり、花あり、紅葉あり、そして温泉あり。蘭牟田、いいところだなあ。

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August 12, 2018

ONCURI@古湯温泉

 天山登山でたっぷり汗をかいたのち、その山麓にある古湯温泉へ。

【oncuri】
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 古湯温泉は、緑多き山のなか、嘉瀬川と貝野川の合流部にある、古くから知られた温泉地である。
 本日は温泉街の入口に位置するoncuriという宿に宿泊。もともとは老舗旅館の「吉花亭」という目立つ宿だったのだけど、経営母体が変わり、リニューアルして名前も変えたそうだ。

【oncuri】
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 部屋は半露天付きの離れにしたけど、なにやら変な部屋であり、「離れ」という概念を吹っ切ったものであった。部屋の半分以上の面積を風呂が占め、残りの部分に無理やりベッドを押し込み、さらに残った僅かなスペースにその他もろもろがある、というもの。
 なんでこういう変な、というかユニークなつくりにしたのだろうと尋ねたら、宿のリニューアルの際に、もともと家族風呂だったところを宿泊部屋に改造したため、そうなったとのことであった。
 なるほど、貸切家族風呂の脱衣場の部分を寝室にしたら、こういう妙な部屋になるなと納得。
 とういうわけで、ここの離れは、風呂に入るか、寝るかする以外なにもできない部屋なのであるが、他の温泉宿でも、私はそれ以外しないので、まったく無問題ではあった。
 そして肝心の温泉は、弱アルカリの柔らかい湯で、それがぬるめの温度であり、登山で筋肉の疲れた身にはまったく気持ちのよいものであり、大満足であった。

【夕食】
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 夕食は和会席。その和会席料理、あきらかに料理長は洋の人であり、洋の技術でむりやり(?)和食をつくったという感じ。宿として料理長の特性を生かして洋を看板にすればよさそうに思えるけど、こういう温泉宿は和のほうが需要が多いだろうからそうなったのか。
 造りは、平目、ヒラス、マグロを山葵醤油や、藻塩、レモン塩でいただくというもの。
 鮎料理は、燻製仕立てになっており、鮎の香りはかなり上書きされたものになっている。ブイヤベースは普通にブイヤベースだと思うけど、使っている素材が鱸、サザエ、つみれ、冬瓜等の和のものをつかっているのが趣向らしい。肉料理は、伊万里牛、光瀬鶏、さくらポークの低温調理。アランパッサール流とはかなり違った独特の低温調理法。

 こういった大箱の温泉宿は、最大公約数的料理、つまりは刺身、焼き魚、天麩羅、茶碗蒸し、牛肉網焼きなんてものになりがちだけど、ここでは、かなり挑戦的、アゲレッシブな料理が出てきて、面白かった。

【花火】
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 Oncuriは夜のイベントとして、宿の前で花火を打ち上げてくれる。
 ちょうど食事の時間だったので、酒を飲みながら、優雅に花火を楽しむことができた。

【嘉瀬川ダム】
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 翌日、oncuriは古湯温泉の入り口にあり、私は古湯温泉街そのものをまったく見ていないので、温泉街を散策しようと思っていたけど、外に出たとたんあまりの暑さに、この暑さのなかぶらぶら歩く気はまったくなくなり、それで古湯温泉の上流部にある嘉瀬川ダムをドライブで見物だけして、それから帰宅した。
 古湯温泉については、また季節のよい時に来て、そのとき散策することにしよう。

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May 26, 2018

登山:久住山@ミヤマキリシマ

 5月下旬、九重のミヤマキリシマの季節。
 九重にはいくつもミヤマキリシマの名所があるけれど、今回は扇ヶ鼻を目指す。

 26日土曜日、天気予報によれば、午前中は雨だけど、午後には回復するとのこと。
 牧ノ戸峠に向けて車を走らせると、予報とおりにずっと雨。牧ノ戸峠の駐車場で雨が止むまで待機。10時半過ぎると、雨脚が弱まり、雲の位置も高くなったので、それから準備を整えて出発。

【扇ヶ鼻】
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 標高1700mに2m足りないせいか、普段はあまり見向きもされない扇ヶ鼻も、この時期は人でにぎわう。しかしながら、花の咲き具合はよくて3分といったところで、1週間~10日ほど来るのが早すぎたようだ。株ごとに蕾はたくさんついていたので、その時期はピンクに染まる山肌が楽しめるであろう。

【星生山へ】
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 扇ヶ鼻からは星生山へ。
 こちらも花の咲き具合は3分といったところ。

【星生山山頂】
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 星生山山頂からは、九重全体の360度の展望を楽しめるのだが、本日はガスの流れが急であり、久住山にはずっとガスがふき付けられて姿がよく見えない。

【イワカガミ】
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 本日はイワカガミがちょうど咲き頃だったみたいで、いずこでも満開のイワカガミを見ることができた。
 特に星生山にあったこのイワカガミ、これほどの群生は見たことがなく、この豪華な咲具合を見られて得をした気分。

【久住わかれ】
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 星生山から見えていたとおり、久住わかれからはガスの通り道になっていて、展望がよくない。
 それでもガスの流れが早いことから、もしかしたら久住山山頂に着くころには、ガスが晴れているかもしれないと、それを期待して登ってみた。

【久住山山頂】
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 ガスがひっきりなしに吹き荒れる登山道を登っていく。この時期なのに、ヤッケがないととても寒くて登れなかった。
 それでたどりついた山頂。残念ながらガスのなかで、まったく展望はきかなかった。
 ここでガスが晴れるのを待つのも寒いだけだから、写真を撮ったのちさっさと下山。

【西千里浜から】
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 西千里浜を歩くころ空が明るくなったので、うしろを振り返ると、見事にガスは払われ、星生崎と久住山のツーショットが鮮やかに見えた。
 あと30分くらいずれていたら、山頂での展望を楽しめたのだが、まあしょうがない。

【長湯温泉:翡翠之庄】
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 下山したのちは、明日大船山を南側から登る予定なので、そちらに便利な長湯温泉の宿に宿泊。
 この宿の露天風呂は、眺め、雰囲気、湯質、湯音、全てが好みであり、登山後の疲れを癒すには最適の温泉である。


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March 03, 2018

旅館:たから湯@西人吉

 山間の温泉地人吉の、明治創業の老舗旅館「たから湯」。
 もとは豊富な温泉をいかしての湯治宿だったのだが、今のオーナーが、温泉に加え宿泊そのものが旅の目的となるような魅力的な宿にしようという思いでリフォームを行い、それからは人吉では異質の、独自の個性を持つ宿となっている。

【庭】
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 旅館はなかに入ると、大まかな造りは古民家のようであるが、調度品はどれでも一流の洋風のものであり、その対比がおもしろい。
 そして部屋に案内され、庭を見ると、紅梅が満開であった。

【部屋】
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 和と洋の調和が、この宿のコンセプトらしい。
 部屋は二部屋からなり、和室と洋室である。
 洋室のほうは、ソファ、椅子、それにベッドの質がすばらしい。

【大浴場】
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 現代風な趣が強いロビー、部屋とはことなり、大浴場は昔からのものが保存されており、湯治の雰囲気を残したままのレトロなものである。
 源泉掛け流しの湯は、とてもきもちがよい。

【夕食】
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 「たから湯」の夕食は、ダイニングにて。このスペースもまたテーブル、椅子、すべて一流のものが揃えられており、美しい空間であった。
 そして食事は、球磨川流れる山深き地人吉、という場所からは、ジビエや山菜などをふんだんに使うようなものを予想していたら、まったくちがって本格的な会席料理であった。
 まず前菜から、その繊細で丁寧な仕事に印象を受ける。
 椀物は蛤真丈で、蛤の濃厚な味がうまく描出されている。
 造りは赤貝とサヨリで、山のなかで食べるようなものでもないのだが、とても良い素材である。焼物は鰆で、炊きものは甘鯛であり、これもまた同様にいい素材であり、そして調理もそれを生かす技術の高いものである。

 見てわかるように華やかな演出を行った料理の数々であるが、それを盛る器がまたどれも質の高いものばかりであった。

 全体として、一流の和食店に引けをとらない、旅館の枠を超えたような、見事な料理であったと思う。

【朝食】
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 朝食は、夕食とは変わって、地元の野菜や、名物を使った、田舎風の素朴なもの。
 これもまた美味しいものであり、この宿では、二通りの料理に味わいかたをできる。


 宿のつくりも、温泉も、接客も、そして料理もどれも高レベルのものであった。
 だいぶと前に、旅慣れた人から、人吉の「たから湯」はいいよと教えられ、ずっと気にはなっていたが、いざ訪れてみると、たしかに素晴らしい宿であった。
 そして、人吉といえば、やはり鮎が食の名物なので、いつか鮎の時期にまた来たいと思った。

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January 21, 2018

春陽館@小浜温泉

 雲仙で登山したあと、小浜温泉へと行き、ここで一泊。
 昨年も小浜温泉で一泊したけど、その時温泉街を散策したさい、「春陽館」という宿がその個性ある姿で一際目立っていた。まるで映画の「千と千尋の神隠し」の温泉宿のような、趣ある宿だったので、ここに泊まりたいと思ったので、今回はそこで宿泊。

【春陽館】
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 私はけっこう温泉宿には詳しいが、こういった高層かつ複雑に手の入った木造の古い宿ってなかなか珍しい。昔は多くあったのだろうけど、なにしろ手入れの大変な建物なので、時が経るうちに、それらは姿を消していってしまった。そして何より、現在の建築法ではこのような三階建ての大型木造建築物は建造の許可を得るのが困難なので、今では文化遺産的価値を持つ。


【部屋】
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 旅館、外からの観た目はいかにもレトロであるが、部屋は定期的リフォームが行われているようで、清潔で整理の行き届いた、真っ当な和室であった。

【夕日】
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 小浜温泉は、西側に橘湾が広がっているので、条件が良ければ美しい夕日を観ることができる。
 本日は空気が靄っていたので、あまり風情はないけど、それでも橘湾に沈む夕日を観ることができた。

【温泉】
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 小浜温泉はすぐ近くに活火山があるので、湯量もまた豊富である。
 部屋風呂も当然源泉掛け流しだ。

【夕食】
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 夕食は、もっぱら橘湾からあがってくる海の幸をふんだんに用いたもの。
 趣ある宿で、地元の味をおおいに楽しみましょう。

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October 28, 2017

霧島登山@台風接近中

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 10月、九州の山はせっかくの紅葉シーズンなのであるが、週末に天候が悪化するということが続き、そして最後の週は先週に引き続き台風が接近中ということである。
 先週は台風21号を甘く見ていて、登山口から撤退ということになった。
 それで今回はその反省を生かして、きちんと台風22号の勢力と進路を調べてみる。前回の超弩級の大きさであった台風21号とは違い、今回のはコンパクトであり、強風圏もそんなに大きくない。そして九州に最接近するのは土曜の夜であり、翌日の午後には遠くへ過ぎ去っている。ならば、土曜日の昼のうちにさっさと登ってしまえば、台風の影響はさほど受けないことになる。

 ということで、土曜日に紅葉目当てで登山に行くことにした。

 先週は九重に行ったので、今回は霧島に行こう。
 まずは金曜日に鹿児島市に泊まり、「鮨匠のむら」で美味しい料理を食って、モチベーションを高める。それから翌日霧島に行こう。
 霧島は新燃岳の噴火のせいで、韓国岳周囲が立ち入り禁止となっている。しかし、紅葉の名所である、えびのの池巡りコースは規制域に入っていないので、池巡りとそれから白鳥山にでも登り、軽く汗をかいて、その後霧島温泉郷の温泉宿で一泊するという、お気楽プランを立てた。このコースなら、もし風が強くとも、おもに林のなかの道なので、問題はないだろう。

 けれども、えびの高原に着いたら、池方面への道路が通行禁止になっていた。ならば遊歩道を使えばいいと思い、念のため駐車場の係りの人に聞いてみたら、なんと遊歩道も立ち入り禁止とのこと。それでは、池まで行くすべがない。
 それで計画を変更する。
 霧島で、立ち入り規制がされていないのは高千穂峰だけである。そこに向かうしかない。また、神社周囲の林はたぶん紅葉を楽しめるであろうと予測した。

【高千穂河原】
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 えびの高原からの直通道路は新燃岳のせいで通行止めとなっていたので、大回りして高千穂河原へ。
 雨は小雨程度の降り方だが、けっこう風が強い。

【登山道】
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 期待していた紅葉であるが、赤く染まる前に、前回の台風と今回の強風で、葉は散ってしまっていた。

【登山道】
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 やがて登山道は、林間を抜け、溶岩でつくられた岩稜帯に出る。さすがにここからは風が強くなる。

【登山道】
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 一面ガスが立ち込めているので、視界のわるいなか、このペンキマークを確認しながら登ることになる。

【登山道】
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 高度が1300mを超えると、さすがに風は強度を増し、ときおり吹く突風に幾度もよろめき、そのときはまったく行動できなくなった。吹きっさらしなのに加え、前に風の滑り台のような高千穂峰があるため、予想していた以上の風の強さである。
 姿勢を低く保ち、常に岩に手をかけながら、用心して登って行く。

【御鉢へ】
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 御鉢への傾斜を上り詰めると、ようやく御鉢の高さにたどりつく。高度は1500mくらい。御鉢に上がると、傾斜はほとんどなくなり、水平の道をしばし歩くことになるが、そういう地形のせいで、風はさらに強さを増した。
 台風ははるか彼方で、鹿児島は強風域に入っていないはずなのだが、標高の高いところはもはや強風域の支配下にある雰囲気であった。

【御鉢】
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 御鉢に出たのちは、しばし御鉢の縁を進むことになる。
 しかし御鉢の縁の登山道は、「馬の背」と称される、両側が崖の狭い道であり、そして東側は鋭く深い噴火口である。もし暴風域なみの強風が突然吹いて、それに煽られて滑落したら、まず命はない。
 さすがにこれ以上進むのは危険すぎたので、ここで撤退することにした。
 中高年登山は安全第一なのである。だいたいこんな日に高千穂峰の山頂まで登らねばならない理由はなにもないのだし。

 下山は体重が下方向にかかるせいか、意外と風にあおられずに、無事に下山。
 当たり前のことながら、誰一人とも会うことない登山であった。そういう場合、「静かな登山を楽しめた」というのが常套句となるのであるが、今回ばかりは、風が常に轟々と唸り、ときおり砂礫が火口を流れる不気味な音が響く、騒がしい登山であった。

【霧島ホテル】
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 本日の宿、霧島ホテルへと到着。登山で、普通の汗と、それに冷や汗をかいたので、このホテルの名物の特大庭園風呂で、ゆったりとくつろごう。

【硫黄谷庭園大浴場:ホテル公式ページより】
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 霧島は、川が温泉と化し、温泉の滝もあるという、莫大な湯量を持つ地なので、このように巨大な掛け流しの温泉浴場を築くことができる。
 何度来ても、この大浴場には圧倒される。

【夕食】
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 夕食は広大な食事処で。
 台風の近づいている本日、客は少ないだろうと思ったら、人はいっぱいであった。
 駐車場の車のナンバー見ると、あんまり遠方の人はいないようであったし、南九州人はさすがに台風に慣れている。

【外の眺め@翌朝】
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 夜には鹿児島に台風最接近ということで、外は嵐のごとき状況であったが、窓さえ閉めておけば、部屋のなかはまったく平穏無事で過ごす。
 そして翌朝には、台風は離れ、風は強いものの、雨はあがり、晴れ間も見えた。
 だいたい予想どおりの天気の変化であり、安心して帰れることになる。

【高千穂峰】
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 帰路での霧島神話の里公園から見る高千穂峰。
 昨日と違って、山頂まで見ることができる。この姿を見て、今日登りかえしてみようかなとちらりとは考えたが、どう考えても気象条件は今日のほうが悪く、吹き返しの風が昨日よりもずっと強く吹いているに決まっているので、そういうことはしないことにした。


 紅葉の季節の10月は、どの週末も天気が悪く、まったく九州の山の紅葉が楽しめなかった。平成29年の10月は、悪い意味で記憶に残る月であった。


Takachihomine

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October 07, 2017

愛媛観光 : 佐田岬→下灘駅→道後温泉

 10月になって涼しくなり、紅葉の季節である。
 ただし九州では、この連休はまだ紅葉には早い。どこの山に登っても、紅葉を楽しむことはできないであろう。
 それで、連休は九州を離れて遠出して、紅葉を見に行くことにした。
 昨年、同様の思いで、鳥取の大山は紅葉の旬だろうと勝手に思って大山に出かけたら、紅葉は1分程度であり、がっかりしたので、今回はきちんと事前情報を得ることにした。
 すると四国の石鎚山が、山頂近傍がちょうど紅葉の旬ということで、石鎚山に行くことにした。

 連休の天気予報では、土曜日は曇り時々雨、日曜は晴れということである。
 そのため、土曜日は登山には使わないことにして、土曜日は四国に渡りはするものの、いったん松山市に泊まり、ゆったりとすることにした。

【佐田岬】
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 四国にフェリーで渡り、まずは佐田岬に寄ってみる。
 愛媛から大分に向かって、細長く突き出ている佐田岬半島は、山の尾根がそのまま海に突っ込んでいるような、面白い地形の地であり、ドライブしていると特異な風景をずっと眺めていることができて楽しい。
 その道をずっと行ったのち、駐車場に車を止め、2km弱の歩道を歩いて佐田岬へと到達する。

【佐田岬】
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 地図で見てわかる通り、ここは狭い海峡になっており、潮の流れが厳しい。
 そしてそのおかげで、良い漁場になっているようで、激しい潮を制御しながら、幾艘もの漁船が漁を行っていた。

【佐田岬 : 燈台と海鳥群】
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 豊富な魚を狙っているのは漁師たちのみでなく、岬に群れる海鳥達も、始終岬を周回して、魚の群れが来たときは海に突っ込んでいた。

【佐田岬 : 大砲】
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 佐田岬は海の交通の要所であり、太平洋から瀬戸内海に入る船は、かならずここの目の前の海峡を通らねばならない。
 先の大戦のとき、本土決戦に備えて、この岬に大砲が設置され、そのレプリカが展示されている。
 ・・・江戸時代ならいざ知らず、二次大戦の時代で、もしこの海峡に異国の軍艦が来るなら、制空権が取られたあとに決まっているので、相当な苦労をして設置したであろう、この対艦武器に、何の意味があるか、私としては考え込んでしまうわけであるが、当時はそのようなことを平気でやってしまう、政治・軍事の思考の貧困さが実在した、そういう事実をこの大砲は示している。
 そして、じつのところ、そういった現実的思考あるいは科学的思考の貧困さは、今なおあらゆる領域で、今の日本に頑として存在しているわけであって、ならばこの大砲は、我々そのものの象徴であるような気もして、いろいろと考えてしまった。

【下灘駅】
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 JR四国予讃線の無人駅である、「下灘駅」。
 一日の利用乗客は60人ほどという、零細駅であるが、海にとても近いロケーションにあることから、「日本一海に近い駅」として、全国的に有名であり、列車は使わないものの、その風景を愛でるために、多くの観光客が立ち寄る、四国きっての名物駅となっている。

【下灘駅】
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 駅と海を一緒に撮るアングル。
 じつのところ、地方住まいの身としては、こういう辺鄙な駅と、静かな海は、似たようなものはよく見ているので、あまり新鮮さは感じなかったが、でもその二つを組み合わせると、独特の風情ある風景が生まれるわけで、たしかにこの風景を求めて全国から観光客が来る、その理由がよく分かった。

【道後温泉】
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 松山はいろいろと名物があるけど、その筆頭は道後温泉。
 四国は温泉に乏しい地であるが、この温泉ばかりは、万葉集の昔から名が伝わる名湯である。
 そして道後温泉の象徴である道後温泉本館を見物し、そしてその周囲を散策。
 それから松山市へ行って宿泊。
 明日は石鎚山に登ろう。

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