イタリア料理

January 01, 2018

フィレンツェ4日目@平成30年元旦

 平成30年、元旦の朝はフィレンツェにて迎える。
 日本では元旦は初詣というイヴェントがあり、どこでも賑わっているのであるが、ヨーロッパでは1月1日を祝う習慣はないようで、どころか本格的な休日になっており、観光都市フィレンツェにおいても、たいていの観光施設は教会も含めて休館となっている。
 もっともそれは事前情報でよく分かっているので、この日はフィレンツェ市内の観光は行わず、郊外のフイエーゾレに行く予定にしていた。

【朝】
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 フィレンツェではずっと天気が良かったが、元旦は朝から強い雨が降っている。
 ホテルの古風な庭は、ちょっとした池になっていた。
 この雨ではフイエーゾレどころか、市内の散策をする気もおきず、でも天気予報では午前11時くらいから晴れるとのことだったので、それから出発することにした。

【マルコ広場】
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 11時になると予報通り雨が上がったので、バスの発着所のマルコ広場へと行く。
 今回の旅で、観光施設を巡るのに重宝していたフィレンツェカードは、5ユーロ別に払うとバスの乗り放題機能も着く。
 フィレンツェはバスが便利だということだったので、その機能もつけていたけど、フィレンツェって大聖堂を中心とすると主要施設は半径1.5kmに収まるような狭い都市なので、速度の早いバスで目的地に行くより、歩いて周囲の家や施設や教会などを観るほうがずっと楽しいと思え、結局バスは使うことなく過ごしていた。
 そしてフィエーゾレもじつはフィレンツェから丘が見えており、その距離からして歩いて1時間半くらいに思え、歩いて行けぬこともなかったのだけど、フィレンツェカードのバス機能を一回くらいは使わないと損とも思い、バスを使用した。
 このバス停で、7番のバスに乗ればフイエーゾレに直行です。

【ミーノ広場】
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 バスの終点はフィエーゾレのミーノ広場。
 ここに、イタリア統一の英雄ガリバルディの銅像がある。
 ガリバルディって、イタリアの歴史における重要人物であるが、伝記を読むかぎり正直なにがなんだかよく分からない人物なのであり、でもこういう観光名所に銅像があるということは、地元の人に支持されているという証拠であり、あらためてまた調べてみようとか思った。

【サン・フランチェスコ教会への坂道】
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 バス終点の広場から、まずはサン・フランチェスコ教会へと向かう。
 趣ある石畳の、急勾配の道である。

【フィレンツェ風景】
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 教会へ向かう途中に小さな展望所があり、そこからフィレンツェを一望することができる。
 天気の良い日なら、その全貌がくっきりと分かるのだけど、本日は雨上がりで全体的にもやけており、せっかくの絶景がよく見えなかったのが残念。

【サン・フランチェスコ教会】
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 ルネッサンスにおける宗教で大きな役割を果たしたのち、全世界に活動を行い、戦国時代の日本においても、いろいろと影響を及ぼした、フランシスコ教会の、総本山ではないのだけど、それなりに趣と迫力のある教会。

【ローマ劇場】
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 ローマから歴史の始まるフィレンツェであるが、ローマ時代にいくらでも建てられたであろう劇場は、フィレンツェには残っていない。
 しかし、そのほぼ完全な遺跡はフィエーゾレに残っている。
2000年以上も前に造られた、この美しい半円形の劇場は、いまも現役で、毎夏にここで演劇が行われている。

【考古学博物館】
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 ローマ劇場に隣接している考古学博物館。
 フィエーゾレの歴史は、じつはフィレンツェよりも古く、ここに置かれている遺物は膨大なものであった。

【Florence Pizzeria@フィレンツェ】
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 夕食は、1月1日はどこの店も営業していないだろうけど、なかには営業している店もあるだろうと期待して、ホテルの前の通りを、繁華街のあるサン・ロレンツォ教会方向に向けて歩くと、意外とあっさり営業しているピザ店「Florence Pizzeria」を見つけることができた。
 そこで、大盛りサラダとナポレターナピザ、それに地元のキャンティの赤ワインを注文。本場のピザ、それにチーズの美味しさを堪能できました。

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December 31, 2017

イタリア料理:Lungarno Bistrot@フィレンツェ

【Lungarno Bistrot】
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 大晦日の夜は、Lungarno Bistrotでディナー。
 この店は夜景が美しいアルノ川沿いにあって、観光拠点の共和国広場も近いことから、店のなかから年越し前の賑やかなフィレンツェの風景を楽しめるであろうと思い、選んでみた。
 店に着いてみると、たしかに見晴らしのよさそうな席もあったが、そこはオープンテラスであって、この寒いなかそこで食事を取る気にもなれず、結局室内で食事。まあ、店のなかの雰囲気は優雅かつ快活で、とても良かった。

 大晦日には、特別にNew year’s menuというのもあるとのことだったので、あらかじめそれの希望をmailで出していたけど、「(Japaneseには)量が多すぎるだろうから、店に着いてから決めたほうがよい」との返事だったので、席に着いたあとそのmenuを見たら、たしかに明らかに多すぎだったので、アラカルトで頼むことにした。

【前菜1】
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 海老と黒トリュフのコロッケ。
 熱々の衣をパリっと割ると、トリュフの濃厚な香りが漂う。

【前菜2】
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 トスカーナの伝統的前菜、ということで頼んでみた。
 コールドカット(サラミ、生ハム、チーズの薄切り)、鶏のレバーのパテを乗せたトースト、ブルスケッタ。
 美味しいけど、一人前の前菜にしては量が多い。

【プリモ・ピアット1】
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 海老と、唐墨、レモンのスパゲッティ。茹で加減は見事なアルデンテ。

【プリモ・ピアット2】
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 この地方の名物パスタということで頼んでみた。
 地元の野菜とイチジク、リンゴを詰め込んだパスタ料理である。


 地方色豊かなメニューが多くならび、どれも個性的で、特徴ある美味しい料理の数々であった。
 店の客は、地元の人と、観光客が半々という感じ。地元の人はドレスアップした人が多く、それは大晦日という特別な日を祝う人が多かったからであろうか。

 美味しい料理と、活気ある店の雰囲気とに満足し店を出た。
 そして、もうすぐ新年を迎える、夜のフィレンツェの街を歩いてみよう。

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December 30, 2017

イタリア料理:Taverna del Bronzino@フィレンツェ

 フィレンツェの料理店をネットでいろいろ調べると、ホテルの近くにある「Taverna del Bronzino」が、日本人に評判がよいようなので予約してみた。店のHPもあるので、それで料理について調べてみたら、HPの入り口は英語で案内しているけど、肝心のメニューはイタリア語onlyであり、しかもアラカルトしかないようなので、Google翻訳を使って事前学習しようとしたが、さすがのGoogle翻訳も伊→日は苦手なようで、何がなんだか分からない単語の羅列が出て来て、まったく役に立たない。それなら、店で直接お勧めの料理を聞いてみることにしよう。それで、店を訪ねたら、ちゃんとメニューは英語書きのものが用意されていた。さらに、アラカルト以外にもコースメニューはいくつか用意されており、そのなかに「伝統的トスカーナ料理のコース」というものがあったので、あっさりとそれを注文。
 ・・・フィレンツェでは、レストラン、タベルナ、ビストロ、それにピザ店、どの店でも英語メニューは用意されており、給仕も東洋人に対しては英語で話してくるので言葉の問題ではさほど苦労はなかった。まあ、宮崎の日向市でさえサーフィンの国際大会があったのを契機に、だいたいの店には英語メニューが用意されており、それからすると国際観光都市フィレンツェの料理店に英語メニューがないわけないのであった。

【前菜】
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 トスカーナ特製の豚肉、オリーブオイル漬けの豆に、トスカーナのパン
 油っこそうな料理であるが、意外とあっさりしている。

【第一の皿】
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 リコッタチーズとホウレン草を詰めたカペラッチのパスタ
 メニューには、この店は素材は地元トスカーナ産にこだわっていると詳しく書いており、特に野菜に力を入れているようであった。たしかにこのホウレン草は濃厚な味と香りがする。

【第二の皿】
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 牛肉と、チコリとホウレン草
 素朴に、あまり手を加えずに、肉の魅力そのものを出してきた感じ。

【デザート】
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 写真だけでは量が分かりにくいけど、どの料理も量が多く、牛肉は半分食べるのがやっとであった。
 そしてデザートは各種ケーキが取り放題という、ヨーロピアンスタイル。デザートは別腹という人たちには大歓迎のシステムであるが、さすがにそんなに食えるわけない。
 アイスクリームケーキを薄く一切れと言ったら、OKと返ってきたけど、出された一切れは、向うの感覚では薄く切ったつもりなんだろうけど、これはやっぱり厚いよなあ。

 店はおもに地元の人によく使われているようであった。そして料理も全体的にコテコテしたところはなく家庭的であり、地元の人に愛されるタイプのものであろう。
 サービスの係の人はノリがよく、店の雰囲気は明るく朗らかであり、いかにもイタリアの店という感じであり、楽しい時間を過ごせた。

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December 29, 2017

イタリア料理:il paligio@フィレンツェ

 フィレンツエの一つ星イタリア料理店「Il paligio」は、ホテル・フォーシーズン内にあるレストランである。フォーシーズンはどこの都市でも気合いを入れて造られてるホテルなので、遠目にもすぐ目立つだろうと歩いていってみたら、ホテルのあるはずの場所には古い貴族の大邸宅みたいなものがあり、近代的なビルディングはない。おかしいなあ、と思いつつそこの前に行くと、そこがフォーシーズンであることが判明。そして、その建物はやはり昔の宮殿および修道院をリフォームしてつくられたものであることもあとで知った。

【Il paligio】
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 レストランは高級感あふれている。高い円蓋の天井、豪華壮麗な内装、絵画、照明、装飾品、それにテーブル、食器等々。
 食事は普通にコース料理を頼んだ。

【前菜1】
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 茹でた蛸、香草のクリームソース。

【前菜2】
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 タラバ蟹のプッタネスカ風冷製スープ

【前菜3】
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 炙りホタテをカリフラワーの上に、キャベツのピュレとシャンパンとチュービルのソース

【メイン1】
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 栗、兎シチュー、西洋山葵のリゾット

【メイン2】
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 鹿の腰肉のステーキ、西洋ネズと白ニンジンのピュレと梨のブランデーソース

【デザート】
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 素材もよく、味のバランスも良し。
 見た目美しく、全てに高度な技術の入った、高級系イタリアン。さすが星付きレストランである。
 料理も良かったけど、やはり店の雰囲気が良い。内装、設備が一級なのは当然として、給仕の人たちの物腰や所作が優雅である。そしてこのレストランは、日常使い用ではなく、「特別な日」として使われているようで、ゲストはみなきちんとドレスアップしている。ヨーロッパの人たちは、この手のレストランでの服装がじつによく似あっており、店全体がエレガントな雰囲気に満ち、それを感じるだけでも店に来た価値がある。
 素晴らしいレストランであった。

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November 03, 2017

イタリア料理:イ・ルンガ@奈良市

 以前、イタリア本場で修業した日本人イタリア料理シェフ15人のその後を追ったルポ「シェフをつづけるということ」という本を読み、料理人という職業の過酷さをつくづくと知ったけど、そのなかでもとりわけ奈良で店を開いた堀江シェフの「イ・ルンガ」が気になっていたので、今回訪れてみた。

【アミューズ】
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 天然鮮魚のカルパッチョ、シャンピニオンのソース

【前菜】
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 熟成ジャガイモのクレマ 牛頬肉のグリル

【パスタ】
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 コッツェ ヴォンゴレ 白身魚の唐墨まぶし

【リゾット】
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 牛ラグーとポルチーニ茸のリゾット 白トリュフ添え
 栗のラルド巻きとパルジャミンソース

【メイン】
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 蝦夷鹿のタリアータ フォアグラのマリネと赤ワインソース

【デザート】
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 店は奈良公園の近くにあり、建物はイタリア料理店とは一見思えぬ、重厚なつくりの古民家。照明、調度品も重厚、壮麗なものが取り入れられており、グランメゾンの雰囲気が濃厚である。そしてスタッフのサービスもしっかりしており、ということはやはりグランメゾンである。

 料理は本格的な北イタリアの料理をベースにさらに多彩な仕事を加えた華やかなものである。ときおりやり過ぎといった感じの、攻撃的な料理もあったけど、これはシェフの情熱が前に出て来た、「熱い料理」と感じられ、たいへん好感が持てた。

 奈良は、かつては「奈良にうまいものなし」と言われた、あまり食文化が盛んでなかった地だったようであるが、現在は若手の意識高い料理人が幾人も進出して、食文化がおおいに高まりつつある地となっている。

 現在、関西は日本有数の国際観光地になろうとしており、しかし京都はもう飽和状態となっているなか、京都よりも観光コンテンツが豊富な奈良は、これからより多く注目されていくだろうし、そこにこのように素晴らしいレストランが存在することは、さらにその魅力を高めていくであろう。

【夜の興福寺】
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 イ・ルンガからは興福寺を横切って、ホテルへと。
 満月の一日前の大きな月のもと、ライトアップされた五重の塔は妖しく美しく、奈良の夜の散策を楽しませてくれる。
 イ・ルンガはこういうすばらしいロケーションにあるのだ。

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October 07, 2017

イタリア料理: ロカンダデルクオーレ@愛媛・東温市

 松山市に一泊。
 松山市の隣の東温市に、美味しいイタリアンレストランがあるとの話を以前から聞いていたので、この機会に訪れてみた。

【ロカンダデルクオーレ】
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 本日は涼しく、美しい月が出た夜空のもと、庭のテーブルでディナー。

【前菜盛合わせ】
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 鯛のカルパッチョ、地元の野菜にイタリア輸入の野菜、猪のサラミ、などなど。
 良い素材を使って、ほどよく火を入れ、丁寧に作られた料理の数々。

【パスタ】
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 パスタはマッケロンチーニを使ってのアマトリチャーナ。
 グアンチャーレもトマトも質の良いものであり、普通のイタリア料理店では出てこないような、本格的なもの。

【メイン】
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 メインは豚肩ロースのグリル。
 これも地元の素材を使ったもので、素材そのものの味に加え、火の通し方もほどよいものである。


 素材はおもに地元のものを使ってはいるものの、料理そのものは見事に本格的なイタリア料理であり、レストランの雰囲気もそうなので、食事中イタリアにいるような気分が味わえた。
 愛媛のなかのイタリア、という感じの店であり、料理の良さもあわせて、貴重な存在であると思う。

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September 03, 2017

「天空の船」&レストラン「Festa del mare」@上天草松島

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 念珠岳から下りて、車で30分ほどの位置にある、本日の宿「天空の船」へと向かう。
 この宿は天草のリゾートホテルであり、天草松島の絶景を高台から望みながら、露天風呂に入られるというのが売りの宿であり、残暑の天草登山で汗をたくさんかいた身には、絶好の場にあるホテルといえる。

 そして部屋から見たホテルの本館の姿。
 たしかに、岬の突端から空へと漕ぎ出す、客船のように見え、「天空の船」が見事なネーミングということが分かった。

【露天風呂】
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 オーシャンビューの部屋のテラスのなかにある、掛け流しの露天風呂。
 リクライニングソファもあり、ここでゆったり時を過ごし、日がな、太陽の動きとともに変わる松島の風景を眺めたりすれば、贅沢な時を過ごせるだろうなと思った。

【夕暮れ】
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 天草の海は西に面しているので、サンセットビューが売り物である。
 本日は、大気が澄んでおり、そこまできれいな夕焼けにはならなかったが、それでも沈む夕日に、刻々と色と姿を変えていく、雲や海の姿がとても印象的であった。

【天空の船@夜】
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 ホテル本館は、夜になると、内部かの明かりが自らを美しく照らし、まるで豪華客船のように見え、このホテルの真の姿は夜にあると思った。

 風呂と夕焼けを満喫したあとは、ホテルにあるレストランで夕食。

【前菜】
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 天草の食材を使った盛り合わせ。
 海老の包み揚げ。天草の名物の天草大王のササミのマリネ。甲イカの昆布〆。
 野菜のバーニャカウダ。

【前菜(オプション)】
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 今が旬の天草赤雲丹。甘くて旨い。
 これはオプションメニュー。

【前菜】
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 アワビと天草野菜のガスパチョ。香草添え。

【前菜】
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 トウモロコシのクロカンテ。クルマエビの唐辛子風味。

【パスタ】
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 天草産魚介類とトマトで和えたサルディニア風フレゴパスタ。

【魚料理】
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 有明町産さざえと鮮魚のソティ・新ごぼうのソース。
 鮮魚はイシガキダイ。

【肉料理】
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 阿蘇赤牛の網焼きもろみと、赤ワインソースと夏野菜添え。


 「リゾートホテル」なるものは、サービスが多角的であり、種々のことに手を出さないといけないので、そのどれもが平均的になりがちで、食事も「とりあえず最大公約数的に満足できるようなもの」が出てきがちなのだが、このディナーを食べてちょっと驚いた。
 本格的なイタリア料理である。
 もちろん素材は地元のものを主に使っているけど、組み立て、調理法は、じつに真っ当なイタリア料理であり、都市部の専門店で十分に通用するレベルのものである。
 こういう地方の観光地で、しかも多数の客を相手にする観光ホテルで、このような本格的かつ真摯なイタリアンを食べられて、イタリア料理好きの私としてはとても感心した。さらに、ワイン揃えも立派なものであり、それもまた驚きであった。

 海産物、野菜の豊富な天草は、それを利用した美味しい店が多いけれど、基本的には新鮮な素材勝負な店が主体であり、そのなかでこのように、素材をうまく生かして、イタリア料理に昇華できる腕を持つシェフのいるレストランがあることは、天草にとって、じつに良いことだと思った。

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August 19, 2017

サーラカリーナ福岡店閉店

 福岡市のイタリアンの名店「サーラカリーナ」が今月末で閉店との知らせが突如届いた。
 レストランが閉店するのにはいろいろと理由があり、もっとも多い理由は経営的問題なのであるが、サーラカリーナの場合は客はコンスタントに訪れているし、よい常連客も多くついている店なのでそれは考えにくく、なぜなんだろうと思ったけど、理由は閉店の2番目に多い理由、「店主の体調不良」なのであった。

 そして、さらには店の借地期間の関係もあって、閉店とともに、あの瀟洒なレストランも取り壊され、更地になってしまうということで、物理的にもサーラカリーナはなくなってしまうのである。

 これはたいへんと、店がなくなってしまう前にとにかく訪れることにした。

【サーラカリーナ】
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 訪れたのはひさしぶりであり、緑あふるる蔦がさらに生い茂っていて、店の外観が変わっており、いったん通り過ぎてしまった。

【Ca' del Bosco Terre di Franciacort 2003】
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 サーラカリーナは一流のイタリアワインを仕入れている店であり、貴重なワインがいくつもセラーのなかにある。
 店の突然の閉店により、それらのワインの行く末が気になるところであり、今回は料理にあわせるのでなく、ワインを主役として白・赤出してもらった。

 白は、フランチャコルカの最高峰、カ・デル・ボスコのシャルドネ。ヴィンテージは2003年。この年には深い意味があり、サーラカリーナが薬院に開店した年なのである。
 店とともに14年の年月を積み上げ、そして閉店の年に栓が開けられる。けっこう劇的。
 ワインは当然、素晴らしい。

【Le Pergole Torte Montevertine 1994】
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 赤はトスカーナのワイナリー「モンテヴェルティネ」の最上キュベ、レ・ペルゴーレ・トルテ1994。20年以上の歳月をかけて熟成されたこのワインは、果実の豊かな香りとともに、奥深いコクがあってすこぶる美味であった。

【パスタ】
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 キャビアのフェデリーニ。

【パスタ】
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 ポルチーニとトリュフのラビオリ。

【パスタ】

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 この時期のサーラカリーナのスペシャリテ 桃の冷製カッペリーニ。

【パスタ】
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 唐辛子とアナゴのパスタ。

 食事に関しては、パスタ尽しをアラカルトで頼んだ。
 サーラカリーナは、やっぱりバスタの実力が抜群に高いゆえ。
 それにはもちろん理由がある。それこそ30年以上も前は、九州においてパスタって、洋食麺料理であり、「ミートソーススパゲッティ」か「ナポリタン」とかしかパスタの概念がなかったのだが、そこに今井シェフはまったく新しい概念を持ち出した。
 まずパスタには形にしろ、細さにしろ、生麺、乾麺じつに様々な種類があること。そして茹で方、オイルの使い方、茸、野菜、スパイスの使い方等々。パスタには無限の素材と調理法があり、サーラカリーナで供されるパスタは、カルチャーショックものだったのだ。
 そして、サーラカリーナは九州のイタリアンの最前線を走り続け、そこで修業したシェフたちが九州の第一級のイタリアンレストランを経営している。

 今井シェフは、九州のイタリアン界にとってレジェンドであり、特別の存在なのである。

 そして、今回食したパスタ料理、素晴らしものではあるけど、今井シェフがキッチンで陣頭指揮をとって料理していたころと比べると、微妙に違うものを感じてしまった。
 今回の訪問は、私はサーラカリーナの料理というより、今井シェフの料理が好きだったんだなあ、と思い知った時間でもあった。


 サーラカリーナは、でも、これで終幕というわけでなく、今井シェフは静養したあとは、また新たなところで店を起こしたいとの意思を持っているとのこと。
 今井劇場はこれでEndというわけではなく、次の幕開けが、これから予定されている、そういうことだそうだ。

 私も、次の開幕の日を、楽しみに待っております。

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June 20, 2015

イタリア料理:GEN@日南市油津

 日南市に、「雛には稀な」と称すべく、本格的なイタリア料理店があり、日南市に行ったときに寄ることにしている。といっても私が日南市に用があるのは、じゃからんた見物くらいであり、だから私は店には「年一度、じゃからんたの季節に訪れる客」として認識されているようだ。

 ディナー料理、あれこれ。

【地魚のカルパッチョ】
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 この店は基本的には地ものを大事にしている。
 そして、この料理の色彩感覚がまたよろしい。

【フォアグラ】
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 フォアグラの表面をキャラメリゼして香を高め、茄子とともに。
 上に載っているのはイカ墨を焦がしたもの。
 イタリア料理の手法以外にも、さまざまな手法を取り入れた複雑な創作系料理。

【浅蜊のアクアパッツァ風】
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 大きな浅蜊(特注品らしい)と、海老、野菜類を煮込んだもの。
 スープもよいし、またプリプリした浅蜊も見事。

【パスタ】
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 サーモンと豆、茸、野菜のパスタ。
 パスタの食感、全体的なバランス。完成度の高い、本格的なパスタである。

【肉料理1】
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 羊のリブステーキ。
 いい肉を使っている。

【肉料理2】
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 宮崎牛を使ったコンソメスープと、羊肉の取り合わせ。
 コンソメスープがまた実に美味。

【デザート】
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 今までのコースで結構な量があったが、デザートは別腹。
 これもおいしくいただけました。


 GENの若い店主は、南イタリアで修業してきた経験の持ち主。
 素材の選択、調理の技術、アレンジの仕方、腕は確かなものである。
 店主は帰国してから、本国のイタリア料理を自分でアレンジした料理を出す店を出したいと思った。しかし、店を出すところが都市部だと、家賃等余分なお金がかかり過ぎ、料理の値段が高くなってしまうことに不満を覚えた。たとえば1万円の料理を出すとき、都市部と地方では、材料に使えるお金が相当に違う。
 イタリア料理で客が出す金はだいたい決まっている。それゆえ、土地代の安い地方で店を出したなら、その値段で、より自身の満足行く料理が作られる。というわけで、自分の地元の日南油津に開店した次第。
 こういうところに本格的なイタリア料理の需要があるとは思えぬが、それは徐々にその手の料理の美味さを浸透させていって、客を増やしていこうという遠大な計画を店主は立てていた。しかしながら、やはり最初のほうは閑古鳥が鳴いていて、参ったこともあったそうだが、結局は当初の目論見通り、客は徐々に増えていき、4年目の今なかなかの人気店になっており、宮崎市から贔屓の客も訪れるそうだ。
 美味しいものは誰でも好きなのだから、少々辺鄙なところにあっても、人は集まってくるという、なんかの格言が作れそうな話である。

 さて、来年もじゃからんととGENを目的に日南を訪れることにするか。
 来年は、じゃからんた満開だといいのだが。

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August 24, 2014

ビーチパーティ (La soirée sur la plage ) @日南伊比井浜

 宮崎は北から南まで美しい海岸線を持っており、そういう海岸線で、宴会が出来るような砂浜使ってワインパーティをやりたいという希望を某氏が持っておられ、それを実現するための話がいつのまにかまとまり、今回開催の運びとなった。

 ビーチでのパーティは普通はBBQということになっている。
 風光明媚なところはたいていまともなレストランとかはなにもない。それで宴会をするには食料・燃料を持参する必要がある。そのなかでBBQなら食材、燃料等の準備が簡単だし、技術を持った調理者も不要で(これはいろいろ意見はあるだろうが)、そしてそこそこの値段がおいしいものも食うのが可能であり、だからビーチパーティはBBQが主体となっている。
 しかし主催者の某氏は食い物に関しては妥協のない人物であった。彼の主張によれば、不便なところでは真に美味しいものを食すのが困難なため、かえってそれを達成すれば、満足感はさらに増す。これをBBQなどやってはそれが体験できず、もったいない話となってしまう。

 というわけで某氏は宮崎市内のイタリアンレストランに強引にケータリングを要請して、日南の伊比井浜に臨時出張店が出来上がることになった。
 それに私も便乗し、いざ伊比井浜へ。

【臨時出張店】
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 伊比井浜は宮崎有数の良い波の押し寄せる浜で、サーファーのメッカみたいなところであり、普段はサーファー達が波乗りを楽しんでいるはずだけど、日暮も近いなか、今は浜辺には宴会の準備をする人たちのみであった。

【浜辺 日暮前】
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 浜辺にはタープのもとにテーブルがセットされ、シャンパングラスに、シャンパンが用意されている。
 …これって、南仏とかなら似合う風景だよなあとか思う。でも宮崎日南では、なにか無理があると思わぬでもない。

【調理器具】
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 ケータリングはいわゆる仕出しとは違い、その場で調理をするものゆえ、こんな野外では大変である。
 それでも、それ用の様々の調理器具を持ってきて、うまく調理してくれたレストランスタッフに感謝。

【ピザ】
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 この店はピザが最大の看板であり、経験豊かなシェフが高品質の小麦粉を用いた生地を上手に熟成させ、石窯で焼き上げるというのが売りである。
 しかしさすがに、仕込んだピザは持ってきたものの、ビーチに石窯を持ってくることは出来ず、移動式の器具で焼くことになった。
 オーナーは店の真のピザを出せずに悔しがっていたけど、十分に美味しかったです。

【ブイヤベース】
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 ビーチサイドパーティゆえ、ブイヤベースはやはり出なければ。
 そして、これはプロの味。具材、出汁、全てがよい。
 浜辺の料理で、これほどあうものもない。
 さらにこれに加えて、この出汁を使ってのリゾットも〆に出てきました。じつに美味。

【日が暮れて】
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 九州は終末は台風が来るなり前線が南下するなり、天気の悪い日が続いていたけど、本日は幸運なことに晴れであった。しかも新月だったので、日が暮れてからは闇が濃くなり、天空に横たわる天の川がクリアに見えて、人里離れた地での夜の宴会の魅力を満喫することができた。
 ただ、風が強く、ずっと浜辺を風が吹き荒れていた。
 そのうちタープが吹き飛ばされ、…結局タープを回収しての宴会となったけど、満天の星空のもとの宴会もたいへん趣あるものであった。

【花火】
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 誰もが、イタリア料理を食べ、ワインを飲み、ということを楽しんでいたけど、それでもビーチパーティゆえ、花火もしようということに。
 周囲に明かりのないなか、こういう線香花火みたいなものは、かえって明かりがまし、夏の風情を楽しめた。

 このケータリング ビーチパーティ。
 ワイン会グループでは初めての試みだったそうだけど、この雰囲気での食事だけでもとても満足できた。
 そしてせっかくこういう美しい地で行うのだから、前後に野外イベントを加えればもっともっと楽しくなりそうなので、それを考慮し、さらに続けていきたいと、おおいに希望した次第であります。

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