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April 06, 2019

登山:市房山@湯前

 今年は暖冬だったので、桜の開花が例年よりも遅れて、南九州では4月初旬が花盛りとなっている。(桜は寒くなることで、開花のスイッチが入る特徴を持っているので、暖冬ではスイッチが入り辛いそうだ)
 それで桜を見に登山に行ってみよう。といって、山にソメイヨシノはないので、桜の名所を訪ねての登山にしてみる。

【市房ダム】

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 熊本、人吉の桜の名所「市房ダム千本桜」。ちょうど桜まつりも行われていた。
 花の時期は、満開を少し過ぎたくらい。それゆえ、ダム周回の道路では風とともに桜吹雪が見られた。もうしばらくすると湖畔はピンク色に染まりそう。

【市房山登山道】

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 桜を見物したのち、市房山キャンプ場の登山口から登山開始。
 四合目の市房神社までは、樹齢1000年に及び「市房杉」と命名された巨大な杉が立ち並ぶ、荘厳な雰囲気の参道である。
 歩いていて非日常感を味わえる道であるけど、本日は気温が初夏なみに高く、風の吹かない林間の道はとにかく暑くて参ってしまった。今シーズの春は、気温の変動が激しくて身体がなかなかついていかない。

【市房神社】

3shrine

 四合目の市房神社からは、道は本格的な登山道となる。標高が高くなるのと、風が吹くので、ようやく暑さからは逃れることができた。

【登山道】

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 市房山の花といえば、ミツバツツジとアケボノツツジで有名だけど、まだ時期は早く、ミツバツツジがぽつりぽつりと咲いているのを見るくらいだった。しかし、馬酔木はちょうど満開であった。

【市房山】

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 尾根筋はずっと急傾斜であったが、稜線に出ると傾斜はゆるくなり、目指す市房山の姿も見えてきた。

【市房山】

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 徐々に高度を上げて行き、山頂に近付いたころ、「人吉かめさん」による「山頂まで5分」の標識が。
 九州の多くの山の山頂近くには、「人吉かめさん」によるこの標識が設置されており、九州の岳人は皆知っている存在なのであるが、それで「人吉かめさん」とは何か?というと、じつは知られていない。山岳会なのか、個人なのか、登山グループなのか、はたまた山頂近くの標識には「人吉かめさん」と一言付ける謎ルールが九州にはあるのか。

【山頂】

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 などと「人吉かめさん」について考察しながら歩くうち、ひょっこりと山頂に到着。
 ここからは360度の見晴らしよい風景を楽しめる。とくに本日は快晴なので、九州脊梁山地の山々、霧島の山々、存分にその雄姿を楽しむことができた。

【マンサク】

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 山頂近くにはマンサクがちょうど満開の時期であった。この鮮やかな錦糸卵様の黄色は、青空のもとだと特に映える。

【心見ノ橋】

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 市房山は、このチョックストーンの「心見ノ橋」も名物。山頂のすぐ近くにある。
 「これを渡れない人は、心が汚れている」とのことで心見の橋と名付けれれているのであるが、そういうことを言ってると、高所恐怖症の人はみな心が汚れていることになってしまい、なかなか微妙な命名の橋なのである。

【市房山】

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 市房山は以前は二つ岩経由で周回できたけど、10数年前の台風で登山道が崩れてしまい現在は通行禁止となっている。私が、30年以上前にそこを通ったときは、二つ岩周囲は延々と小ピークが並ぶ、疲れる道であったけど、眺めはよく楽しいルートであったと記憶している。しかし、それも今は不可能。
 山って、登れるうちに登っておかないといけないなあ、と改めて実感。

 それで下山は登って来た道をそのまま戻っていった。
 登山口に着いてから後ろを振り返る。市房山は、青空のもと、どっしりした威容を示していた。

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