キュリオス@シルクドソレイユ福岡公演
シルク・ドゥ・ソレイユ30周年を記念する作品ということで、彼らの芸の集大成みたいなところもあるショー。
開演前に、ステージには産業革命の時代のころと思しき骨董品(サイズはでかい)が並べられ、真空管はピカピカと光り、蓄音器からはホーンよりレトロな音楽が流れ、それらはいちおう現役のもののようである。そして開幕して蒸気機関車が現れ、そこからアーティストたちが続々と現れ、それぞれの芸を見せる、というなかなか懐古的にして情緒的な演出。
そして、いくつものショーが為されていく。これ、最初のシーンからは、ショーが進むにつれ文明が発展していくような筋書きなのかと予想していたけど、そういうことはなく、いつものごとくシルク・ドゥ・ソレイユ得意の大道芸に、筋力自慢の力芸が次々と披露されていく。それらには何のつながりがあるようにも思えず、昔のシルク・ドゥ・ソレイユがやっていた全体が統合された象徴的ストーリーというのからはずいぶんと離れたところに来た、という印象を受けた。
まあそのほうが小難しいことは考えずに、アーテイスト達の人間離れした、超人的芸をありのまま楽しめるわけで、シルク・ドゥ・ソレイユを観たとき常に感じる、「人間って、鍛えればこれほどまでのことが出来るんだ」という感嘆が、より直接的に出て来る。
まったくシルク・ドゥ・ソレイユは一貫して人間賛歌をやっているサーカス団であり、そのショーを観ると、何か勇気とかやる気とかが湧いてくる。
福岡にシルク・ドゥ・ソレイユが来るたびに観にいっているけど、今回もいいものを観させてもらった
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