最後の平成年越しを、Pont de ferr@ミラノにて。
平成30年大晦日は平成最後の年越しの日。
ミラノ大聖堂を見物して、それから市街地を散策したのちホテルへと戻る。ミラノは日本より8時間遅れているので、午後からはBSテレビで紅白歌合戦を見ながらの年越し、という一般的日本人的の過ごし方をした。
意外と充実した内容の紅白に感心したのち、それから今夜のレストラン「Pont de ferr(鉄橋)」へと。このレストラン、名前はフランス語だが、イタリアンの店である。
駅からすぐに観光名所のナヴィリオ運河があり、店の近くにその名前の由来である鉄橋があり、これを越えてしばらくのところに店があった。
本日は年末なので、メニューは一種類「The new year’s eve menu」、年末特別コースである。
照明の暗い店だったので、うまく写真は撮れていないけど、いくつか並べてみる。
前菜は6皿で、創作系のイタリアン。牡蠣、マグロ、海老、蛸といった地元の海産物を用いたものが続く。そしてパスタはアザミクとアンチョビのトルテリーニ。ミラノ名物リゾットはヤマウズラとココアのリゾット。メイン料理はアーティチョークにベルガモットと鹿肉。
いずれもミシュラン星付き店だけある、良い素材を使い、丁寧な調理がなされた素晴らしいものばかりであった。
夕食は午後8時からのスタートだったけど、ゆっくりしたペースで進み、そして12時近くになると全ての客にシャンパンが配られる。そうして多くの者は、外に出る。そこには大勢の人が運河沿いに集まっていて、新年の訪れを待っていた。やがて新年の到来とともに、あちこちで大きな花火が夜空に打ち上げられた。そして小さな仕掛け花火も、人の集まっている様々なところで火がつけられ、閃光と爆裂音を放ち、あたり一帯光と音で満たされた。人々はたがいに歓声をあげて抱き合い、新年を祝う。
う~む、イタリアだなあと、この暖かな雰囲気の喧騒に、実感した。
騒ぎが一段落したところで私は店に戻って、残りのメニューを味わい、ゆったりとした気分であらためて新年の訪れを祝った。
食事が終わったのち、まだ運行していた地下鉄を使って、ホテルへと戻った。
ミラノ中央駅から出たとき、そこはもう閑散としていたが、おそらく花火のあとの名残のような、煙とにおいが漂っていた。
日本から8時間遅れの平成最後の年越し、ここイタリアでも終了である。
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