岸岳(岸城址)@唐津市
古湯温泉から唐津に紅葉目当てで移動。
紅葉ついでに、唐津で面白そうな山を探してみると、岸岳が目についた。
標高は320mと低山であるが、山の両側が削り落ちたような、三日月状の細い山であって地形が複雑であり、またその険峻な地形を生かしてかつて山城が築かれていたことから、いろいろな遺跡遺構が残っているという特色を持つ。
登ってみて面白くないわけないので、まずは岸岳に登ることにした。
岸岳登山口になる「岸岳ふれあい館」へと向かう。
ところが、ナビの設定を間違えて「岸岳ふるさと館」にまず行ってしまい、到着したところ、岸岳がはるか彼方に見えていることにポカンとしてしまった。そこで当然間違いに気付き、「岸岳ふれあい館」にそれから到着。
ここからだと当然岸岳も近くに見える。
紅葉も盛りであって美しい。
ふれあい館からすぐのところにある法安寺。百を超える数をもつ磨崖仏で有名である。
この寺を経由して登山道は始まるのであるが、……なんと登山道は土砂崩れのために通行止めとなっていた。
そうなると、ふれあい館~岸岳~姫落とし岩~ふれあい館の周回ルートは使えないことになり、ぐっと登山の興が減じてしまうのだが、稗田登山口からピストンで登ることに予定を変更して、車で移動。
稗田登山口は標高174m。標高320mの岸岳に登るには高すぎるけど、しかたない。
登山道は自然林のなかの道である。
登山道はすぐに稜線に達し、そのあとは軽いアップダウンが続く。
稜線での最初のランドマークは旗竿石。
旗を立てた穴を穿った石で、ここからは唐津を見渡すことができる。
岸岳の山頂らしきところ。
山と彫られた石柱があり、三角点かと思ったが違っていた。
しばし三角点を探すも、見つからず。
狭い稜線の続く岸岳であるが、ときおり広く開いた地があり、そこがそれぞれ城跡となっているが、城本体に関しては、徹底的に破壊されたようでどこにも何も残っていない。
石垣はところどころ、まだしっかりしたものが残っていて、この急峻な地形に確かに城が造られていたことが分かる。
岸岳稜線は自然林が茂っていて展望は利かないが、岸岳の端にある「姫落とし岩」は、岩が稜線から突き出たような形になっていて、眺めが大変良い。
この奇妙な名前は、城主一族を滅ぼした豊臣秀吉の攻撃のさい、ここから姫たちが身を投げて自害したという、哀しい伝説に由来する。
姫落とし岩からは元来た道をたどって帰った。
そのとき、ハイキング姿のご夫婦に会ったけど、私が宮崎から来ていることを知ると、「それは遠いところから。やっぱり城址マニアのかたですか?」と聞かれた。
この山、登山よりも、城址としてのほうが人気高いみたい。
岸岳の城は、城主であった波多氏が滅ぼされたため、新たな藩主が唐津(松浦)に入った。新藩主はこの城を使うことをよしとせず、交通の便のよい平野部に新たな城を築城した。それが唐津城。
唐津城は紅葉の名所なので、岸岳城址のあとは唐津城に行ってみよう。
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