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October 2018の記事

October 28, 2018

秋の大船山@男池コース

 昨日の三俣山山頂付近の紅葉は時期を過ぎていたが、標高の低いところは今が紅葉の旬のはずである。
 それで、紅葉の名所である男池からソババッケへのルートを行き、そしてそこで紅葉の具合を見て、黒岳か大船かに登るかを決めることにしよう。

【男池登山口駐車場】
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 男池登山口は標高850mほど。紅葉が始まりかけている。
 秋の登山シーズン、駐車場は満車状態と予想していたけど、けっこう空いていた。

【男池登山口 ドウダンツツジ】
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 秋の紅葉の走り、ドウダンツツジの生垣はちょうど旬であり、これは美しかった。

【登山道】
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 男池登山口から入ってすぐの雑木林は、いい具合に色づいている。

【ソババッケ】
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 男池から九重に登った場合の交通の要所のごとき小盆地ソババッケ。ここは花と紅葉の名所であるが、ちょうど紅葉の旬であり、秋の澄んだ太陽の光を浴びて、たいへん美しかった。
 ここの標高は1100mで、今の九重は1100~1300くらいが紅葉の旬であった。
 また紅葉に加え、マユミのピンクの実もまた見頃であった。

【ソババッケ】
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 ソババッケの紅葉を見下ろすように撮影できるポイントはないかな、と盆地の縁を歩き、紅葉を観察。そして林のなかをよじ登るうち、とつぜん踏み跡のしっかりした登山道を発見した。
 地図を見ると、ソババッケに沿った急峻な尾根に刻まれ、ダイレクトに平治岳本峰に進む道のようである。こんな道あるの、初めて知った。
 どこが入り口なのか下りてみて探ったら、男池→ソババッケの登山道とはつながらぬ、林のなかに忽然と入り口の標識があるのを発見。これは、知らないと見つけられないな。

【トリカブト】
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 ソババッケにはトリカブトの群生もあるけど、花がまだ一輪残っているのを見つけた。可憐な美しい花だけど、危険極まりない植物なので気をつけましょう。

【平治岳西斜面】
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 ソババッケから平治岳方面を見ると、1300mくらいの高さの斜面の紅葉がきれいである。
 それゆえ、この方向へ向かうことにした。

【登山道】
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 大戸越えへの登山道の林は、紅葉が旬である。

【大戸越え】
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 紅葉は1300mの高さを越えたあたりから終わっており、標高1400mを越える大戸越えでは紅葉はまったく期待できないと思っていたが、いざ大戸越えへ出ると、やはり紅葉などまったくなかった。
 それでこれ以上大船方向へ登る意味もなかったのだが、北大船を越えて段原まで行かないと風穴に下りられないので、とにかく進んでいくことにした。

【大船稜線】 
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 当たり前のことながら、1600mを越える大船稜線は紅葉は終わっていて、晩秋の山の気配。

【段原】
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 風穴への分岐地点である段原。ここまで来たのだから、ついでに大船山頂まで行ってみよう。

【大船山頂】
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 九重を代表する紅葉の名所、大船山山頂の御池の今年の紅葉は終了。
 ところで山頂に着いたときに、挨拶してきた人がいて、それはトレランマスターNさんであった。Nさんは厳しい山のバリエーションにばかり登ってる人なので、大船のような普通の山に登ってたのは意外であったが、今回は地元登山会の一員として登ったそうで、納得。そして、九州在住の岳人なのに、大船山は今回が初登山とのことで、それもまた納得であった。

【黒岳斜面】
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 大船山山頂からはダイレクトに東尾根を下りたほうが道が重ならなくて済むけど、東尾根は2週間前に使ったばかりなので、いったん段原へ引き返し、米窪周回ルートで風穴に下りることにした。
 その下りの登山道で、樹々のあいまから見えた黒岳斜面。もう紅葉のピークは過ぎ去っており、名残の樹々がぽつんぽつんと山肌に色彩りを添えている。

【黒岳登山道】
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 風穴まで下り、これからは平坦な登山道となる。
 そこからは黒岳登山道も伸びている。時間的にまだ余裕があったので、黒岳に寄って行くことも考えたが、本日は男池ルートは黒岳方向が大人気だったようで、大勢の登山者があの狭い急峻な登山道に取り着いており、その案は却下。

【登山道】
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 標高を下げ、ソババッケ近傍の雑木林になかに入ると、いい塩梅の紅葉の道が開けている。
 今回はやはり標高低めの登山道での紅葉がいちばん良かった。

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October 27, 2018

秋の三俣山@九重

 10月最後の週末は好天だったので、九重へ紅葉を見に出かけた。

【三俣山】
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 大曲登山口から林道を歩いて、三俣山へ。
 この山、みるたびに崩壊が進んでいる。

【三俣山 西峰から】
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 すがもり越えから三俣山西峰へと登る。
 6月ならミヤマキリシマでピンクに染まる山肌も、今の季節は秋枯れの色。
 しかし秋の三俣山はあの山を越えたところにある大鍋が紅葉の名所。それを目指して、多くの登山者が列をつくって登っている。

【大鍋】
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 本峰に着き、そこから覗き込む大鍋の風景。
 紅葉に染まる姿を期待していたが、なんだかイマイチな風景。
 時期を過ぎてしまったのか、それとも紅葉の外れ年だったのか。

 あまり紅葉の具合が良くなかったので、どうしたものかとも思ったが、当初の予定通り御鉢を回ってみることにした。

【北峰山麓】
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 御鉢を回っているのは私の他は逆方向からの一人だけで、その人と会ったときに、「イマイチですね」と言うと、今年の九重の紅葉は全体的によくなかったけど、三俣山は例外であって、見事な当たり年であり、そして先週がピークだった。先週の紅葉は大鍋全体が染まっていて、それはきれいだったとのこと。
 しまった。先週、眉山に登らずに、九重に来ればよかった。

 それでも、北峰の紅葉は、光が当たるとそれなりにきれいであった。

【坊がつる】
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 御鉢から坊がつるを望む。坊がつるの高さは、今が紅葉の盛りのようである。

【南峰】
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 西峰、本峰、北峰、南峰と巡り、それからⅣ峰の方向にダイレクトに下って行く。

【北千里方向】
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 いったん鞍部に着いたのち、北千里方向を見ると、ススキがきれいだったので、西峰ルートを取ることにして、さらに下って行く。

【南峰】
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 だいぶと下ったところから南峰を振り返る。
 今日は紅葉はあまりたいしたことはなかったが、秋晴れの青い空はじつに美しかった。

【西峰へ】
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 西峰への登山道は、ススキが白く日に輝いていて、いかにも秋、という風景をつくっていた。

 そしてすがもり越えへの登山道へ合流したところ、西峰側から歩いて来た外国人カップルと出会った。この人たちとは、林道から堰堤を越えるところで私が追い抜き、そこで「コンニチワー」と挨拶をしたので、お互い、「あれ、また会いましたね」と再度挨拶。それからしばし雑談したけど、男性のほうが「風が強くて、とにかく寒くてたまらなかった。九重とはいつもこうなのか?」と聞いてきたので、「九重の強風は、フェイマスであり、シグナチュアだ。だからみな防風用のレインウェアを着てたでしょ」とセーター姿の男性に言うと、アイシーと納得していた。
 ……ほんとのところ、山登りにおいては、いかなる山、いかなる気候でも、装備にレインウェアは必須なのだが、まあそこまでは言わなかった。登山自体が初めてみたいなこと言ってたし。

 下山は往路をたどり大曲へ。
 紅葉はあまり楽しめなかったが、秋の澄んだ青空を堪能できたので、よしとしよう。

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October 20, 2018

登山:眉山@島原市

【眉山@島原外港から】
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【眉山と雲仙@フェリーからの風景】
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 島原市に用事があって出かけ、そのついでに登山をすることにした。
 島原半島の山といえばまずは雲仙。有明海沿いのいかなるところからでもその秀峰を望むことができ、登山人気も高い。私も幾度も登っている。
 しかしそれ以外に一つ気になっていた山があり、それが眉山。
 雲仙の入り口島原外港からすぐ目の前に見える山で、その鋸歯状の独特の姿が印象的であり、登って楽しそうな山だ。
 ただこの山は山渓の登山ガイド本「長崎県の山」に載っておらず、稜線があまりに険しすぎて登山の一般対象にはなっていないのかなと思い、登ることなく過ぎていた。

 ところが今回島原市に行くにあたり、ウェブで検索したところ、眉山には整備された一般登山道があることが分かり、それでは、と登ってみることにした。

【登山口】
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 眉山は有明海側は垂直に近い岩壁となっており、そちらに登山ルートはない。
 それで雲仙側にまわって、そこからの登山になる。こちらからは、眉山の印象もずいぶんと異なる。
 正面に見えているのが、稜線上の最高峰「七面山」。

【登山道】
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 登山道は雑木林のなか、しっかりした踏み跡のある道である。

【七面山山頂】
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 最初のピークは七面山。この山には七面大明神が祀られており、鳥居と神社がある。

【島原市街】
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 七面山から島原市街を望む。
 眉山は江戸時代に島原一帯の火山活動で大きく崩壊したことがあり、その時に巨大な量の土砂岩石が一挙に島原方向に流れ出た。島原は崩壊し、埋め尽くされて、海岸線が伸びた。これが世に言う「島原大変」。そして、有明海に流れ落ちた土石流は、大きな津波を引き起こし、有明海対岸の熊本に押し寄せ甚大な被害をもたらした。これが「肥後迷惑」。両地方あわせて多大な死者を出し、有史時代日本で最大の災害をもたらした火山噴火である。
 なお、有史以前では、はるかに上回る大物がいくつもあり、たとえば7300年前に起きた鹿児島県沖の鬼界カルデラ巨大噴火では、南九州の縄文人は絶滅し、その後南九州は1000年間不毛の地となった。

【稜線登山道】
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 七面山からは稜線に沿った登山道を行く。稜線の西側は崩壊しているので、稜線そのものは立ち入り禁止になっている。

【天狗山山頂から】
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 七面山の次のピークは天狗山。ここの山頂は視界が開けており、眺めがたいへんに素晴らしい。
 島原方面の有明海には、小さな島がいくつも浮かんでいるが、これは眉山が崩壊した岩石により出来た島である。
 そして雲仙側は平成新山を見ることができる。この山も、今から30年近い前の雲仙の噴火により隆起してできた山である。

 天狗山からは南峰に寄ったのち、元の登山口へ下山。
 秋の登山シーズン、紅葉はまだであったが、秋晴れのもと眺めのよい登山を楽しめた。

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October 14, 2018

秋の涌蓋山

 大船登山の翌日は三俣山を予定していたけど、御池の紅葉の状況から、三俣山の紅葉も時期的にまだ期待はできないだろうと判断して、予定を変更し、涌蓋山のドウダンツツジを観に行くことにした。

【一目山山頂】
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 八丁原から登り、最初のピークは一目山。
 ここからは九州電力の地熱発電所から盛大に立ち上る湯気、それに九重スキー場を一望することができる。

【一目山山頂】
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 山頂から涌蓋山方向を眺める。
 三角錐形の形よい山が涌蓋山だけど、まだまだ距離がある。

【ドウダンツツジ】
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 一目山を下りてから、なだらかな登山道を歩くけれど、そこにはドウダンツツジが植林されていて、今の時期はその紅葉を観ることができる。

【ミソコブシ山へ】
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 一目山の次のピークは、右に見えているミソコブシ山。この妙な名前は、「味噌こし器」に似ているから名付けられた、とのことである。

【参考:味噌こし器】
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 似ているといえば、似ているが、これに似たなだらかな円錐形の山は九重にはいくらでもあるので、なぜこの山だけがそう名付けられたか、ちょっと不思議である。

【ミソコブシ山から】
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 ミソコブシ山頂から涌蓋山を見る。今までけっこうな距離を歩いたのに、なかなか近づいていない。

【涌蓋山山麓】
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 それでも歩を進めて行けば、涌蓋山にはたどりつく。
 涌蓋山山麓は紅葉は始まりかけ。あと一週間くらいからきれいになりそうだ。

【涌蓋山山頂】
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 登りつめれば、広い草原を持つ山頂に到着。
 秋晴れの天気の良い日であったが、登山者はそれほどいない。やはり久住・大船方面へ登山者は集っているのであろう。

【涌蓋山山頂から】
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 涌蓋山山頂からは、筋湯温泉の街並みを一望することができる。

【反射板】
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 下山は疥癬湯方向へ。
 途中の丘に反射板が見えており、反射板はその用途から、見晴らしの良いところに立っているはずなので、そこに行けば筋湯温泉方向への良い景色が楽しめるかなと思って寄ってみた。
しかしそうでもなかった。
 でも、振り返ると、反射版と涌蓋山の2ショットがいい具合であり、これはこれで気にいった。

 疥癬湯に下りてからは舗装路をたどり、出発点の筋湯の駐車場へと戻った。

 涌蓋山登山は歩く距離が長いわりには、獲得標高は少なめの、のんびり登山が特徴である。今回は距離は16.9kmで獲得標高は690m。
 気持ちのよい秋空のもと、散策気分の登山を楽しめた。

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October 13, 2018

秋の九重:大船山東尾根

 涼しくなって登山の季節になったはいいが、9月末、10月最初の週と、2週続けて週末に大型台風が襲来し、山には登れないし、紅葉は吹き飛ばされているだろうし、これは昨年に引き続き今年の秋は外れ年かと思っていたら、第二週の週末は好天との予報。
 それではさっそく山に登ってみよう。

 情報によれば、大崩山は台風のせいで登山道がズタズタに破壊され、入山が困難とのこと。特に紅葉の名所、三里川原への登山道はどうやって復旧したらいいのか困惑するまでに崩壊しているそうだ。
 それで台風の被害の比較的少ないらしい九重へと行ってみた。

【大船山東尾根】
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 大船山は登山道の多い山だけど、今回は最短の時間で登れる東尾根コースを選択。

【東尾根から】
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 東尾根はずっと右手に黒岳を見ながらの登山である。登るにつれ、だんだんと黒岳が下のほうに見えてくる。

【御池】
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 九重一の紅葉の名所、大船山の御池。
 紅葉はまだ始まったばかりという感じ。見頃は、二週後くらいかな。

【山頂から】
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 山頂から見てみると、光の具合か、紅葉の色が少しは鮮やかに見えた。

【山頂から】
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 紅葉の季節が始まり、賑わっている山頂。
 本日は晴れだったのだが、山頂近傍の高さに雲が居座り、展望はあまり良くなかった。

【山頂近傍】
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 下山はガラン台経由にした。
 大船山山頂西面はまだ紅葉はとぼしい。
 そして、南尾根方面の登山道が立ち入り禁止のロープが張られていた。植生保護のためであろうか。半年ほど前にこのルートで登ったけど、禁止になる前にここを登っておいてよかった。

【入山公廟】
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 一時期工事中であった入山公廟も、もう整備が終わっている。
 ここは大船方向、そして久住高原方向の見晴らしが良い展望所である。

【ガラン台】
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 ガラン台から大船山を振り返る。まだ雲が残っていて、大船山の姿をはっきりと見ることはできなかった。

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