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September 17, 2018

イギリス料理:ファイブフィールズ@ロンドン

 イギリスに行ったからには、レストランではイギリス料理を食べてみたい。
 もっとも私はイギリス料理なるものについて良く知っておらず、ちょっと調べてみたら「イギリス料理は素材を単に煮たり焼いたりするのが特徴で、味付けはシンプルであり、イギリス人自体が美味しいと思っていない、そういう料理です」とか失礼なことを書いてある文献ばかりが見つかり、どうにも料理そのものには期待が持てそうにない。
 といってイギリスでフレンチやイタリアンましては和食を食べても仕方ないので、初心貫徹ということでイギリス料理店にまずは行ってみよう。
 ネットで検索すると、イギリス料理店はいろいろあれど、「ファイブフィールズ five fields」という店が、美味しそうな雰囲気濃厚であったので、そこに予約をとってみた。

【前菜】
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 前菜はフォアグラのキノコ、根菜類の付け合わせ。ボール状のものがフォアグラであり、フレッシュフォアグラを用いた優しい味つけのもの。野菜もフォアグラも素材がたいへん良い。
 味付けは控えめだけど、素材を上手く支えている。

【メイン:魚料理】
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 イギリスの魚料理って、どこに行っても、ヒラメとスズキをサーモンしか見かけなかったが、これもヒラメの料理。葱とカイワレ、それに紫蘇のソース。
 火の入れ加減は丁度良く、ヒラメも良いものを使っている。

【メイン:肉料理】
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 メインの肉はマトン。マトン料理は、この店のスペシャリテらしい。腹肉、腰肉、頬肉の三種を用い、それぞれの味の違いを味わせてくれる。マトンにはどうしても独特のくさみがあるけれど、ワインソースや付け合わせの野菜やハシバミがそれにうまくあわせていて、総合的によい感じの肉料理となっていた。

【デザート】
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 デザートは林檎。それをジャスミンで香りをつけて。爽やかな一品。

 どうにも事前勉強していた「イギリス料理」とはそうとう異なる料理であって、良い素材を、繊細な仕事を加えて、さらに美味さを引き出す、まあ極めて真っ当な、美味さの本道を行く料理であった。
 料理全体からいえば、モダンフレンチに似た方向だとは思うのだが、とにかくどの料理もレベルが高く、文句なしの名店である。
 あまりに感心したので、チェックの時、マネージャーらしき人に感想を聞かれたさい、「たいへん美味しかったです。イギリスに来るのは私は初めてで、そしてイギリス料理は美味しくないと聞いていましたが、それは嘘と言うことを思い知りました」とつい言ってしまったら、彼は肩をすくめて「ああ、それはとんでもない大嘘です」と笑って答えました。

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