インド料理:Amaya@ロンドン
日本における代表的インド料理「カレーライス」はじつはインドから直接もたらされたものではなく、かつてこの国を植民地としていたイギリスがインド料理を輸入したさい、それを洋風にアレンジして作られたものであって、オリジナルとはずいぶんと異なっていた、というのは有名な話である。
そしてイギリスは、インド料理をけっこう好んでいたようで、インド料理店がいまもかなりの数がある。
現代の日本では、本場で料理をつくっているプロの料理人がいたるところにインド料理店を開いており、そういう店でオリジナルに近いものが容易に食べられる時代となっている。
ただし、この手の料理がイギリスで受けがいいとは私にはあまり思えず、イギリスのインド料理は、「カレーライス」と同様にオリジナルとは異なった進化をたどっているであろうと予測し、ロンドンの有名なインド料理店「Amaya」を訪れてみた。
広いレストランには、広いオープンキッチンがあり、強い炭火で焼かれた料理が次々をつくられる活気ある店である。
そして客は地元の人がほとんどであり、インド料理はすっかりイギリスに溶け込んでいる印象だ。
料理は種類が多いけれど、たいていは地元産の肉、魚のたぐいをスパイスを利かして煮たり焼いたりしたもの。それから当然、カレー。
これらの料理は私が予想していたとおり、オリジナルのインド料理とはけっこう異なっていて、スパイスの利かせかたが柔らかかつ繊細で、うまく元の食材を味を引き出す、上品なものであった。
オリジナルを輸入したときから、ずっと工夫をこらし続け、イギリス流の繊細なインド料理が完成したのであろう。
元々のガツンと来るインド料理も好きであるが、こういうエレガントなインド料理もたいへん美味しいものであった。
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