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July 14, 2018

平成30年京都祇園祭宵山

 30数年前の学生時代に夏、7月の京都市を訪れあまりの暑さに閉口し、それ以来7月の京都市を訪れることもなかったのであるが、今年の暦をみると、連休がちょうど祇園祭の宵山に重なっている。
 祇園祭は日本で最も高名な祭りであり、一度はそれを生で観るべきであろうと思い、暑さは覚悟して京都にGo。

【昼の山鉾】
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 宵山は、祇園祭の写真集にはかならず載っている、山鉾を飾るたくさんの駒形提灯が点灯され、ライトアップされている、その姿を眺めるのがメインであるけど、山鉾そのものの形を良く見ておかないと、夜みてもなにがなにやら分からないだろうから、とにかく昼のうちに、山鉾が並ぶ四条通りへと行ってみた。

 それが、とにかく暑い。
 最高温度が38度とかいっていたから、舗装路の上は40度を余裕で越える温度。
 そして京都の気象は、盆地特有の、暖気がこもっていてサウナ状になっているタイプのものなので、空気が動かず、どこもかしこもどうしようもなく暑い、という状況。
 山鉾をいくつか見ただけで、これは退散、と早めに今日の御宿の俵屋へと撤収。

【俵屋 玄関】
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 俵屋玄関。
 金屏風の前の妙なオブジェ、山鉾見たから分かったけど、これは山鉾の鉾の部分である。

【宵山】
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 日が落ち、暗くなってから外へと出た。
 夜になっても、外はまだまだ蒸し暑い。まあ、直射日光が降り注ぐ昼よりはよほどましである。
 そして大通りに立ち並ぶ、それぞれの意匠をまとった山鉾たちは、提灯にライトアップされて、幻想的に美しい風景。山鉾には囃子方が乗り、祇園囃子が奏でられている。山鉾のある空間は、なにか他の時間、他の場所にあるような、不思議な感覚を受ける。

 そして、こういう長い歴史を持ち、相当な手のこんだ祭りをみると、祭りって、そこに住む人の思いがとてもつまっていることがよく分かる。これらの山鉾は当然有形文化財的価値を持つけど、それを維持する町の人たちの強い思い入れがそれに重なって、全体として町の文化そのもの、さらには町の精神のようなものへとなっている。

 古都京都って、明らかにハードとしての街つくりには失敗した観光都市ではあるが、それでも日本有数の古都にふさわしい、その芯となる精神は、きちんと受け継がれていることが、よく分かった。

【八坂神社】
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 千百余年の歴史を有する祇園祭は、八坂神社の祭りである。
 それで八坂神社は、なにか賑やかなことになっているのかなと思って行ってみたけど、境内のなかの提灯飾りくらいが、祇園祭らしい風景ではある。

【烏丸通り】
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 宵山の日は、四条通り、烏丸通りの、京都を代表するメインストリートが歩行者天国となる。
 山鉾と屋台の明かりで満ちた、普段は歩けない場所を歩くのも、祇園祭ならではの非日常感があって、興あるものであった。

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