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May 04, 2018

創作系インド料理: Gaggan@バンコク 

 バンコクで一番有名なレストランは、タイ料理店ではなく、インド料理店の「Gaggan」である。
 タイでわざわざインド料理を食わなくとも、とちらりとは思ったが、「バンコクを訪れたならここは是非訪れるべき」という店であるので、やはりバンコクを訪れてみたからには行ってみることにした。

【Gaggan】
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 Gagganはルンビイニー公園から住宅街に入ったところにある。
 周囲は雑多な雰囲気であるが、この店は高級感あるたたずまいである。

【キッチン】
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 予約したのちの、店からの確認のメールには「6時きっかりに来てください。15分以上遅れたら、キャンセルにします」とか書いていたので、時間丁度に訪れたのであるが、コの字型になったカウンターには、6時には全ゲストがそろった。
 タイ人というのは、時間に関してそうとうにアバウトなのに、これはたいしたものだと思ったものの、……じつはゲストは皆外国人なのであった。

 カウンターはオープンキッチンであり、料理の行程が見られる、よいロケーションだ。。
 そして奥にはなぜか「神田明神」の御札が。

 この店は、コース一種類のみであり、25品の料理がずらずらと出て来る方式。
 そのメニューについては、料理の「絵文字」を記したメニュー表があらかじめ置かれている。
 そしてその料理が供されるときに、料理人チーフから料理の説明が、あるのであるが、それがユーモアあふれるものが多く、店内なごやかな雰囲気で、食が進んだ。

【Youguri Explosion】
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 これはガガンのスペシャリテ。風船状のゼラチンン膜を噛んでやぶると、スパイスのきいたヨーグルトが飛び出て来て、口のなかで「爆発」を感じる。

【Lick it up】
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 店内にキッスの名曲「lick it up」が大音量でかかると、この皿が出てきます。
 料理の名前「舐めろ!」の通り、ゲストはこの皿をそのまま舐めて味わう。羊の脳味噌を使った濃厚な味わいの料理。

【Caviar Horseradishegg】
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 卵クッキーの上に大粒のキャビアを載せて、それに山葵を添えたもの。
 キャビアだけでも相当に立派なものだったので、上下別々に食べたい気分であったが、料理チーフがカウンターを回りながら、ゲストにそれぞれsimultaneously!(一口で!)と何度も釘をさして言うものだから、いっぺんに食べました。

【Tom Yum Kung】
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 北海道産の甘エビに薄皮を巻いて、そこにトムヤンクンソースを入れたもの。
 海老が主役のトムヤムクンの変化球技。

【Eggplant cookie】
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 炙った茄子をフリーズドライでカラカラにして粉状にして、クッキーに仕立てたもの。なかは玉葱ペースト。
 とんでもなく手間暇かかった料理である。

【茄子:前後】
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 料理の説明として提示された茄子。
 フリーズドライにする前と後のもの。ここまで水分が抜けます。

【Chiiy bonbon】
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 デザートっぽいが、そうではなく、名前の通りチリソースが入っていて、ぴりりと辛い。

【Keema Pao】
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 点心風料理。山羊を使った肉まん。中華料理と違って、やはりスパイシー。

【Turnip Uni taco】
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 「雲丹のタコス」ということだが、トルティーヤは使わず、そのかわりに薄切り蕪を。
 この下の雲丹の殻には、南瓜と魚と海葡萄。
 雲丹は北海道産のバフンウニだそうだ。

【Chutoro Sushi】
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 「中トロ寿司」とのことだが、寿司とは似て非なるもの。和風スパイスを利かした中トロのマリネに、その下はメレンゲ。味わい、食感、全てはこの店独自のもの。
 私が日本人なので、「本場の中トロ鮨と比べてどうですか」聞かれたけど、「中トロは江戸前鮨にして最も完成度が高くなる素材です。普通の料理人はそこで留まるのですが、それをここまで踏み越える、そのチャレンジ精神に感心しました」と、大人の回答をしておいた。

【Foie Gras Yuzu chewa】
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 フォアグラと柚子のタルト。クリームたっぷり。
 これは手に載せて食べるのだけど、その前に香りつけに、柑橘系のリキッドを手にスプレーされ、より重層的な香りを楽しめる。

【Anago Mole】
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 穴子のチョコーレートモーレ巻き。これを燻して、燻製風。
 メキシコ料理を応用した一品とのことであるが、元のメキシコ料理に知識がないので、よく分からなかった。

【Kintoki carrot Rasam】
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 抹茶椀を使った、金時人参のスープ。とても豊潤な味である。京都からの直輸入であるから、とても高価だとのこと。
 素材が抜群によいのか、あるいは調理法が素晴らしいのが、とにかく絶品であった。

【Pok Vindaloo Blackgarlic momo】
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 一見黒い餃子に見えるが、これはmomoというチベット料理。て、やっぱり餃子なんだけど。

【Prawn Balcho】
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 タンドリーブラウン。このあたりはストレートなインド料理という感じ。

【Edamame Shitake Charcoal】
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 この店のスペシャリテの、枝豆と椎茸のコロッケ。炭まぶし。見た目なんとも印象的な料理である。

【King Crab Curry Rice Patur】
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 キッチンが暗くなり、そしてフャイヤー。
 バナナの皮で炙られた、タラバ蟹のカレーです。これ非常に美味しく、量が少なすぎるのが残念。

【ワイン+日本酒】
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 Gagganには立派なワインリストがあるが、多彩な料理にあわせたペアリングがあるので、それを注文。
 ワイン8種に日本酒1種のラインである。料理2~3品ごとに、グラス一杯をあわせる形であり、日本酒は雲丹と中トロのとき。

 「インド料理」ということであったが、料理は、ベースはスパイスを利かせ、凝った調理法を行った創作的なものばかり。スパイスは和から洋まで様々であり、どれもこれも幅広い範囲に広がっている。
 敢えていうなら後半のいくつかのものはインド料理の傾向が強かったけど、他は和から洋まで扱い、食べていてさながら世界を旅している気分であった。

 どの料理も個性的で、鮮烈で、新鮮である。
 そしてその料理を供される空間が、激しい音楽が鳴り、料理人のパフォーマンスも強烈で、そしてMCも達者であり、まさに食の総合芸術。超一流のGaggan劇場であった。

 こんなにexicitingでentertainingでpleasantな店、私ははじめて経験した。
 いやあ、ほんと面白かった。この店を訪れるためだけでも、バンコクに行く価値がある。まさにアジアの珠玉の名店。


 そして、このメニューから、シェフのガガン氏は、日本料理にずいぶんとインスパイアされていると分かるのだけど、じつはガガン氏は2020年にバンコクの店を閉じて、それから福岡市でフレンチの「Goh」の福山剛氏とともに新たな店を出すそうである。
 となるとバンコクに行かずとも、この素晴らしい料理の体験が福岡市で出来るようになるわけで、「食の都」福岡にさらに食の魅力が増すことになりそうだ。

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