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March 05, 2018

The last dinner at 光洋

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 宮崎市の寿司の名店「一心鮨光洋」は、元は一心鮨という店を経営していた先代が、新たに光洋の名を冠した分店を開き、そこで先代の4人の息子たちが各々の力を合わせて、時代の先端を行くような味をつくりあげてきた店なのであるが、そのうち次男・三男が独立して鹿児島に店を開き、今は長男・四男が店のコンセプトをつくっている形式となっている。
 長男の名が一洋で、四男の名が一光なので、「光洋」という店の名が、これでぴったりということにはなっていた。

 光洋を私が初めて訪れたのは、もう10年以上も前のことである。……月日の経つのは早いものだ。私も年取るわけだ。そして大将も前は新進気鋭の若者鮨職人というイメージだったのだが、今はもう確固たる地位ある中堅どころ、といった感じになっている。
 その円熟の時期を迎えてきた大将率いる光洋であるが、なんと3月15日で大将は光洋を辞めて、それから海を渡って、海外で鮨を握ることを決めたそうだ。

 人生は一度しかないのだから、なにかをやる気力、体力のあるうちに、新たなことにチャレンジして人生の幅を広げて行く、という心意気はよく分かるし、応援もしたいけれど、この報を知りまず思ったのは、「あれ、じゃあ光洋って名前はどうなるのだろう?」ということであった。

 それを調べるために、さらに締切迫った大将の鮨を食すために、光洋へとGo。

 光洋の鮨ほど、変化というか進化してきた鮨もないのではあるが、この店での最終形態としては、ネタもシャリも旨さを重視して、華やかな、色気ある鮨、というものに行き着いたようである。
 そして、ソムリエ一光氏によるワインのペアリングは、見事にその系統の鮨に決まっており、特に鮨に赤ワインをあわせるという、一見無謀な技が、破綻なくうまく決まとまっていたのはたいしたものだと思う。

 鮨とワインに舌鼓をうちつつ、この店は次は「一心鮨一光」か「一心鮨光」に変わるのかい?と聞いてみたら、「みなさん、そういうことを言いますが、んなことはありません」とのことであった。
 それでも、これからは一光氏が店をひっぱっていくことになるのであり、中身としては光洋からは変容していかざるを得ないであろう。まあ、一光氏は料理・酒の造詣深い、発想力豊かなアイディアマンであり、チャレンジ精神旺盛な人なので、ユニークでいい方向に変容していくのはまちがいない。

 光洋のいったんの時代は終わり、そしてまた新しい光洋を、これからも楽しませてもらおう。

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