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March 09, 2018

香港100万ドルの夜景

Night_view


 香港といえば、その美しさから「100万ドルの夜景」と称される、香港一帯を見下ろすヴィクトリア・ピークからの夜の眺めが、一番の名物である。
 しかし近年は中国大陸からの大気汚染物質により、空気がよどんでいるために、夜景はその美しさを減じてしまって、100万ドルは、今では「50万ドル」あるいは「10万ドル」なみにデフレを起こしてしまっていた。
 私も4年前に初めて香港を訪れた時に、初日真っ先に観に行ったのが夜のヴィクトリア・ピークであったが、残念ながら天気は晴れなのに、あたりはガスに覆われ、靄った空気を通してのぼんやりした香港の夜の眺めは、たいして興あるものではなかった。

 その後香港をいくど訪れても、空気のよどみは変わらず、そのうちこの100万ドルの夜景に関して興味を失っていたのだが、……今回香港を訪れたところ、終日空は澄んでおり、いつもたちこめていたスモッグのごときものは消散していた。

 これは、香港訪問5回目にして初めて100万ドルの夜景を見るチャンスだと、夜にヴィクトリア・ピークを訪れてみた。 
 そしてそこから観る、香港の夜景。 
 じつに素晴らしいものであった。

 海に陸の建物の明かりが映える、港町はどこも夜景が名物となるけど、香港の場合は、その光源である陸の建物群が複雑であり、それでここに独特の趣を与えている。
 海に近き商業地区にある現代的ビルディング群は、LEDならではの鮮やかな明かりを放ち、かつスタリリッシュであるけど、そこから離れた居住地区の高層ビル群は、数十年も前に建てられたものであり、落ちついた人の生活を示すようなあたたかな橙色の明かりを灯し、これらの長い歴史が混ざった混淆の夜景が、香港というカオスな都市の魅力を一目みれば納得させる説得力をもっていた。

 5回訪れて初めて経験することのできた、香港随一の名物「100万ドルの夜景」。
 ようやく、その名前の通りの景色を観ることができた。

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