雪の久住登山
オリンピックが始まり、金曜日はフィギアスケートSPで羽生選手の渾身の演技を見て感嘆し、翌土曜日はフィギア本番のFPを見ながらゆったり過ごそうと思った。その次の日には、100km走るサイクリング大会にエントリしていることもあるし。
しかし天気予報によると九重方面は土曜日は快晴とのこと。金曜日にこの山域は雪が降ったので、雪山登山としてはベストコンディションである。これは登らないわけにはいかないので、オリンピック観戦は断念して、久住へ登山することにした。
標高1330mの牧ノ戸登山口。予想に反して、雪の量は少なく、あまり降らなかったようだ。そしてその雪のすぐ下には固まった氷があり、登山口からアイゼンを装着して登山開始。
予報通りに、空は晴れ渡っている。
西千里浜に出ると、久住山と星生崎の並び立つツーショットが見られる。
西千里浜からはまずは星生山に登ってみた。
稜線上に出ると、風はとても強い。
本日は、冬型の気圧配置で、北海道から東北にかけて台風なみの暴風が吹き荒れていたとのことであったが、この高さだと、九州でもたいへんな強風が吹いていた。
おかげで気温は高めだったのに、体感温度が低くなり、岩陰に退散してダウンを着こむことになった。
星生山からみおろす西千里浜。雪と氷の混じった風景である。
遠くには祖母山が見える。
星生山を下りて、それから久住分れへ向かう。凍った雪道で、アイゼンを利かして登って行く。
この登山道では、高度をあげていくうち久住分れの標識が見えてくるはずなので、いつまでたっても見えないので変に思っていたが、着いてみると、標識が倒れていた。
初めて見る光景。
なにが原因だったのだろう?
久住山には久しく登っていなかったので、頂上手前のロボット岩を久々に見る。
なんだか懐かしい。
久住山頂。
晴天のもと、九重の山々を望む。
九重の山で最も雪が多く積もるのは、星生山から硫黄山にかけての山麓だけど、本日もそのとおり。
ここに登山道があれば楽しいのだろうけど、噴火と植生保護のため、ずっと通行禁止が続いている。
久住山からは稲星山へと向かった。久住山も風が強かったけど、稲星山の稜線に出ると、台風なみの暴風が吹き荒れていた。
まともに立って歩けない状況となり、身をかがめて、一歩ずつ慎重に歩を進めて行った。
山頂に近付くと更に風は強くなり、この周囲では風に雪が吹き飛ばされ、まったく積もっていなかった。
たいへんな苦労をして登った稲星山。
山頂は当然最も風が強く、さっさと退散して、中岳へ向けて下って行った。
中岳方面への登りは、中岳が風除けになっているので、風は弱く、そして雪も多く残っていた。
中岳、ここからの展望も素晴らしい。
星生山からと比べ、さらに大船山が近付いて見える。やはり雪、および霧氷はなく、本日大船山でなく、こちらに登って正解であった。
この時期の久住の名物、凍れる御池を山頂から見下ろす。
中岳からはここを経由して下山しよう。
強風の影響からか、御池の上には雪はなく、水平な氷のみが張っている。見事なまでにツルツルであり、ソリやスケートで遊べたなら楽しかったであろう。
そして本日の青い空を映し、氷も青く染まり、いつになく美しかった。
午前中は雪と氷が広がっていた西千里浜は、午後には雪は溶けており、本日の暖かさと日光を示していた。
雪と霧氷に関しては少々期待はずれだったけど、冬特有の空の濃い青さが印象的な登山であった。
そして帰宅して、テレビを見ると、男子フィギアスケートは日本勢が素晴らしい演技をみせて、ワンツーフィニッシュであった。
ライブで見たかったけど、まあしょうがない。こういう日はやっぱり山に登らないと。
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