凍える久住@平成29年12月
九州の山は例年より1ヶ月早く雪山シーズン突入。
牧ノ戸峠のライブカメラを見ると、この時期なのに雪がたくさんと積もっている。
これは是非とも行かねば、とは思うものの、週末の土曜日の予報では、天気は悪く、山間部はずっと雲がかかっており、さらには寒波が厳しく、すでに真冬の寒さになっているとのこと。
寒さは装備次第でどうにともなるが、雲がずっと滞在しているなら展望はきかないので、それで眺望が魅力の久住山には登らず、この時期の久住の名物の凍結御池、それに中岳に行ってみることにした。
登山口からすでに登山道は雪道である。
ガスに覆われ、視界がきかないなかを進む。
扇ヶ鼻分岐手前あたりは霧氷ができやすいところだが、本日もきれいな霧氷が見られた。
西千里浜は風の通り道なので、降った雪はすぐに吹き払われ、雪が積もりにくく、それゆえ凍結したカチンカチンの道となっていた。ここはアイゼンを利かして慎重に歩こう。
このあたりからさらにガスは濃くなり、風も強くなり、そして気温はマイナスなので、そうなるとどうなるかいえば、氷点下の水分が何かに吹き付けられると、そこで凍ってしまう。すなわち登山者の、登山着、帽子、ゴーグル、その他なにからなにまで白く凍り、パリパリになってしまった。
前もよく見えぬガスから、ときおり人が姿を現すと、その姿はまさにパリパリの氷結魔人といった感じであり、この後何人もそういう魔人の姿を見た。
本日の目的地、御池に到着。見事に完全凍結である。
しかし視界はきかず、狭い池の対岸さえ見えない。
御池と中岳はセットみたいなものなので、御池に来たからには、凍った御池を渡ってそれから中岳に登ってみよう。
ガスは濃く、視界のまったくきかないなか歩を進め、最初の少し開けたところで右に曲がり、中岳に向かっていったが、どうにも地形の感じが妙である。ここはぜったいに稜線上ではない。それでGarminGPSを見て現在地を確認すると、なんと全然違う方向である避難所のほうに向かっている。持ってて良かったGPS、ということで来た道を引き返し、それから正規の中岳への稜線ルートに入った。
中岳山頂に着くと、稜線上でさえ風が強かったが、山頂はさらに風の速度が増している。そして気温も寒さの極みであって、とても長居できるところではなく、写真を撮ってさっさと退散。
帰路も、天候が回復することはなく、ガスにつつまれたままの寒い道のりであった。
駐車場に着くと、車もパリパリに凍っており、中に入ると窓全てが凍りついており、まったく何も見えない。暖房を全開で利かして解凍しようやく出発できた。
そして長者原のホテルに泊まり、今シーズン初の雪見風呂で私自身も解凍。
こうして寒い一日が終わったのであった。
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