秋の登山:長者原→行縢山
秋も深まり、九州の紅葉の季節。
紅葉においては、私が九州の山で最も美しいと思う、九重の大船山山頂の御池を染める紅葉の姿を今年も旬の時期に見に行こうと思った。
例年10月の3~4週が旬である。それで弟3週に訪れようと企画したが、台風が近づいているとの予報。ただ、21日(土)には、台風ははるか彼方の大東島あたりにあり、九州大分には秋雨前線に刺戟を与える程度で、たいした影響はないものと判断。
それで、土曜日の前夜に長者原で車中泊して、翌日の登山に備えた。
しかし、夜が明けて、長者原から三俣山方面を見ると、小雨が降っているのはいいとして、雲の流れが早い。いやな予感がして、気象庁の天気図を確認すると、台風21号の大きさにたまげる。こんなにでかい台風を見るのも久しぶりだが、この等圧線みると、九重の1700mを越えた稜線での風の強さはそうとうに強烈なものと判断できる。
若いころには、台風が近づいている時でも、強風の吹き荒れるなか、吹き飛ばされないように這いつくばって久住山に登った経験はあるが、もうそんな元気はない。
で、せっかく長者原に来たのに残念ではあるが、さっさと撤退を決定。
(・・・というか、前日には台風の中心と進路の予報円しか確認していなかった。そのときちゃんと天気図見てれば、台風の極端なでかさに気付いて、長者原に来ることもなかったわけであり、反省しきりである。)
というわけで、雨がどんどん強く降るなか、車を走らせたが、宮崎に入ると雨足が弱くなり、そして雲も薄くなり雨が止んだ。
そして、東九州道からは、行縢山がくっきりとその姿を現した。
せっかく登山道具を整えているんだから、登れる山があるなら登らないと損である。
それで、今回を予定を思いっきり変更して、行縢山に登ることにした。
行縢山は標高が低いので、紅葉はまだ期待できないけど、雨が降ったなか、名所の滝は見ごたえがあるだろうと思った。それで滝見橋から見ると、滝はなかなかの水量である。それで、行縢の滝へ行き、滝を見物。
登山道の急登を越え、行縢神社の祠の傍の展望所から、行縢山雄岳を見る。
紅葉は、まだ1分程度。
この悪天が予想されるなか、登山者は誰もいないだろう思っていたら、前日からのテント泊らしき大荷物を担いだ若者のグループ一組とだけ会った。10数年ほど前までは山で会うのは中高年者ばかりであったが、このような元気な若者に山で会えるようになってきたのは、日本の登山文化にとって、とても頼もしく感じる。
だんだんと雲が下りて来て、視界の利かなくなるなか、山頂到着。
展望は良くないし、近くの山肌の紅葉も、まだ始まっていない。
とりあえず、大雨とかに会わずに山頂に来られたことに満足して、それから下山。
紅葉の時期にはまだ早かったが、それでも気の早い樹々が落とした、紅葉が登山道に散らばっており、これはこれで美しいものであった。
登山道を歩いていると、近くの林で、鹿が二匹走ってきて止まり、こちらをゆったりと観察していた。
行縢山は、鳥獣保護区域なので、鹿もおっとりしている。
下山して、行縢山を振り返る。
既に行縢山は雲にすっぽりと包まれている。
最初にこの姿を見ると登るはずもなかったので、なんとか登山タイムに間にあえて、よかった。
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