秋の大崩山
10月は涼しくならないし、週末には悪天候にはなるしで、どうにも困った月だったのだが、11月になって急に涼しくなり、しかも好天続き。山好きにとってはじつに有難いことになっている。
11月3日祝日も素晴らしい好天となったので、大崩山へと登ることにした。
登山口から約30分でこのワク塚渡渉部に着く。
ここから眺める小積ダキの姿は、絶景の一言。
そして今日は空気がとても澄んでいて、この巨大な岩峰が天に刺さる姿がくっきりと鮮やかに見える。
近年の秋は、空気が微妙に濁っていることが多く、こういう鮮やかな風景は、冬にならないと見えなかったのであるが、今年はそれがずいぶんと早い時期に見ることができた。
大崩山を象徴する風景が、袖ダキから見る、ワク塚の眺め。
秋だと、これに紅葉がプラスされ、白い岩々と、紅葉、緑の樹々がミックスされて、素晴らしい光景となるのだが、今年は紅葉の具合が悪く、いつも通りの平凡な眺め。
いや、これを平凡といってはいけないし、非凡以外のなにものでもない眺めなのだが、やっぱり今の時期で紅葉がないのは残念ではある。
袖ダキから見る風景をSNSで通信するついで、ポケモンGoをすると、ニドラン♀が現れた。この後いろいろの場所で調べたが、レアな所にはレアポケモンが現れるというわけではなく、どころか全然出現しなかった。人少なきところには、ポケモンも出ないようである。
袖ダキから下ワク塚経由で中ワク塚へと登る。
今回は、この周囲の紅葉はまずまずであった。
中ワク塚から眺める上ワク塚の姿。
やはり紅葉はイマイチである。
ちなみに下ワク塚から中ワク塚にかけては、登山道のマイナーチェンジがなされており、ロープや梯子の位置が変わっていて、より安全な方向になっていた。
私は普段は上ワク塚は登らずに素通りするのであるが、今日はあまりに展望が良く、そうなると大崩山のスカイライン上は全て歩きたくなり、上ワク塚にも登ってみた。
これは上ワク塚から中ワク塚方向を眺めた風景。
小積ダキ、木内岳山、桑原山と、形良い峰々を望むことができる。
上ワク塚を下りたところ、大崩山山頂方向から駆けて来るトレランリーダーN氏にばったりと遭遇。前回もN氏とここで遭遇したので、「またここで会いましたねえ」と互いに挨拶。
どこから登ってきましたかの私の問いに、N氏は「坊主尾根から山頂に行き、それから鹿納山のところで権七小屋谷に下って、そこから中松瀬谷を登り返してここに来た」とのことであった。なんというハードルート。それっていったいどのくらい時間がかかったのですかと聞いたら、約5時間とのことであった。う~む、世の中にはとんでもないことをする人がいることは知ってはいるけど、それを目の前に見るとやっぱり驚いてしまう。
しばしの雑談ののち、お互い二方向に分かれ、私は坊主尾根経由で下山。
今回のルートで気になっていたのが、りんどうの丘の傍の水場のところ。
ここは冬になると凍結して、非常に危険な道になるのだが、昨年の台風でここに大樹が倒れて、うまい具合に安全柵みたいになっていた。しかし今年の台風16号で、これは下に落ちて行っただろうな、と予想していたのであるが、いまだ健在であった。
これで今シーズの冬の大崩山も危険度少なく登れると、ひと安心した。
下からは、どうやってあそこに登るんだろうと思う小積ダキも、ぐるりと回り込んでくれば、容易にその先端まで来ることができる。ここから眺める雄大な風景は、やっぱりいい。
険しい坊主尾根を下山し、山荘前の川を渡渉。今日は水量が多く、靴を濡らさず渡るルートを見つけるのに苦労した。
下山して、祝子川温泉に立ち寄る。
管理人さんからいきなり、「今日は最低だったでしょ」と言われた。
紅葉は確かに例年に比べればよろしくはなかったけど、天気が良かったので十分楽しめましたよと、とりあえずは大崩山を賛美。
まったく大崩山はその姿そのものが素晴らしいので、天気さえよければ、季節を問わず、雄大にして壮麗な世界を目のあたりにすることができる。
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