秋の九重@長者原~大船山~三俣山~長者原
九州の山の紅葉の旬は過ぎてしまったけど、それでもまだ全て散っているというわけでもなく、10月最後の週末、九重へと行ってみた。
朝に確認した天気図によれば、秋雨前線は大陸から張り出した高気圧によって南に押し下げられ、九州中部~北部は好天になっているはずである。けれど長者原に着いてみると、九重の山々は雲のなかであった。しかも小雨まで降っている。
しかし、天気図からはいずれは雲が晴れるはずであり、とにかくGo。
ちなみにスタート時点で、「九重は雲のなかで、しかも小雨が降っている」とSNSに書きこんだら、「大分市は晴れですよ」「宮崎は晴れです」とすぐのレスポンスが種々あり、どうやら、「九州のなかで、九重~阿蘇界隈のみ悪天候」という、よくあるパターンのようであった。
雨ヶ池経由での坊がつるコースのスタート地点のタデ原湿原。
山々はまったく見えない。
雨ヶ池に達すると、平治岳、大船山が見えて来るはずだが、いまだ何も見えず。
坊がつるに来ると、この盆地あたりは雲より下であり、周囲の紅葉も見ることができた。
今の時期は、標高1300~1500mくらいにピークがあるようで、坊がつるから見る紅葉は、今回の山行で一番鮮やかであった。
登山道には落ちた紅葉がどっさり。これもまた美しい光景である。
空気の流れは早く、雲もずっと流れては消えている。
稜線に達するころは、大船山の周囲の雲は流れ、段原から大船山までの風景をくっきりと見ることができた。
山頂に到着。
御池周囲は、うまく時期があえば、錦絵のごとき紅葉が楽しめる、九州有数の紅葉の名所なのであるが、残念ながら旬は過ぎていて、くすんだ紅葉となっていた。
それでも、ここはそれなりに味のある風景であり、やはり秋にはこの風景はナマで見る価値がある、すなわち登山しがいのあるところである。
本日はずっと雲が流れていて、大きな雲が山を包んでは、また流れて行くということの繰り返しであった。
対面の三俣山もときおり姿を見せ、また隠してというふうだったが、それはそれでまた眺めていて楽しい風景でもある。
平治岳方向は、稜線から麓への紅葉が美しい。
日の当たり加減からか、南側のほうがより色どりが鮮やかである。
坊がつるに下りる。
眼前に聳える三俣山は、丁度雲が晴れ、いい格好である。
それで三俣山を直登して、長者原に下山することにした。
坊がつるから三俣山への直登ルートは、傾斜が急であり、どんどん高度が稼げるのが楽しい。
そしてここから見る、坊がつると大船山の姿は、いかにも雄大であり、いい景色だ。
山頂着。
雲がまた湧いてきたが、なんとか雲にまかれる前に到着できた。
九重では、大船山山頂と並ぶ紅葉の名所、三俣山の御鉢。
しかしここも旬が過ぎていた。
南峰からは、すがもり越え方向へ下山。
湧いて来た雲でまた視界が悪くなってしまった。
すがもり越えから大曲のコースは、先の地震で相当に崩れてしまったので、一時期通行禁止となっていて、その後整備がされて通れるようになったのだが、どうやらそのときに邪魔な岩が除かれたようで、以前より通りやすい道になっていた。
今年の九州の紅葉はどこも悪い、悪い、とのことであったが、それでもゼロということはなく、やっぱり秋の山々は、登ればそれなりに楽しみが得られるのであって、じゅうぶんに満足できた山行であった。
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