登山: 初秋の伯耆大山
5月に伯耆大山を訪れ、その険しく迫力ある姿と、植生の豊かさに感銘を覚え、秋にまた来ようと思い、10月の連休に来る予定を組んだ。
そして連休前に台風18号が日本海に沿って通り過ぎ、そのあとは台風一過の好天続きの予報となったので、快適な登山ができると思っていたら、秋雨前線が活発化してしまい、連休中はどこも微妙な天気という予報になってしまった。
それで予定変更も考えたのだけど、天気自体が非常に不安定で、予報もそれほど信頼性がありそうでもなかったので、当初の予定通り登山に行くことにした。
登山口駐車場から見る伯耆大山。
う~む、厚い雲がかかっている。
あの雲のなかは雨と強風の世界であろうから、登山は躊躇してしまう。
こういう天気ゆえ、登山シーズンなのにとまっている車も少ない。
とりあえず、行けるとこまで行き、状況がハードになったらさっさと撤退する方針としてGo。
今回の目的の一つは紅葉見物であり、そのためまずは元谷に行くことにして、大神山神社からの行者谷コースを選択。
伯耆大山のヴュースポット元谷。
ここからは大山の険しい北壁の圧倒たる風景が見られるのだが、あいにく北壁は全部雲に隠れている。
そしてお目当ての紅葉は、始まったばかりであり、わずかな色どりのみであった。
元谷からは夏山登山道に向けて支尾根を登って行く。
緑に満ちたブナ林のなかの道である。
夏山登山道に出たころから、雲がだんだんと高度を高めていき、それで今まで隠れていた北壁が見えだして来た。
このまま晴れる、ということはないだろうけど、これはいい傾向である。
避難小屋のある六合目からの風景。
雲はさらに上にあがり北壁に加え、いくつかの岩峰も姿を見せ、大山ならではの迫力ある風景を楽しめた。
またこの高さだと、紅葉も目立ちだしてきた。
七合目近傍から見る山肌。
紅葉は20~30%くらいといったところ。あと2週間くらいで旬を迎えそうだ。
雲は徐々に高度を上げていったのだが、それでも八合目からは雲のなか。
登山口で見たあの厚い雲のなかである。
当初の予定ではこの時点で下山のはずだが、八合目まで来てしまったからには山頂までは行きたい。それで風景は全く期待できない、この雲のなかをピークハントのみのため進むことにした。
雲の中、雨はたいしたことはなかったが、風は凄まじいものであった。油断すると吹き飛ばされてしまうレベル。そしてこの木道は北側は切り立った崖になっており、そちらに転んでは絶対にいけない。用心に用心を重ねて、ゆっくりと進んでいく。
この強風、私は台風なみだと思ったけど、その後会った山頂に行った登山者はやはりみな同じことを言っていた。
本来なら日本海まで見渡せる絶景を楽しみながらの稜線歩きなのだが、そんな楽しみの全くない、視界の利かないなかを修業のごとく進むうち、山頂に到着。
ここで休憩しても寒いだけなので、写真を撮ってさっさと下山。
下りは夏山登山道を使った。
七合目からは視界が開け、日本海、米子市、美保関などを眼下に眺めながらの登山を楽しめた。
山頂近くの悪天候だけは余計であったが、全体として伯耆大山の醍醐味を味わえた登山であった。
伯耆大山、たいへんいい山である。九州にもっと近ければ、季節ごとに通いたいのに。
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