登山:三徳山 投入堂
連休前の天気予報は、西日本はどこも雨ばかりであったが、連休に入ると予報は好転して、雨が降らないところが広がっている。
鳥取県の三朝も、晴れ時々曇りといった予報だったので、これなら三朝の三徳山に登れると思い、米子から三朝に向けてGo。
国宝「投入堂」を擁する三徳山は、それ全体が三仏寺の境内になっているので、寺によって管理されており、悪天候のときは登山禁止となる。5月に来たときに悪天候ゆえ登れなかったので、宿題になっていたのである。
三仏寺、階段を登りつめての本堂で受付を行い、それから投入堂までの登山開始。
年を経た巨杉が幾本もあり、荘厳な雰囲気を感じることができる。
本堂から投入堂までは200mほどの高さを登る。
高さ自体はたいしたことはないけど、そこに至る道は、ロープや石段等は最小限に抑えられ、かなりハードなものとなっている。
元が修験者の修行の道なので、当たり前とはいえ、それでも登山慣れしていない観光客あるいは参拝者が多く訪れる道としては、ハードぎるのはとも思った。
文殊堂横の岩壁はさすがに鎖がかけられていた。
ただ、鎖と足場の使い方がよく分からない人達によって、渋滞が始終起きていた。
文殊堂は崖に建てられているので、そこの縁側をぐるりを回ると、三徳山周囲の風景を見ることができる。
今でも素晴らしいが、紅葉の時期はもっと素晴らしいものになるに違いない。
文殊堂からは岩場を進んでいき、岩壁の洞窟に建てられた観音堂に着く。
ここからは終点の投入堂はすぐである。
そして、ようやく投入堂の姿を見ることができた。
平安時代に建てられ、その姿をいまだに保存している国宝である。
今までの道のりからして、日本の国宝のなかでも、観ることに最も苦労が要する部類の国宝であろう。
しかし、投入堂の姿を見れば、その苦労は絶対報われる、その価値のあるものであった。
なによりも造形が完璧である。
美しい寺社建築は数あれど、投入堂は、自然との調和が見事であり、全体として完璧の造形美を持っている。
この断崖絶壁に御堂を建てること自体が大変だが、そこに幾本もの柱を建てて御堂を支えていて、それは複雑極まる岩の形に、ぴったりとはまるように柱は建てられ、それがとてもリズミカルであり、また絵画的でもある。
三朝は幾度も通ったことがあり、温泉、松葉ガニ等の名物は堪能したけど、真打の名物、投入堂はまだ経験したことがなかったので、今回やっとそれを観ることができ、とても満足した。
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