秋の九重:赤川登山口~星生山~稲星山~久住山~赤川
とんでもない台風が九州各地に大被害をもたらしたのち去っていってから、ようやく涼しくなり、秋到来のようである。
登山シーズン開幕、ということで久々に九重を訪れることにしてみた。
今日は秋の花を眺めながらの登山としよう。
九重山域では久住南面は植生が豊富なところなので、いろいろな花が楽しめるはずである。
登山口を登ることしてしばらしすると、久住山と扇ヶ鼻への分岐が現れる。
するとそこに重大なことが書いてある。
久住山への登山道は、先の熊本震災で崩れまだ復旧できていないとのこと。
本日の予定では扇ヶ鼻→九重の各山々→久住山→赤川という、この登山道を登るときの標準コースをはずだったのだが、いきなり予定がくずれた。
とりあえず、扇ヶ鼻へ向かおう。
林のなかの道を過ぎたのち、平たい草原地に出る。
「添ヶつる」と呼ばれる草原であるが、以前来たときに比べ明らかに登山道が草ぼうぼうになっている。
赤川からの登山道は、久住行きと扇ヶ鼻がセットになっており、久住ルートが地震で崩れてからは、この道は使われなくなっているようで、そうなると登山道はあっという間に獣道化してしまうのが常だが、この道も旺盛な植物の力により、元の自然に戻ろうとしているようである。
扇ヶ鼻への道は、道を見つけるにいろいろと苦労したが、それでも九重の秋の花がいたるところに咲き誇っており、歩いて飽きない道であった。
そうして、まずは最初のピーク「扇ヶ鼻」に到着。
この峰は山頂一帯にミヤマキリシマの群生があり、春のシーズンには人がたくさん訪れるところである。
扇ヶ鼻からはいったん西千里に下りて、それから星生山を目指す。
ここは久住山へのメインルートであり、登山シーズン到来ということで、登山者も多い。
西千里から星生山への上り道に入る。
ここは風の通り道となっており、涼しいので、楽々と登っていくことができた。
着いた星生山山頂からは、坊がつる、大船山が見えるはずだったが、ちょうどガスがかかっていて、その風景は見ることができなかった。
星生山の稜線を歩いていると、ガスが流れて、久住山方面が見えてきた。
そしていったん、避難小屋のある窪地へと下って行く。
今回の予定では久住山は稲星山経由だったので、御池の横をまずは通り、稲星山をまずは目指す。
御池からしばしの下りを経て、稲星山へのなだらなか登りをのぼっていく。
今日はどこもかしこも人の多い九重であったが、稲星山は相変わらずの不人気な山であって、登っている人は少なかった。
しかし頂上に着いて、ここから眺める久住山の姿はたいへんよく、登る価値のおおいにある山だと思う。
稲星山からいったん鞍部に下り、久住山へ向かう。
途中からは南登山口からの登山道が見え、ここを歩いている登山者がいたので、この登山道は崩壊等はなく使えるようであった。そうなると、これを使って赤川登山口に戻るのも可能なので、そうしようかなとも思ったが、しかしそれだと久住山をパスすることになり、赤川登山口を使った登山として、いわゆる「画龍点晴を欠く」ことになるので、当初の予定とおり久住山を登ることにした。
鞍部からの急な登りを越えると、久住山の稜線に達する。
久住山山頂近傍には、赤川登山口への道があるけど、やはり通行止めになっていた。
久住山山頂からの眺め。
山頂の標識は人があふれていて、とても写真が撮れる状態ではなかった。
久住山からはまた西千里経由で扇ヶ鼻を目指す。
振り返ると、午前中はガスで見えなかった久住山が、くっきりとその姿を現していた。
西千里から扇ヶ鼻への上り道。
扇ヶ鼻周囲は植生の豊かな地であり、ススキが日の光を浴びて輝いていた。
今回は赤川から登ったので、植物が旺盛に茂っており、秋の花々が咲き誇っていた。
青紫のリンドウ、黄色いアキノキリンソウ、白いのはフクオウソウ、独特の形のマツムシソウ、球形の姿が面白いハナラッキョウ等々。あらゆるところで美しくも個性的な花々を見ることができた。
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