旅館:天使の梯子@天草松島温泉
夏の登山は暑さで途中でめげることが多く、もうやめた、引き返そうと思うことばかりなのだが、そういうときはとりあえず山頂まで行き、そして下山して温泉に入れば極楽だろう、それを楽しみに頑張ろうと思い、その気力のみで登山を頑張りきるパターンになりがちであるが、今回もそのパターンそのものであった。
天草観海ルート、汗だく、へろへろで登山し、そしてなんとか登山口に下山し、ここで元気を取り戻し、さて温泉に行こう。
見処多き天草で、一番有名な景勝地は松島。
いくつもの個性ある形の島々が海に浮かび、かの日本三景の松島のミニチュア版みたいな感じで、良き景観を造っている。
今回泊まる宿は松島温泉の「ホテル竜宮」の一部門であり、「部屋の露天風呂が極上」という評判から、選んでみた。
(要は、最初から温泉目当ての登山なのである)
部屋は広々としたリビングと寝室からなる洋室である。
窓の向こうに宿自慢の露天風呂。
露天風呂は有明海に面しており、松島特有の島の風景や、天草第4橋、向かいの雲仙などの景色を楽しむことができる。
世の中には空間の広がりを全く楽しめない露天風呂が数多くあるが、この宿の露天は、露天風呂の見本のような、見事な解放感がある。
風呂で登山のあとの汗を流し、ゆったりと部屋でくつろいだのち、食事処へ。
夕食、まずは前菜。
これを食いながら、酒を飲んで続く料理を待ちましょう。
天草の海の獲れたての海の幸。
鯛、カンパチ、車海老、マグロ。
そして主役はなんといっても、天草の夏、今が旬の最も美味しい時期の雲丹。
天草の地鶏「天草大王」のスープ。具は天草大王だけど、出汁もしっかりと天草大王。それゆえ濃厚な天草大王の味と香りに満ちたスープ。
これは、剛速球系の天草ならではの料理。
料理処では、個室とカウンターがあり、今回は個室に案内された。
そして、どうやらここでは鉄板焼き系の料理が得意技みたいで、それならカウンターが良かったなあと思った。
伊勢海老に、鮑の鉄板焼き。
ゴージャス系の料理。
ゴージャス系旅館ゆえの、こういった素材を選択しているのであろうが、べつだん今の時期伊勢海老を出さぬともよいと思わぬでもない。
次の肉のメイン料理に備えて、ここでサラダでいったんリフレッシュ。
肥後名物、肥後の赤牛。
脂肪少なめ、旨みたっぷりの赤牛は、こういう海鮮系のコースにうまくあっていると思う。
メインが終わって、〆モノはガーリックライス、鯛茶漬け、寿司3種、雲丹丼等から選べるのだが、この時期は雲丹丼を選ぶしかないでしょ。
そして運ばれてきた雲丹丼、―造りの雲丹の量から、ミニ丼を予想していたのであるが、(今の時期の天草の雲丹は最盛期なので、値段がとても高い)、なんと普通のサイズの茶碗に、てんこ盛りの雲丹が載っていた雲丹丼であった。
こ、これは意外。ほとんど赤字覚悟の料理じゃないの?
まあ、店側への心配をしても仕方なく、がっつり食わせていただきました。
造りのときの雲丹で分かっていたけど、この大量の雲丹はさらに美味。満足いたしました。
※ ところでこの宿の食事処の欠点は風景が悪いところ。
天草の西海岸線は、夕日が見事なので、それを見るのが目的の一つであったりする。部屋からは夕日が見えるので、食事処でも当然見えるだろうと思って、ワインを飲みながらの夕日観賞をもくろもうと日が沈む前に行ったら、食事処の個室には窓がなく、カウンターの窓は山側であった。
そういうことなら部屋で夕日を見て、それから食事に行けばよかったと思った。
朝食は部屋食と食事処が選べるが、そういうわけで、風景を楽しめながらの食事ができる部屋食を希望。
朝日が見られるわけではないが、それでも松島の良い風景を見ながらの和食はたいへん気持ちのよいものであった。
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