一位ヶ岳に登ったあとは、車で30分ほどの湯本温泉に移動。
ここは山間のひなびた温泉地であるが、人気の地のようで、規模の大きなホテルや旅館がいくつもあり、そのなかで特に有名なのが大谷山荘。そして本日は、その隣に併設されている、大谷山荘系列のデザイナー系旅館である「音信」に泊まってみた。
【玄関】

音信は宿泊客の数に対して、施設が豪華であり、建物も複雑なつくりになっている。
玄関からは、すぐにこのような水庭があり、夏の暑い時期は納涼感があじわえる。
【廊下】

今回はメゾネットを利用。
建物内での二階建形式なので、メゾネット部はやたらに天井が高い。
そしてこの旅館はアメニティが豊富であり、バー、エステ、フィットネスジムまである。
この旅館内で全てが完結する方式である。
【温泉】

温泉は大浴場もあり、また大谷山荘のさらなる大浴場も使えるが、部屋風呂でゆったりと過ごすほうが寛げる。
山に面して、今の時期の万緑の景色を眺めながら、湯本温泉の湯を楽しもう。
【部屋】

階段の途中から部屋を見る。
メゾネットの二階部はどうなっているかというと、ミニシアターになっていた。
DVDは図書室から自由に借りられるようになっており、選びに行ってみたが、あまり量もなく、それにあまりそそられる名画等もなく、このへんは改善の余地あり。
まあ、この手の旅館に来て、わざわざDVDを見て時を過ごす人もそんなにいないだろうけど。
温泉でくつろいだあとは、料理処に行って夕食。
【先付】

先付は、長門の雲丹に姫オクラと車海老、それに「たまげ茄子」。たまげ茄子はこの地の特産品の茄子であり、名前のとおりたまげるくらいに大きい。そしてふんわりした食感が特徴的である。
【造り】

造りは仙崎港であがったものを主に使っている。
穴子に剣先烏賊、シマアジ。
【焼き八寸】

焼八寸のメインは萩和牛。それに鯛の小袖寿司、糸瓜と隠元豆の白和え。
【冷やし鉢】

長門の鮑を蒸したものに、カボチャ、絹さや。
【揚げ物】

鱧の東坡揚げにアスパラ。
【御飯】

御飯はとうもろこし御飯。とても甘い。それに赤だし。
全体として、山のなかの宿とはいえ、すぐ近くに良港のある地の利を生かして、地元の海の幸、山の幸をふんだんに用いたもの。料理自体は、大箱の温泉旅館らしい、平均的なもので、まあ家族とかで行っても安心して食べられるといったものか。
【獺祭】

この旅館は、地元の全国的人気酒「獺祭」を各種とりそろえており、それぞれの性格にあわせて酒と料理を選べばけっこう楽しめると思う。獺祭ファンの人にとっては、この店での食事は素晴らしいものになるであろう。
【みすず通り】




翌日は長門観光。
長門は天才詩人金子みすずの生地であり、仙崎駅前の通りには、彼女が幼少期を過ごした家を保存した記念館や、お墓のある寺、銅像等々がある。そして家々には、金子みすずの詩も飾られており、それらを読みながらしばし散策。
【仙崎駅】

仙崎駅。
ここに金子みすずのモザイク画がある。
これ、自分の目で見ると、抽象画のようなのだが、カメラのファインダー越しに見ると、金子みすずの像が浮かんでくる。
そういうふうに計算して造られたものだそうだ。
【山陰線時刻表】

この駅の時刻表を見て、列車数の少なさに、唖然としてしまった。
山陰本線って、山陰地方の鉄路の幹線なんだが・・・
こういうのを見ると、一時間に特急が一本しかない日豊本線に文句をつけている自分が、いかに恵まれていたかと反省。
【向徳寺】



仙崎の次は向津具半島へ。
ここの向徳寺はあじさいの寺として有名である。
時期としては微妙だが、もしかして残っているかもと思ったが、あらかた終わっていた。
あじさいは花が枯れると花は切り落とされるので、それらの花々、そして近頃の悪天候によって落ちたらしい樹木の枝とともに、燃やされているところであった。
【楊貴妃の里】


唐代の傾国の美女楊貴妃は、安史の乱のときに亡くなったはずだが、じつはひそかに逃がされて、小舟にのって海を越え長州向津具半島へとたどり着き、そこで生涯を終えたという伝説がこの地にあり、その楊貴妃を祀ったのがこれである。
いろいろと突っ込みどころの多い伝説なのだが、そこは突っ込まず、激動の生涯を送った麗人を静かにしのびましょう。
【道の駅ほうほく】

楊貴妃の里からは国道191号線を通り、そこで人気の道の駅「ほうほく」に寄ってみる。
海の幸のしなぞろえ多い道の駅であり、そして外のベランダに出れば、日本海、そして角島大橋を見ることができる。
そして運がよければ、着ぐるみ着たゆるキャラの「ほっくん」に会えることができる。
今回はほっくんは居ず、この看板のみであった。
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【参考:ほっくん (オフィシャルサイトより)】
