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July 2016の記事

July 31, 2016

田中サイクル盛夏定例会

 7月最後の週末は、田中サイクル恒例の、耐暑サイクリング。
 暑いなか、ペダルを回し、ひたすら汗をかいたのち、夕刻ビアガーデンでビールを飲みまくるという会である。

【田中サイクル前】
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 午前8時集合。
 本日は雲ひとつない快晴で、・・・それゆえ朝なのに既に暑い。

【上南方橋】
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 大瀬川沿いに走行して、細見の橋を渡る。
 この橋、誰もが「細見大橋」と思っていたが、じつは「上南方橋」というのが正式名称。
 店主がたぶん地図でも調べて知ったらしく、本日初めてその名前を皆に教えていた。

【トンネル】
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 橋を渡って県道235線をずっと登って行き、このトンネルが峠。
 酷暑のなか、このトンネルのなかのみが涼しく、ずっとこのなかを走っていたい気分になるが、そんなに長いトンネルではない。

【増田酒店前】
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 峠からしばしおりた、廃校前にある増田酒店で休憩。
 ここからはずっと下りなので、いちばん暑いところはとにかく終了。
 あとは218号線に出て、田中サイクルに戻るのみ。

【田中サイクル】
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 上からじりじり照りつける太陽と、アスファルトからの照り返しの二重攻撃に耐えつつ、なんとか田中サイクルに到着。
 冷凍庫から出たばかりのおしぼりと、それからスイカで、ほんとに生き返った気分になれます。

【メリージュ屋上ビアガーデン】
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 汗をひたすらかいたのち、水分補給は生ビールで。
 屋上ビアガーデンで延岡の風景を眼下に、焼肉を焼きながらの、飲み放題、食い放題ブランで、水分と栄養分、本日失った以上の分を補給するのであった。

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July 23, 2016

旅館:天使の梯子@天草松島温泉

 夏の登山は暑さで途中でめげることが多く、もうやめた、引き返そうと思うことばかりなのだが、そういうときはとりあえず山頂まで行き、そして下山して温泉に入れば極楽だろう、それを楽しみに頑張ろうと思い、その気力のみで登山を頑張りきるパターンになりがちであるが、今回もそのパターンそのものであった。
 天草観海ルート、汗だく、へろへろで登山し、そしてなんとか登山口に下山し、ここで元気を取り戻し、さて温泉に行こう。

【ホテル竜宮:天草松島】
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 見処多き天草で、一番有名な景勝地は松島。
 いくつもの個性ある形の島々が海に浮かび、かの日本三景の松島のミニチュア版みたいな感じで、良き景観を造っている。
 今回泊まる宿は松島温泉の「ホテル竜宮」の一部門であり、「部屋の露天風呂が極上」という評判から、選んでみた。
 (要は、最初から温泉目当ての登山なのである)

【部屋】
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 部屋は広々としたリビングと寝室からなる洋室である。
 窓の向こうに宿自慢の露天風呂。

【露天風呂】
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 露天風呂は有明海に面しており、松島特有の島の風景や、天草第4橋、向かいの雲仙などの景色を楽しむことができる。
 世の中には空間の広がりを全く楽しめない露天風呂が数多くあるが、この宿の露天は、露天風呂の見本のような、見事な解放感がある。

 風呂で登山のあとの汗を流し、ゆったりと部屋でくつろいだのち、食事処へ。

【前菜】
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 夕食、まずは前菜。
 これを食いながら、酒を飲んで続く料理を待ちましょう。

【造り】
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 天草の海の獲れたての海の幸。
 鯛、カンパチ、車海老、マグロ。
 そして主役はなんといっても、天草の夏、今が旬の最も美味しい時期の雲丹。

【スープ】
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 天草の地鶏「天草大王」のスープ。具は天草大王だけど、出汁もしっかりと天草大王。それゆえ濃厚な天草大王の味と香りに満ちたスープ。
 これは、剛速球系の天草ならではの料理。

【伊勢海老と鮑の鉄板焼き】
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 料理処では、個室とカウンターがあり、今回は個室に案内された。
 そして、どうやらここでは鉄板焼き系の料理が得意技みたいで、それならカウンターが良かったなあと思った。
 伊勢海老に、鮑の鉄板焼き。
 ゴージャス系の料理。
 ゴージャス系旅館ゆえの、こういった素材を選択しているのであろうが、べつだん今の時期伊勢海老を出さぬともよいと思わぬでもない。

【野菜サラダ】
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 次の肉のメイン料理に備えて、ここでサラダでいったんリフレッシュ。

【肥後褐色和牛】
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 肥後名物、肥後の赤牛。
 脂肪少なめ、旨みたっぷりの赤牛は、こういう海鮮系のコースにうまくあっていると思う。

【雲丹丼】
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 メインが終わって、〆モノはガーリックライス、鯛茶漬け、寿司3種、雲丹丼等から選べるのだが、この時期は雲丹丼を選ぶしかないでしょ。
 そして運ばれてきた雲丹丼、―造りの雲丹の量から、ミニ丼を予想していたのであるが、(今の時期の天草の雲丹は最盛期なので、値段がとても高い)、なんと普通のサイズの茶碗に、てんこ盛りの雲丹が載っていた雲丹丼であった。
 こ、これは意外。ほとんど赤字覚悟の料理じゃないの?

 まあ、店側への心配をしても仕方なく、がっつり食わせていただきました。
 造りのときの雲丹で分かっていたけど、この大量の雲丹はさらに美味。満足いたしました。


 ※ ところでこの宿の食事処の欠点は風景が悪いところ。
 天草の西海岸線は、夕日が見事なので、それを見るのが目的の一つであったりする。部屋からは夕日が見えるので、食事処でも当然見えるだろうと思って、ワインを飲みながらの夕日観賞をもくろもうと日が沈む前に行ったら、食事処の個室には窓がなく、カウンターの窓は山側であった。
 そういうことなら部屋で夕日を見て、それから食事に行けばよかったと思った。

【朝食】
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 朝食は部屋食と食事処が選べるが、そういうわけで、風景を楽しめながらの食事ができる部屋食を希望。
 朝日が見られるわけではないが、それでも松島の良い風景を見ながらの和食はたいへん気持ちのよいものであった。

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天草観海アルプス 鋸岳~蕗岳

 潮風にあたりながらの山歩きをしようと、天草へ。
 天草上島には島を縦に山々が並んでいて、それが観海アルプスと名付けられている。その登山道は、総距離は27kmというなかなかの規模のものであり、一日で歩けるようなものではない。
 今回は、観海アルプスの一部である、鋸岳と蕗岳に登ってみた。

【白嶽湿地】
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 白嶽森林公園キャンプ場に駐車して、それから白嶽湿地の木道を歩く。

【鋸岳へ】
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 やがて湿地から山に入り、天草らしい独特の植生を持つ登山道を登っていく。

【稜線】
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 鋸岳は標高344mほどの低山なのですぐに稜線に出る。
 樹々の背丈が低く、有明海側の展望が開けて、いい眺めである。
 すぐ前には、前に登った観海アルプスの一部である、次郎丸嶽の姿が見える。

【鋸岳】
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 いくつかのピークのアップダウンが過ぎ、鋸岳山頂。
 山頂には東屋があり、いい休憩所になっている。

【登山道】
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 鋸岳から蕗岳にかけては植林のなかを行くが、あまり手入れがされていないようであり、雑木林になりかけている雰囲気であった。

【蕗岳へ】
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 植林を抜けると、展望が開け、向かいに蕗岳が見える。

【登山道】
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 やがて登山道は三叉路に出て、ここからは山頂も近い。

【蕗岳山頂】
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 蕗岳山頂に着くと、不知火海の展望がすばらしい。足元には牟田港が見える。

【白嶽湿地】
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 蕗岳からは元来た道を引き返し、そしてまた白嶽湿地を通って、白嶽森林公園キャンプ場へと戻った。
 この登山道、蕗岳から引き返したのちは、湿地におりずに、中岳~白嶽と登ってから下れば白嶽森林公園に行け、より充実した登山になるのだが、本日はあまりに暑く、また湿地のせいかまといついてくるアブが多かったので、蕗岳からの展望に満足して、通常コースの半分にて終了した。

【矢岳巨石群遺跡】
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 白嶽森林公園には、山以外に巨石群遺跡という名所があり、それにも寄ってみた。
 ドルメン(支石墓)は長さ13mの天井石を持つ巨大な構造物であり、これが「遺跡」という名前の通り人工物なら、たいした文化がこの地にかつてあったと思われるが、・・・人工物なのかねえ?

 この一帯には、ドルメン以外にも巨石がいろいろとあり、一種独特の景色をつくっている。それを祀ったらしき神社もあり、いわゆるパワースポット的雰囲気のある、おもしろい地であった。

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 本日の登山ルート
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July 10, 2016

音信@湯本温泉&長門観光

 一位ヶ岳に登ったあとは、車で30分ほどの湯本温泉に移動。
 ここは山間のひなびた温泉地であるが、人気の地のようで、規模の大きなホテルや旅館がいくつもあり、そのなかで特に有名なのが大谷山荘。そして本日は、その隣に併設されている、大谷山荘系列のデザイナー系旅館である「音信」に泊まってみた。

【玄関】
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 音信は宿泊客の数に対して、施設が豪華であり、建物も複雑なつくりになっている。
 玄関からは、すぐにこのような水庭があり、夏の暑い時期は納涼感があじわえる。

【廊下】
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 今回はメゾネットを利用。
 建物内での二階建形式なので、メゾネット部はやたらに天井が高い。
 そしてこの旅館はアメニティが豊富であり、バー、エステ、フィットネスジムまである。
 この旅館内で全てが完結する方式である。

【温泉】
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 温泉は大浴場もあり、また大谷山荘のさらなる大浴場も使えるが、部屋風呂でゆったりと過ごすほうが寛げる。
 山に面して、今の時期の万緑の景色を眺めながら、湯本温泉の湯を楽しもう。

【部屋】
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 階段の途中から部屋を見る。
 メゾネットの二階部はどうなっているかというと、ミニシアターになっていた。
 DVDは図書室から自由に借りられるようになっており、選びに行ってみたが、あまり量もなく、それにあまりそそられる名画等もなく、このへんは改善の余地あり。
 まあ、この手の旅館に来て、わざわざDVDを見て時を過ごす人もそんなにいないだろうけど。

 温泉でくつろいだあとは、料理処に行って夕食。

【先付】
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 先付は、長門の雲丹に姫オクラと車海老、それに「たまげ茄子」。たまげ茄子はこの地の特産品の茄子であり、名前のとおりたまげるくらいに大きい。そしてふんわりした食感が特徴的である。

【造り】
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 造りは仙崎港であがったものを主に使っている。
 穴子に剣先烏賊、シマアジ。

【焼き八寸】
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 焼八寸のメインは萩和牛。それに鯛の小袖寿司、糸瓜と隠元豆の白和え。

【冷やし鉢】
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 長門の鮑を蒸したものに、カボチャ、絹さや。

【揚げ物】
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 鱧の東坡揚げにアスパラ。

【御飯】
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 御飯はとうもろこし御飯。とても甘い。それに赤だし。


 全体として、山のなかの宿とはいえ、すぐ近くに良港のある地の利を生かして、地元の海の幸、山の幸をふんだんに用いたもの。料理自体は、大箱の温泉旅館らしい、平均的なもので、まあ家族とかで行っても安心して食べられるといったものか。

【獺祭】
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 この旅館は、地元の全国的人気酒「獺祭」を各種とりそろえており、それぞれの性格にあわせて酒と料理を選べばけっこう楽しめると思う。獺祭ファンの人にとっては、この店での食事は素晴らしいものになるであろう。


【みすず通り】
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 翌日は長門観光。
 長門は天才詩人金子みすずの生地であり、仙崎駅前の通りには、彼女が幼少期を過ごした家を保存した記念館や、お墓のある寺、銅像等々がある。そして家々には、金子みすずの詩も飾られており、それらを読みながらしばし散策。


【仙崎駅】
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 仙崎駅。
 ここに金子みすずのモザイク画がある。
 これ、自分の目で見ると、抽象画のようなのだが、カメラのファインダー越しに見ると、金子みすずの像が浮かんでくる。
 そういうふうに計算して造られたものだそうだ。

【山陰線時刻表】
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 この駅の時刻表を見て、列車数の少なさに、唖然としてしまった。
 山陰本線って、山陰地方の鉄路の幹線なんだが・・・
 こういうのを見ると、一時間に特急が一本しかない日豊本線に文句をつけている自分が、いかに恵まれていたかと反省。

【向徳寺】
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 仙崎の次は向津具半島へ。
 ここの向徳寺はあじさいの寺として有名である。
 時期としては微妙だが、もしかして残っているかもと思ったが、あらかた終わっていた。
 あじさいは花が枯れると花は切り落とされるので、それらの花々、そして近頃の悪天候によって落ちたらしい樹木の枝とともに、燃やされているところであった。

【楊貴妃の里】
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 唐代の傾国の美女楊貴妃は、安史の乱のときに亡くなったはずだが、じつはひそかに逃がされて、小舟にのって海を越え長州向津具半島へとたどり着き、そこで生涯を終えたという伝説がこの地にあり、その楊貴妃を祀ったのがこれである。
 いろいろと突っ込みどころの多い伝説なのだが、そこは突っ込まず、激動の生涯を送った麗人を静かにしのびましょう。

【道の駅ほうほく】
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 楊貴妃の里からは国道191号線を通り、そこで人気の道の駅「ほうほく」に寄ってみる。
 海の幸のしなぞろえ多い道の駅であり、そして外のベランダに出れば、日本海、そして角島大橋を見ることができる。
 そして運がよければ、着ぐるみ着たゆるキャラの「ほっくん」に会えることができる。
 今回はほっくんは居ず、この看板のみであった。

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【参考:ほっくん (オフィシャルサイトより)】
Hokkunn

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July 09, 2016

一位ヶ岳@長門市

 7月上旬。梅雨のまなか、九州はずっと雨続きであるが、山口は梅雨前線から微妙に外れており、雨はさほど降ってないようなので山口の山に登ってみた。

【登山口】
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 下関側から山のなかのくねくね道をずっと通ったのち、ぽっと開けた地に出て、「ロバの本屋」なる店があるところが登山口。
 一位ヶ岳は、長州のなかで立派な形の山なので、その姿を賞されて「一位」の位が授けられた山であり、ということは稲荷神社なみに位が高い山である。で、その姿を見るのを期待して行ったのだが、天気予報に反して、山は雲が覆っており、まったくその姿を見ることはできなかった。

【登山道】
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 登山口から舗装道を行くうち、すぐに道は杉林の林道のなかに入る。

【本州鹿】
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 一位ヶ岳は本州鹿が多く生息している地であり、いろいろと問題があるそうだが、たしかにいくらでも鹿を見ることができた。

【登山道】
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 一位ヶ岳の登山道は尾根ではなくて、谷をずっと登って行く。
 だから水が足元を流れており、暑い中登る身としては、適度に涼しくありがたかった。

【木橋】
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 登山道は谷筋を右左交互に分かれて行くが、こういう木製の橋があり、滑りそうで注意が必要。

【稜線】
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 谷筋を登りつめれば稜線に出る。
 登山というものは、普通は稜線に出ると道がなだらかになって楽になるのだが、このy山は稜線のほうが傾斜がきつかった。

【登山道】
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 稜線はずっと急傾斜。
 登りはともかく、下りはこのロープがないと、滑ってころびそう。

【登山道】
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 急傾斜の道をずっと進むうち、だんだんと傾斜がゆるくなり、樹々も刈られていて、風景が明るくなってくる。そして草原に出れば、もう山頂だ。

【山頂】
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 今までも樹木生い茂る道と違って、山頂は開けていて、見晴らしがよい。
 そして、この山頂は360度の展望が楽しめるということだったが、本日は残念ながらこの山を境として、北側には雲がぶつかっており、肝心の俵山温泉街と日本海の風景は雲に隠れてまったく見ることできなかった。
 それでも南側の山脈の姿はそれなりに美しいものであった。


 次は、残りの半分を見てみようという宿題を残し下山。
 この後は、湯本温泉で本日の登山の疲れを癒すことにした。

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July 03, 2016

耐暑登山:田原山(鋸山)@国東半島

 国東半島には低山ながら面白い山がたくさんあることは知っていたが、いままで行く機会がなかった。
 今回英彦山登山のついでに国東半島の基部にある中津市に泊まったので、国東半島の山にのぼってみることにした。まずは、形が独特であり、個性の強い山である田原山へと。

【登山案内図】
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 登山口は鋸トンネル前にあり、よく整備されている。
 登山案内図もあり、それによると順路は、大観峰→見晴らし岩となっている。
 ただこの方向だと下りが急傾斜になるので、見晴らし岩側から登ることにした。

【登山道】
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 見晴らし岩へは、日当たりのよい、草の生い茂る坂を登って行く。
 本日は、「梅雨明け!」といいたくなるぐらいに好天であり、空は真夏の青さであり、雲もにょきにょきと入道雲が湧いている。
 で、当然のことながら暑い。
 汗はふきでるし、心拍数はあがるし、登っていてまったく楽しくない。
 もう途中でやめて帰ろうと思ったのだが、しかしここは国東半島の山。宇佐八幡宮を総本山として、奈良時代の昔から山伏たちが修験の場として山々を駆け巡ってきた由緒ある地である。日本の登山の歴史は修験道から始まり今に続くわけで、登山愛好者としては、その偉大なる先達である山伏たちの心に近づくためにも、もうひと頑張りしてみよう。
 ・・・って、近頃同じようなことを考えて、無理やり登ったことがあったような気がする。

【見晴らし岩へ】
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 見晴らし岩へ近づくと、登山道は岩稜地帯となり、ようやく風があたってくる。
 そうなると体感体温もぐっと下がり、なんとか一息つける。
 それでも、風が止まると、これがまた暑いのだ。

【見晴らし岩から】
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 見晴らし岩から、登山道は稜線に入る。
 ここからは田原山の別名の「鋸山」が示すように、鋸歯上の凸凹した鋭い山稜を歩くことになる。
 当然展望はよく、南方向には由布岳、鶴見岳が見える。
 見えるが、雲が山頂近くかかっており、どうやら昨日同様に、高度の高いところは雲の通り道となっており、天気は悪いようだ。

【稜線】
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 稜線は、鋭いナイフリッジ的登山道が続いて、注意が必要である。
 この稜線にはいくつも岩塔があり、それぞれ名前がついている。
 その一つで休憩していた人と挨拶。まずは開口一番「暑いですねえ~」と互いに言う。
 その人は本当は九重に登る予定だったのだが、朝九重の登山口に行くと、雨が降っており止む気配もないので、標高の高い山は今日は無理だと思って、低い山のこちらまで来たとのことであった。
 梅雨の期間は、梅雨前線という壁に向かって、太平洋から湿った空気が流れて来ているので、高所では天候が読みにくいということを実感。

【登山道】
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 岩塔をいくつも越える道を行くと、5人グループとすれ違った。一人ずつと、「暑いですねえ」と挨拶をする。
 最終ピーク手前の「八方岳」に近づくと、「危険」の標識があった。八方岳方面からは、ここから岩場になるので、その注意の喚起のようである。

【八方岳】
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 八方岳に到着。
 へんぽんと破れ筵みたいな旗が翻っているが、半旗みたいな揚げ方になっているのは何故?
 それはともかくここからは名前の通り、360度、八方の風景が眺められ、東は豊後湾、南は由布岳と、ぐるりと大分のほとんどの地形を見ることができる。

【八方岳下り】
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 八方岳はこの稜線のピークではなく、その向うの大観峰が最高峰である。
 いったん岩場を下っていく。ここはちょっとした難所となっており、登りのほうが楽であろう。田原山の稜線のルートは、登山口の案内図に載っていたように、反時計回りが全体的にルートが分かりやすく、そして登りやすいので、そちらがお勧め。

【大観峰】
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 八方岳から、大観峰へ到着。
 ここから見る、先ほど通って来た稜線の姿は、鋭い岩壁であり、迫力ある。
 ここから先はもう基本下るだけなので、ここでのんびり休憩したいところであるが、太陽の高度が上がるにつれどんどん気温が上がり、痛いような日光が照りつけるなか、一秒たりとも長居する気はおきず、林のなかの道を目指し、さっさと下山にとりかかる。

【谷あいの道】
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 帰りの道は、八方岳から伸びている尾根と、大観峰から伸びている稜線のあいまの谷を行く。
 普段ならなんとも思わぬ道であるが、4月からの地震のせいであちこちの山が崩れているせいで、「もしまた大きな地震が起きたら、ここは土石流の通り道だな」とか考え、一抹の不安を感じながらの下山。

【登山道】
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 ある程度下れば、地形は平たく、また広くなり、いちおうの安全地帯。
 そしてこのあたり一帯は、タラがたくさん生えていた。春には山菜とりの人でにぎわうんだろうな。

【山香温泉風の郷】
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 暑い、暑いと嘆きながらの山行であったが、それも道理で、本日は今年一番の猛暑日であり、九州各地で気温は35℃を越えていた。山登りするような気候ではなかったのである。
 そういうわけで、通常の倍以上の汗をかいて下山したあと、登山口からすぐ近くにある温泉施設「風の郷」でさっぱりと汗をながす。
 こういう日の登山は、温泉とセットで完結するのである。


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【本日の登山ルート】
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July 02, 2016

大雨の英彦山

【天気図】
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 梅雨だからしかたないとはいえ、連日雨が降っているなか、週末の天気図を見ると、太平洋から強い勢力の高気圧が張り出しており、梅雨前線を北のほうへ押し上げている。
 天気予報は当然晴れマークを出しており、これは週末は山に登るべきであろう。
 とはいえ、季節はもう7月、大分宮崎の県境ラインから下は暑いに決まっているので、まずは少しでも涼しそうな、福岡の英彦山に登ってみることにした。

【表参道】
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 別所駐車場に着いてみると、小雨が降っている。
 いきなり予報が外れてしまったが、小雨だし、そのうち雨も上がるだろうと思って出発。
 別所駐車場からしばし舗装路を歩いたのち、表参道から奉幣殿へと登って行く。
 古き石段が膨大な数を積み上げられ造られた道。

【奉幣殿】
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 奉幣殿は400年の歴史を持つ、立派な神社である。
 正面の石段をそのまま登って行けば、最短距離で山頂に着くが、今回は右手の鬼杉経由の周回路を行ってみる。

【登山道】
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 登山道はしばしは杉林のなか。

【虚空蔵窟へ】
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 英彦山には名所がたくさんあり、そのなかの一つ「虚空蔵窟」に寄ってみる。
 この道はそうとうに荒れ果てており、ここを訪れる人は少なくなっているようだ。

【虚空蔵窟】
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 荒れた急斜面の道を登りつめると、ようやく虚空蔵窟へ到着。巨大な岩の下に、浸食によるものと思われる大きな岩窟があり、そこに幾つか石仏が祀られている。いかにも荘厳な気配のするところである。

【ショートカットルート?】
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 虚空蔵窟の右手にもう一つ小さな岩窟があり、ここにも石仏が祀られている。
 この横手に道が刻まれており、地図にはのっていないものの、方向的には梵字岩へ向かっている。地元に人が使う、ショートカットルートなのかと思い、この道を進んでいった。

【ショートカットルート?】
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 道はやがて踏み跡もしっかりしなくなり、やがて赤ヘッドの杭と、町の名を書いた樹がでてきた。このたぐいのものは林業関係の人が使うものであり、どうもこの道はあやしすぎる。
 あっさりと元へ引き返した。

【玉屋神社】
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 アップダウンの多い登山道を行くうち、玉屋神社に着。
 岩壁に穿たれた巨大な岩窟に設置された神社である。
 周囲の樹々の葉が落ちた晩秋にでも来ると、山水画の世界となりそうな、峻厳な雰囲気を持つ神社だ。

【鬼杉】
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 玉屋神社から進むうち、小雨はあがるどころか、どんどんと雨脚が強くなり、ついには本降りとなった。
 こりゃたまらんと進むうち、鬼杉の手前に雨宿りの出来るいい岩窟があったので、ここで休憩。
 英彦山は岩窟の多い山なのであるが、たすかりました。

 さて、鬼杉に来たはいいものの、雲は厚く、雨はひどくなる一方である。もう引き返したくなったが、ここまで来てしまっては、往くも帰るも、似たような時間と距離なので、初志貫徹ということで、当初の予定どおり山頂経由で下山することにした。

【登山道】
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 引き返さずにそのまま進んだのはあんまりいい考えでなかったらしく、稜線に出ると、風が強くなり、いわゆる「暴風雨」の状態になってきた。山頂近くの岩場も、大雨のせいで、小さな滝が出現している。
 こうなると、登山はレジャーではなく、ほとんど修業と化してしまっている。
 まあ、英彦山は九州を代表する霊山であり、平安時代の昔から山伏が研鑽を積んできた山ゆえ、その山伏たちの気持ちを少しでも知るためにも、この修業登山をがんばってみることにしよう。

【英彦山山頂】
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 雨のなか、山頂にようやく到着。
 もちろん他に人はいない。
 眺めもなにもないので、そのまま山頂を通り過ぎていく。

【中岳】
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 山頂からはすぐに、避難所のある中岳に着。
 ここからは、水びたしの石段を登山口に向かって下りて行くのみである。

【奉幣殿】
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 雨はまったくあがる気配がなかったが、高度を下げると、雲のなかから出たみたいで、あたりが明るくなり、景色が開け、雨もあがった。
 高度の高いところ以外は、さほど天気は荒れていなかったようであった。

 なにはともあれ、駐車場に戻り、修業登山は終了。
 どうにも不完全燃焼なので、また天気のいい日に来るとするか。

【鮨処磯屋】
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 下山したのちは、中津市に泊。
 夕食は居酒屋系寿司店の「磯屋」にて。
 地元の鮮魚の造りと、アラカブの塩焼きをアテに酒を飲み、あとは鮨を6貫ほど。
 ネタケースのなかにハモがあったので、その鮨を頼んでみたが、うまい具合に骨切りがされており、鮨に向いたいい食感になっていた。
 酒も適度に飲んで、雨の登山で疲れた身体をリフレッシュ。

 明日こそ天気はいいみたいなので、国東半島の山に登ってみよう。

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【本日の登山ルート】
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