水木しげるロード@境港市
妖怪のオブジェが商店街の通りにいくつも立ち並ぶ、「水木しげるロード」を訪れた。
妖怪好きの私としては、ぜひとも訪れねばならない所であり、じっさいここが出来た20年近く前に一度行ったことがある。
そのときはまだ妖怪の数も少なく、水木しげるプロダクションによる有名どころの妖怪が主であり、また商店街も寂れた雰囲気があったけど、ひさかたぶりに訪れてみると、妖怪の数はぐっと増えており、人出も多く、商店街も賑わっていた。
町興しとしての見事な例であり、日本人の妖怪好きをうまく生かした発想の勝利といえよう。(もっとも、同じコンセプトの京都の妖怪ストリートは、あんまり成功していないようだが)
通りの妖怪は、マイナーどころのものが増えており、一般にはあまり知られていないものが多く見られたが、おそらくはガイド本みたいなものが用意されているとは思われる。
まあ、私はほとんど知っていたけど。
こういうオブジェ化できる妖怪の元ネタは、たいていは江戸時代の画家鳥山石燕の妖怪図から来ており、それを勉強しておくとだいたいのことは分かる。
そしてそれらの妖怪を眺めながら歩いていると、妖怪「枕返し」を見つけた。
枕返し、これはなかなか根性の入っている妖怪である。
妖怪とは、うすぐらい闇のなかに生息する曖昧模糊とした存在ゆえ、光みちた近代になって人の住むところに出没することは稀になったのだが、「枕返し」はいまだ現役の妖怪である。
これがどういう妖怪かといえば、人が寝ているときにこっそりと現れ、枕を動かすという悪戯をする妖怪である。朝目が覚めたときに、頭の下にあるはずの枕がずいぶんと離れたところにあったりすることは、現代人でもよく経験することではあるが、・・・いまだ「枕返し」は健気にがんばっている、というわけだ。
ところで、水木しげるロードの妖怪たちよりも妖怪っぽいものが、境港に行く途中にあった。
ダイハツの車のCMでも有名になった「江島大橋」である。
望遠レンズの使用によって、信じがたい急傾斜に見えることで知られている。
しかし、この橋、写真のマジックではなく、実物を見たらとんでもない急坂であった。
予備知識のあった私でも、実物を見たらギョッとしたので、これいきなり見るとぜったいびっくりします。
水木しげるロードに行く人は、ぜひとも「現在の妖怪」的存在であるこの橋を見ることをお勧めいたします。
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