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February 05, 2016

映画:オデッセイ

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 マット・デイモンが遠く離れた惑星で一人ぽっちで暮らすSF映画。
 ・・・って、1年前くらいにそういう映画を見た記憶があるんだが、とか、ポスターでの火星にたたずむ宇宙服姿がSWのドロイド BB-8にそっくりだとか、あるいは「火星で自給自足および救出劇」という設定が、まんま「ミッション・トゥ・マーズ」だなあ、とか、そもそもスコット監督こういうの撮ってるより早くプロメテウスの続編作ってよ、とか、観る前にはいろいろとつっこみを入れたくなる映画であったが、いざ観ればたいへんいい映画であった。

 火星探索を行っていたチームが、火星の砂嵐に巻き込まれる。そのときの事故でワトニー隊員が負傷し死亡したと思われた。他の隊員は間一髪のタイミングで、嵐から連絡船で脱出して、母船に戻り地球への帰還を開始した。
 ところがワトニー隊員は奇跡的な幸運で生存していた。
 しかし一行が脱出してしまったため、彼は火星で暮さねばならない。ミッションは1ヶ月間の予定だったので、水、空気、食物は数が限られている。次に火星探査機が来るのは4年後、彼はそれまでサバイバルしなければならない。

 というわけで、前半は「火星のロビンソン・クルーソー」といった物語。
 ワトニー隊員は、己の知力・知識をふりしぼり、そして火星にあるものなんでも使って、水、空気、食物を自作していく。
 このあたり、ワトニー隊員は絶望的な状況にいるのに、全然悲愴さをみせない。どころか、この危機をまるで楽しんでいるかのごとく、一つ一つの難題を明るいノリで解決していく。
 まさに、人間離れした胆力、精神力といったところであるが、よく考えれば彼は宇宙飛行士なのである。
 世のなかに数あまたある職業のうち、宇宙飛行士は最高のエリートであり、知力、体力、精神力について、難関である選抜試験をいくつもくぐりぬけ、それからさらに厳しい訓練に耐え抜いた人たちなので、じっさいにこういうことが起きても、彼らはワトニー同様に、タスクを片づけて行くとも思われる。
 もう一つ感心したのが、ワトニーがNASAが昔に火星に残した機材を用いて、通信機材を組み立てるところ。アメリカって、1970年代にすでに火星に機材を送り込んでいたわけで、やはりすごい国だと改めて思い知った。

 後半は、ワトニー生存を知って、NASAが総力をあげて、ワトニーの帰還作戦を実行するドラマが主体となる。
 このあたりの作戦における、NASAの技術力とか探索力とか情報処理力とかは、「諸君、これがNASAだ」とも言いたげな、やはり世界の知性が集結した組織の実力というものをまざまざと見せつけていて、理系人間として、観ていてワクワクするものがある。

 そうして、映画の画面の魅力もまた素晴らしい。
 我々が今まで見ていた、NASAが発表していた火星の赤茶色い荒涼とした大地が、大画面で鮮やかに、それそのものの姿で現れる。
 火星および宇宙でのドラマもよかったけど、あのリアルな火星の荒野を大画面で観ることができるだけでも、この映画は観る価値がある。


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 映画 オデッセイ 公式サイト

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