杭州料理@天香楼(台北市)
平成27年の大晦日の夕食は、杭州料理の店「天香楼」にて。
杭州料理は大陸の浙江省で発達した料理であり、河川や湖水で獲れる海産物を使ったものが特に有名であるとのこと。
コース料理はいろいろと種類があったが、杭州料理メインのものを選んだ。
川海老を茶葉とともに炒めたもの。
川海老というわりには海のものなみに肉厚である。新鮮そのもの素材であり、身はぷりぷり。ほのかな茶葉の甘さと香りがより旨みを増している。
杭州風白身魚と魚団子入りとろみスープ。
スープは魚介系の出汁の滋味深いもの。浮かんでいる白い魚団子はメレンゲ状のふわふわした食感。そして、小さな豆がとても歯ごたえと味がよく、全体としてとても賑やかな料理である。
鮑と海鼠のソース煮。
ごろんと転がった干し海鼠は、少々グロテスク。
中身はコラーゲンたっぷり。そればっかりだと飽きるので、鮑と、それにシャキシャキの中国野菜を交互に食べ、歯ごたえのアクセントを楽しむ。
なずなとタケノコの煮込み。
日本の筍とは微妙に異なる、甘さの勝った味。
なずなは、海草のアオサのような味と香りである。
西湖風蒸し草魚の黒酢ソースがけ。
杭州料理を代表する蒸し魚料理。
ソースの濃い、刺戟的な味が特徴的。
草魚は川魚だけど、まったく特有のにおいのない、上品な白身魚である。
杭州風豚肉の角煮、白ご飯付き。
天香楼の自慢の名物、東坡肉。
この店に来たらこの一品は是非食さねば、という名物だそうだ。
醤油、酒、砂糖等でとろとろに煮られ、とってもやわらかい食感。脂分はたっぷりだが、味付けが意外と優しいのに加え、ショウガがよいアクセントになっており、とても食べやすい。これはクセになる美味さだ。
デザート。
キンモクセイとゴマ団子の甘酒汁と中華風ゴマクレープ。
コース全体と通して日本ではなかなか食べられない食材を、多種多彩な調理法で、個性的に仕上げた料理をたくさん経験することができた。
素材もそうだけど、調理法も独特なので、どの料理も初めて食べるようなものばかりで、たいへん楽しめた夕食であった。
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