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October 2015の記事

October 31, 2015

秋の九重(2):男池~黒岳

 先週の週末に引き続き、10月の最後の週末も好天である。
 それでは、先週九重に登ったとき、まだ紅葉が残っていそうに見えた黒岳に登ってみることにした。

【登山道】
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 男池から黒岳へは、自然林のなかを行く。
 陽のあたり具合によって葉はまばらに染まっているけれど、それでも絵画的な、よい具合の紅葉が楽しめる。
 林は適度に葉を落としていて、樹々に陽が差し込み、さらに染まった葉々の美しさを引き立てていた。

【ソババッケ】
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 男池からのゆるゆるした登りはいったん窪地のソババッケで終わる。
 ここもいい塩梅に染まった紅葉が見られた。
 ここでくつろいでいる登山者たちも多くいた。

【登山道】
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 ソババッケからは高度が増すこともあり、紅葉はほぼ終わりかけ。
 それでも残った紅葉があれば、澄んだ秋の空のもと、九重の山々を背景に、美しき秋の風景を見せている。

【黒岳天狗へ】
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 黒岳の急傾斜を登って行けば、やがて特徴的な天狗の姿が見える。
 ここからは岩だらけの道を登って行く。

【黒岳天狗】
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 そうして黒岳天狗へ。
 黒岳の火口はもう紅葉は終わっていたけど、やはりここからの風景は素晴らしい。
 岩だらけの天狗の奥には、平治岳、大船山の特徴ある山容が見られる。

 九重山系は個性豊かな山ばかりだが、自然林に満ちた黒岳はそのなかでも、自然そのものを楽しむに絶好の山であろう。

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October 25, 2015

秋の由布岳

 九重登山のあとは由布院の温泉宿に一泊。
 昨日に引きつづき、本日も好天なので由布岳に登ってみることにした。

【由布岳:正面登山口】
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 正面登山口から見る由布岳は、ほぼ紅葉は終わっているようであった。

【登山道】
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 それでも標高の低いところには、ちらほらと紅葉が残っていて、好天の日差しに美しく葉が輝いていた。

【登山口】
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 雑木林を抜けたあと、灌木の道になったところで風景が広がる。
 一面風になびくススキと、その下にはまだ紅葉が残っている。

【西峰方面】
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 今日は東峰へと向かう。
 東峰への途中から西峰方面を望むと、渋滞中であった。
 今日は好天と紅葉のおかげで由布岳は登山者が多かったけど、そうなるとやはりあのルートは渋滞してしまう。

【東峰から】
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 東峰頂上から御鉢を覗く。
 紅葉はほとんど終わっていたけど、それでもわずかに紅葉が残っていた。


 昨日の九重に続き、今日の由布岳も紅葉の旬は外してしまったようだが、それでも好天のもと、涼しい風に吹かれながらの登山は、快適そのものであった。

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October 24, 2015

秋の九重(1):三俣山~大船山~平治岳

 今年は例年になく涼しくなるのが早くなり、それで九州の山の情報として、「紅葉の当たり年」「紅葉の時期がいつもより2週間くらい早い」といったことが伝わってきた。
 これは時期を逃したか、と思いつつ、紅葉目当てに九重へとでかけてみた。

【すがもり越】
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 九重の紅葉の名所、「三俣山大鍋」と「大船山御池」を訪れるべく、長者原からまずはすがもり越経由で三俣山に登ってみる。

【三俣山本峰】
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 本日はたいへんよい天気でずっと雲ひとつない快晴であった。
 秋の登山シーズン、三俣山も登山者でにぎわっている。

【三俣山大鍋】
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 三俣山大鍋は紅葉の時期は火口壁は燃えるような色に染まるのだが、すでに紅葉は盛りを過ぎ、くすんだ色となっていた。
 予定では大鍋におりるつもりだったけど、これじゃ下りての眺めもたいしたことはないので、このまま大船山に向かうことにする。

【坊がつるへ】
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 三俣山南峰からは、坊がつるに直通する登山道がある。この道、使い方がいまいちよく分からないルートであり、じっさい使っている人も少ない。
 しかし、三俣山と大船山を一日で登りたいときには便利な道である。

【坊がつる】
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 坊がつるにおりるとこの近傍の紅葉はちょうど時期であった。
 九重では、標高1200mくらいが紅葉のピークを迎えていたようである。

【大船山 段原】
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 大船山の稜線につくと、この高さでは紅葉の時期はやはり過ぎていた。
 それでもいくつか残っているドウダンの赤が美しい。

【大船山 御池】
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 本日のメインである大船山御池。
 旬の時期は小さな火口壁が鮮やかに染まり、それが水面に映る、じつに美しい風景を楽しめるのだが、残念ながら時期は過ぎ、晩秋の佇まいに近くなっていた。
 毎週登っている人によれば、2週前がピークで、それは見事なものだったそうだ。

【大戸越】
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 大船山からは稜線を歩き、大戸越へ。
 ここで見上げる平治岳は、もとから紅葉に染まる山でもないので、普通のたたずまいである。ミヤマキリシマの時期はピンクに染まり、登山者でおおにぎわいとなるのだが、秋の平治岳はとても静かだ。
 そういえば私は平治岳は春にしか登ったことはなく、秋には登ったことはない。
 本日は三俣山の大鍋を省いたので時間が余っており、それで平治岳に登ることにした。

【平治岳南峰】
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 ミヤマキリシマの時期は一面ピンク色になる平治岳も、秋は一面緑である。
 本日は三俣山、大船山も、多くの登山者でにぎわっていたけど、平治岳ばかりは閑散としていた。それでも3名ほどの登山者が南峰にいた。
 まあ、紅葉は楽しめなくとも、ここの眺めはやはり素晴らしいから、登る価値は十分にある。

【雨ヶ池】
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 平治岳からは坊がつるから雨ヶ池経由で長者原へ。
 雨ヶ池でも紅葉を期待していたのであるが、ここも時期は過ぎていた。


 紅葉に関してはイマイチであったが、しかし天気は素晴らしくよく、そして気候も涼しく、全体としては楽しい登山を楽しめた秋の九重であった。

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 本日の登山ルート

Photo


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October 11, 2015

種子島一周サイクリング 二日目

【南種子町】
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 サイクリング二日目は島の東側を回ろう。

【茎永】
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 しばらくは586号線を走り、茎永の交差点に至る。ここを真っ直ぐ行けば、昨日訪れた宇宙センターである。今日はここを左折、宇宙センターの裏手にまわる。

【宇宙センター】
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 宇宙センターの敷地内の道路はさすがに路面の状態がよく幅も広い。ロケット準備時は大きな荷物が行き来する道路であるからであろう。
そして現役の発射台を二つ眺めながら、海方向へ下って行く。

【広田遺跡】
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 宇宙センターから海のそばに下りてしばらく走ると、名所の広田遺跡へと出る。
 ところで南種子町の特徴として、道に過剰なまでに設置されている案内板がある。100~200mくらいの間隔で置かれているこの案内板のおかげで、現在地が容易に分かり、便利だ。この行政サービスは残念ながら北と中地区では行われていない。たぶん南種子町が予算が潤沢だからであろう。

【千座の岩屋】
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 「千座の岩屋」は、海水によって浸食されて造られた海蝕岩である。
 入り口は小さいのでたいしたものと思ってなかったが、中は複雑な迷路状になっており、通路とともにいくつものホールが出来て、全体として巨大な構築物となっており、なんだか我々と違う文明による秘密基地のような、神秘感ただよわせる面白い岩窟であった。

【阿嶽川マングローブ林】
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 九州本土では見られない、汽水域の森林、マングローブ群。
 こういうものは本土にはないので、種子島以南を訪れたとき、これは見るべき光景だと思う。

【国道58号線】
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 海岸線からはいったん島の中央に向かい、国道58号線にちょっと入って、それからまた県道75号線を走り、東海岸へと行く。

【県道75号線】
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 種子島一周サイクリングの核心部は、この東海岸線を走る75号線であろう。
 東側に海岸線を見つつ、小刻みなアップダウンが続き、風景が刻々変わっていく。走っていて、面白いし、楽しい。

【県道591号線へ】
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 75号線を走るうち、75号線はやがて石之表港へ向かう方向になる。
 種子島一周をするにはここで県道591号線に入る必要がある。このあたりは安納という地名だが、それはもちろん種子島名物の安納芋のあの安納である。

【県道591号線】
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 海岸線に沿って走って行く。
 この道、そばにいくつか白い郵便ポストがある。
 現役なのかなあ、と思って調べると、手紙入れのところはふさいでいた。
 いったいこれはなんなのであろう?

【喜志鹿崎】
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 喜志鹿崎の案内標識が出たところで、喜志鹿崎への往復を行う。
 この岬は種子島の北端である。
 着いてみれば、鹿児島の大隅半島を見ることができる。
 意外と近い距離にあるんだ。

【西之表市へ】
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 喜志鹿岬からは西之表市へとまたアップダウン激しい道を行く。
 海が見えてきたら、もうゴールは近い。

 ところで、行ってみて初めて知ったけど、種子島はサーファーの集う地なのであった。
 どの海岸線でもサーファーがいたし、そして、今日は西風が強い日だったので、一番激しい波は西海岸に立っていたけど、一般人なら入るとそれで命とりになるようにしか思えない波のなか、ここでもサーファーが波のなかに二人いた。一般人には信じられる技術と根性だな。
 一番下の写真にサーファーが小さく写っているが、荒波と格闘する彼らを私は感心しながら見ていました。

【西乃表港】
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 そして本日ゴールの西之表港に到着。
 計96.5kmの走行であった。

 種子島一周は、走行距離179km、獲得標高は2500mほどで、じつは一日で走ることも可能なコースである。
 もちろん数ある観光名所を訪ねていたら、時間的には一日では無理であるけれど、サイクリングオンリーを目的にしても楽しめる、魅力あふれるコースであったわけであり、サイクリング大会などは十分開催可能であろう。

 種子島は、近くの島、―屋久島・奄美大島と比べ、サイクリングの地としては、あんまり注目を集めていないけれど、走ってみての感想としては、両島に劣らぬ魅力あふれる島であったので、ぜひともサイクリストは訪れてほしいと思うし、そしてサイクリング大会もいつの日か開催してもらいたいと思った。



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October 10, 2015

種子島一周サイクリング 一日目

 日本には島が多く、そのうちの大きな島の多くを私はサイクリングで一周してきたけど、それでもまだ残っている島がいくつもあり、その一つが種子島だったので、今回訪れることにした。

【西之表港】
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 種子島の玄関は西之表港。
 ここから西側の海岸沿いに、南端をめざしてGo。

【国道58号線】
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 しばらくは国道58号線を走る。
 街路樹にはハイビスカスが植えられ、南国的な雰囲気を感じる。

【雄・雌龍岩】
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 国道を走るうち、いかにも目立つ夫婦岩があり、ここは名所であった。
 その説明を読むと、哀しい話が書いていた。

【県道588号線へ】
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 国道をずっと南下すると、県道への分岐があり、こちらが海岸に沿って走る道なので、そこで国道を分かれて行く。

【県道588号線】
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 国道を離れると、車はまったく少なくなり、自転車にとって走りやすい道になる。
 道のそばにはトオキビ畑。そして海岸線に出ると、遠くに海に突き出た島間崎が見え、そこを目標に進んでいく。

【島間港】
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 588号線は島間港でいったん行き止まりとなる。
 ここからは東に国道58号線に入り、そしてまた県道75号線に入って、種子島の南端門倉岬を目指す。

【門倉岬】
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 門倉岬は、かつて戦国時代にポルトガル人がここに漂着して、そこで鉄砲を日本にもたらしたことから、日本の歴史に大きな変化を与えた、歴史的な地である。
 そういう歴史的価値に加え、風景もよく、ここはよい観光スポットと思う。

【種子島宇宙センター】
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 門倉岬もいい観光名所であったが、種子島が全国的に有名になっているのは、ここ宇宙センターの存在である。
 じつのところ種子島は日本の他の島々に比べ、観光客招聘意欲に乏しい面がみられたけど、ここでロケット打ち上げるたびに観光客はたくさんやってくるわけだから、まあそれでいいとも思った。

【竹崎射場】
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 宇宙センターにはいろいろとロケットの打ち上げ場があるが、そのなかで近くに近づけるのが「竹崎射場」。というのはもう使われていないからである。
 その近くには、たぶん今でも使われている、ロケット発射の観覧場があり、そこの登ればこのあたりの風景を広く一望できる。

【南種子町にて】
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 宇宙センターからは、南種子町の本日宿泊の宿に行く。
 そして近くの居酒屋で晩酌。
 御当地名物のキビナゴ刺身と、トビウオ塩焼きを肴に、ぐいぐいとビールを飲むのであった。


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 本日の走行距離 82.4km

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October 09, 2015

ワインバーしろ@鹿児島市

 以前、鹿児島市の「ワインバーしろ」のマダムが、リーデルと共同して、宮崎市の光洋を訪れ、ワインとグラスそして食材のマリアージュについての啓蒙というか、講義というか、そういうワイン会を行ったことがあり、それにたまたま参加した私は、いろいろと学ぶべきこと多く、感心しきりの時を過ごせた。それで鹿児島市に行ったとき、「ワインバーしろ」を訪れてみた。

 入ってみての感想。
 お、キューブリック監督の世界がある。

【参考画像 キューブリック監督の映画の場面いろいろ】
Barry

Odessey1

Shinning

 映画監督のなかで、その映像美学において私がもっとも尊敬するキューブリック監督の映像美が、そのまま三次元空間に現れていたので、ちょいと驚いた。

【ワインバーしろ】
Siro

 キューブリック監督の映像は、「必要なものだけが画面にあり、いたってシンプルなものなのであるが、それらが各々最良の位置に置かれ、全体として完璧な風景を作っている」というものである。
 そして「ワインバーしろ」も名前のとおり白を基調とした空間に、ワインを楽しむ道具のみが置かれ、それらのポジションが見事に決まっており、じつに完璧なものとなっている。

 こういう美学的なワインバーの店って、はじめて経験いたしました。

 この店は、ちろろんワインバーなので、空間だけが魅力なわけでなく、ワインにしろマダムとの会話にしろ、それはたいへんよいものであり、それら含めて、非日常的な時間を過ごせる、じつに面白い店でありました。
 「ソムリエ秋葉」に引き続き、鹿児島市の素晴らしいワインの店を知った夜であった。

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