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May 24, 2015

映画:メイズランナー

Maze_runner


 あらすじ。
 外の世界から隔絶された場所に、定期的に記憶を消去された人間が送り込まれる。その場所は巨大な迷路に囲まれており、そこを踏破しなければ外へ脱出はできない。しかしその迷路は自在に構造を変えるので、迷路を解くのは困難きわまりない。しかし閉じ込められた者たちは懸命にその脱出法を探って行く。

 …って、このあらすじみると、誰だって映画「CUBE」の翻案モノ(パクリとも言う)で、舞台を大がかりに変えただけじゃ? とか思うわけだが、この手のsolid situation thriller(異常な状況下に閉ざされた空間で、その謎を解く分野もの)は好きなほうなので観てみた。
 solid situation thrillerは舞台が限定されているので低予算が定番なんだけど、この映画は、大規模なセットを組んでおり、けっこうな予算を使っているらしいのが新趣向とはいえる。

 さて、観た感想からいえば、「せっかくの巨大迷路、その意味があんまり感じられなかった、これは残念」、ということに尽きる。

 「迷路」を前面に出した映画だと、昔はいざしらず、現代では、迷路を知力体力をふりしぼって、それで脱出できてめでたしめでたしで単純に幕、というわけになるはずはない。かならず、なんらかのトリックあるいはオチがあるはずである。
 それで映画中、漠然といくつかパターンを考えたけど、

 (1) 巨大迷路はグループを閉じ込めるものなのでなく、実は外界からの攻撃を守るための盾であった。→反転もの
 (2) 巨大迷路は試練の装置であり、その脱出の過程で、グループの各員の能力を高めるための道具であった。→教養もの
 (3) 巨大迷路は実は異能力の産物であって、それを超能力で造った者がグループのなかにいる。だから迷路は彼を倒さないと消えない。その人物を探すための疑心暗鬼の心理劇がくりひろげられる。→心理サスペンスもの
 (4) 巨大迷路は実は生物であり、グループの者たちはそれを養うための下僕みたいなものであった。→ザルドスもの
 (5) 巨大迷路は実は巨大迷路につながっており、永遠にきりがなかった。→ループもの

 等々いろいろと考えたけど、終幕にいたっての解答は、なんというかかんというか、…よくわからんものであった。

 この巨大迷路本体の謎に関しては、単純にまとめれば「誰が何のために造ったのか」という、WhoとWhat forの二つが大事なのだが、「誰」についてはなんとなくわかったけど、「何のために」は、説明らしきものはあったけど、あれじゃ納得はいかんですわ。

 もっとも、この映画は3部作の一番目なので、謎を完全に明かしたら、ここで終わってしまうから仕方ないのだろうけど、どうにもスッキリこない。

 といわけで脚本はイマイチだったが、では映画は観なくてよいかといえば、あの巨大な迷路の絶望感、そして迷路の俯瞰図を観てさらにその巨大さに驚嘆する、あれは映画館の大スクリーンでみないと分からない。
 それゆえ迷路、特におおがかりな迷路が好きな人にはお勧めの映画である。

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メイズランナー:公式サイト


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