陸羽茶室@香港中環
香港滞在最終日の朝食は、陸羽茶室にて。
香港で最も有名な飲茶の店である。
そして今回は、陸羽茶室に40年近くほぼ毎朝通っているという、香港在住の超常連氏の誘いで訪れることとなった。
我々一行がそろって、それからいかにも歴史ありそうな店に入っていって、〇〇氏の予約の何某ですが、と言ったところ、なにやらよく分からん気配のうち、二階の大部屋に案内された。
部屋は、中途半端に高級っぽく、一昔前のデパートの大食堂といった感じ。各テーブルを、蒸し器を置いたトレイを肩から下げた売り子さん達が歩き、そのなかの飲茶を指さして選ぶ形式。とにかくそれらの飲茶を適当に選んで、常連氏一行を待っているが、携帯で連絡していると、もう既に到着しているとのこと。
それで、昨年も世話になった地元のK氏が二階に現れ、本来の予約の場であった一階へと改めて案内された。…最初の時点で、言葉がまったく通じていなかったようである。
一階に行くと、二階とはかなり雰囲気が違っていた。
天上は高く、壁にかけられている絵は立派なものであり、テーブルにしてもいい木材を使っている。
植民地時代からの格式を感じさせる重厚な造りであった。
飲茶については、超常連氏が次々に頼み、蒸籠ごと並べられていく。これに、中国独特の、茶の葉たっぷりの烏龍茶をあわせ、たしかに飲茶の世界。
なかには蒸籠になかに一塊しかないような大きな料理もあるけど、これは卓の上に置いてある料理鋏で適当に切り分けていく。
私の隣が超常連氏だったので、「この店はとても美味しいです。ところであなたは40年近く毎日この店を訪れていると聞きました。そこまで通う魅力は何なんなのでしょうか? やはり美味しさでしょうか」と尋ねたところ、「まず第一にこの店は香港でここにしかない古い歴史がある。見て分かるように、これらのアンティークの造りがたいへん魅力的です。そしてこの店にいると親しい友人に会えます。彼らと会話する朝食はたいへん美味しく、そして楽しい。それにこの店は時々世界のVIPが訪れる。彼らに突然会えるという驚きもあります。それら全体が、この店の大きな魅力になっています」とのことであった。
たしかに、この店はそういう使い方をしていると、魅力が何層倍にもなるであろう。
…ただし、料理の美味しさは他の階でも分かるとして、店の本来の独特の雰囲気は、どうやら地元の常連さん達専用のような一階じゃないと分からないとも思われ、この店の真価を知るには、なんとか地元の伝手を使って、一階で料理を食べるに限るとも思われた。
今回、そのような機会を得ることが出来て、とても幸運であった。
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