雪の三俣山
雪の九重。
本日は大曲登山口から、三俣山に登ることにした。
ここ数日の寒波到来により、登山口から雪はいっぱいである。
林道も雪道であり、ここから見る三俣山がまた美しい。
枯沢を渡っての、三俣山への道。岩と雪だけの道。
すがもり越から、三俣山へと登る。
今は天気はいいのであるが、上空のガスの動きが激しく、稜線に行くころにはガスに巻かれそうだ。
三俣山へ高度を増していくと、北千里が下に見渡せる。
普段は砂と岩の荒涼たる世界の北千里も、今ばかりは純白の美しい景色となる。
三俣山の入り口の西峰。
奥に見える南峰が既にガスに巻かれているが、ここからはどんどん押し寄せるガスに視界はずっと遮られたままであった。
三俣山の、重要なポイントの道標。
ここは三叉に分かれ、まっすぐ行けば南峰、左が本峰、右がIV峰経由での大鍋への入り口である。
とにかく本峰に行こう。
先の分岐点よりしばらくして本峰に到着。
ここに着いたころからガスが濃くなり、周囲の景色が見えなくなる。
本来の三俣山の登山は、本峰から北峰に向かい、大鍋を周回するか、下りるかというルートが一般的である。
しかしここからガスのなか視界の利かないまま、北峰に向かうと、間違えて北側の岩場に下りて行ってしまう可能性があるので、安全のため、さきの分岐部に戻り、南峰に向かうことにした。
分岐部に向かうと、ガスのなか、IV峰あたりに人がいるのが見えた。
南峰へはこの御鉢の縁を行くのが一般ルートだけど、御鉢の底へ行くトレースがあったので、それを利用させてもらい南峰へ向かった。
雪まみれの、じつにいい世界だ。
御鉢の縁に着いて、そこからミヤマキリシマのなかを南峰へ向かっていく。
ミヤマキリシマのトンネルをくぐりぬけ、南峰へ。
ここからは周回するルートがあるけれど、このガスのなか向かう気はせず戻ることにする。
南峰を下りてからは、さきの御鉢ルートは通らず、分岐部へ向かうルートで行く。
ガスのなかぼんやりと見えている岩の右を通れば、分岐部へ着くはずなので、新雪のなか進んでいく。
どこもかしこも雪だらけだったので、どこを通ってもよいので、最短距離で進んだら、稜線手前がちょっとした崖になっていたみたいで、そこらあたりが雪だまりになっており、腰まで埋まる雪のなかを強引に突破して、目標の岩場まで到達。
岩場を越えると、目標の分岐部の標識が見えた。
この標識、じつに役に立つと思う。
すがもり越へ下りるころ、ハーネス、ガチャもの、シュリンゲ等の重装備の先行者がいた。
その人は安全なところに着くと、休止して登攀具を整理していた。
追いついた私が見ると、その人の装備には、アックスまであったので、いったいどこから登って来たのだろうと不思議に思い、「こんにちは。どちらのルートで登ったのですか? もしかして三俣山には氷壁があるのでしょうか?」と尋ねたら、東方向から尾根をダイレクトに登ったとのことであった。アックスは用心のためなのだけど、三俣山も条件がよければ氷壁が出現するとのことで、その位置まで教えていただいた。貴重な情報有難うございます …私、登らんけど。
すがもり越からは、同じルートを林道を通って下山。
三俣山を眺めると、写真の中央の尾根に取り付いた足跡が見えた。
先の人の登山ルートなのであろう。
普段は落石の巣みたいなところだけど、雪と氷で斜面が安定する、冬のほんの一時期のみに許されたヴェテラン向けのルートなんだな。
夕方から雪も降り、明日はもっと雪が九重には積もりそうである。
それで長者原の九重観光ホテルに泊まり、明日も登山に行くことにした。
長者原は温泉の宝庫。
湯煙が盛大に噴いている。
なにはともあれ、登山の疲れを温泉でいやすことにしよう。
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