雪の大船山
昨年末の寒波以来、九州は寒波から遠ざかっていたのであるが、1月末になってひさしぶりに寒波が到来し、金曜から土曜日にかけて山間部では大雪との予報である。
それで九重へとまず行くことにした。
由布院ICを下りて一般道に入るといきなり車が滑り、焦った。道路が凍っていたのである。これは道路のコンディションが悪いなと思い、県道11号線を安全運転に努めながら走行するうち、大型車が車線をふさぐように横向けになってガードレールに突っ込んでいた。さいわい車一台分だけの隙間があり、そこから誘導に従い前に行けたけど、向い側の車線は通り抜けられない大型車が何台もあったため、大渋滞が発生していた。
その後も道路の状況はよくなく、注意深く運転しながら長者原へと到着。
長者原遊歩道から既に雪は積もっていた。これは標高があがれば更なる雪が期待できそうだ。
長者原から雨ヶ池の途中の枯沢。いつもは岩ゴロゴロの姿だけど、本日は雪に埋もれている。
雨ヶ池前のベンチ。なかなかの積もり具合だ。
ここからは長者原を見下ろすことが出来るのだが、ガスが出ていて見えなかった。
雨ヶ池とは名ばかりで、雨がたまっていることは少ない地ではあるが、本日は雪がどっさりと積もり、「雪ヶ池」となっていた。
雨ヶ池の自然保護のための木道も、雪に埋もれている。
坊がつると見下ろせば、いい雪景色となっていた。
坊かつるの林道から久住山方向を望む。
こちら側はガスが晴れており、登れば快適な登山が楽しめそう。それに反して、大船山のほうはガスがかかっており、眺めは全くよくなさそうだ。それで予定を変更して、北千里浜のほうへ行こうかなとも思ったが、「雪に覆われた大船山山頂の御池」というものをやはり見たく、当初の予定通り大船山へ行くことにした。
坊がつるは一面の雪景色である。
大船山登山道は、やはり雪が多い。
登山道は雪で底上げされており、歩きにくい。
大船山稜線の段原へと出た。
下から見た景色から分かっていたように、ガスがかかっており、眺めはまったくなし。
稜線の大船山への道は、モノトーンの世界。
ガスの奥、かすかに大船山が見える。
ガスがかかって周りがよく分からぬまま、山頂へと到着。
ガスは濃く、目の前の御池さえも見えなかった。
山頂から御池へ向かうが、雪の量が多く、雪で覆われたミヤマキリシマが道に倒れこみ、ここを歩き続けるとミヤマキリシマをかなり痛めてしまいそうなので、途中で退却。
ガスが一瞬晴れて、御池を望むことができた。
いつもの凍った御池ではなく、氷の上にどっさりと雪を載せた姿。色は雪の白と、木と岩の黒しかなく、水墨画の世界である。
この姿を見られたことに満足して、下山にとりかかる。
下山中にガスが晴れて、稜線を望むことができた。
段原の火口も雪が積もり、大きな雪原となっている。
今回の登山は、あらゆるところが雪まみれで、いろいろと珍しい風景を経験することができた。
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Comments
御池のお写真、素晴らしい。久住の神は貴方に微笑みを。よかったですね~
いかなる国宝級の山水画もやはり大自然の創造物には勝てませんなあ(°▽°)
しかし軟弱な天は坊がつる前に足がつりそうです。( ̄∇ ̄*)ゞ
Posted by: 天ちゃん | February 06, 2015 11:38 PM
頑張った人には、頑張った報いがある、という感じの御池の風景でした。
まさに一流の水墨画の世界。
まだまだ寒波は来ているので、この冬は素晴らしき風景を存分に楽しみたいと思っております。
Posted by: 湯平 | February 08, 2015 08:33 PM