カオスな秋の宴@光洋
「秋の名物を光洋で食おう、炭火も用意させてるぜ!」との食事会の誘いがあり、そういえば以前光洋のカウンターで松茸を炭火で焼いたとかの話があったなあ、ならば松茸の炭火焼きでも食ってみるかとの気になり、光洋へと出かけた。
光洋へ着くと総勢4名のうち発案者のW氏以外は私も含め今回の食事の内容をよく理解していなかったのであるが、前菜のいくつかの次に、まずは宴のメイン1が登場。
今の時期の本鮪のブランドもの、大間の鮪がでーんと現れた。
鮪の輪切りの身って、赤身から脂身へのグラデーションがじつに美しい。
この貴重品を目の前で丁寧にサクドリをしていく。
あのグラデーションある身が、滑らからな包丁さばきで、それぞれの部分に分かれていくのである。
こうして、鮪の各部分のサクがカウンターに並べられた。
どれもじつに美味しそう。
で、赤身、中トロ、大トロ、とツマミで出てくる。
それぞれが鮪の個性をよく出した、鮪の真髄のような、うん、まさに大間の鮪。
絶品の鮪ののちは、解禁になって今からが旬のズワイガニ。メイン2である。
ただし、宮崎の海にズワイガニはいないので、これは鳥取から取り寄せたものである。今は輸送の技術がしっかりしているので、宮崎でも鳥取ブランドの松葉蟹が食べられるのだ。
ズワイは、焼き蟹に、蟹鮨、甲羅酒と調理された。
蟹料理の〆の甲羅酒は、やはりいい。
いったん休憩といった感じで、自家製唐墨が出てきたけど、これも今が旬の珍味。
思いっきり酒の進む肴である。
秋はジビエのシーズンということで、寿司店にしては変則的な野鴨も登場。メインの3だ。
まあ、これはサプライズみたいなもので、今日の宴会の発案者が昨日獲れた鴨を持参して、コースに無理やり入れたものである。
鴨は、やはり葱に合わせましょう、ということで〆は鴨南蛮うどん。
出汁はたいへんよろしい。うどんも、またたいへんよろしい。
光洋は寿司店なので、ところどころいいタイミングで、鮨も出てきた。キンメ、コハダ、マグロ、ウニといったところ。これらはどれも美味。
秋の味覚ということで、大間の鮪、鳥取の松葉蟹、宮崎の鴨をメインにしたコースであったが、それに光洋の鮨もあわさっての、カオスな秋の宴であった。
個人的にはこれだけ個性的な素材だと、鮪は鮪で、蟹は蟹で、とじっくり味わいたかった気もしないではないが、こういう構成の料理はそうそう経験できないものであり、面白い秋の夜を楽しめたことにおおいに満足した。
« 見立の紅葉 | Main | 寿司:多田@北新地 »
「寿司」カテゴリの記事
- 寿司:鮨とみ田@出雲市(2019.04.29)
- 大海寿司&別府の変遷(2019.03.30)
- 三社参りサイクリング&光洋(2019.01.05)
- 鮨み富@銀座(2018.12.28)
- 登山:油山@福岡市 & 忘年会(2018.12.22)
The comments to this entry are closed.
Comments