東北旅行 会津若松→白石市→仙台市
東北地方は梅雨が明けていないので、天気は不安定である。
それでも予報によれば午前中はなんとか晴れ間が見えるとのことであった。
猪苗代湖経由で福島市方面に抜けることとした。
カーナビを適当にセットすると最短距離を選ぶようで、幹線道路を外れ妙な山道へと誘導された。(昨日もそうであったが)
くねくねと曲がりくねった道で運転しにくかったが、それでも高い高度を走る山道から盆地の会津若松の街を見ることができ、結果的に良かった。
猪苗代湖の湖畔に立つ、由緒正しき別荘「天鏡閣」。
皇族所有の別荘だっただけあって、外観も内部も非常に格調高い。
いったん荒廃したのち、昔の姿に復元したそうだが、ずいぶんと費用がかかってであろうと思われる。
天鏡閣は猪苗代湖を見下ろす別荘なのだから、二階から眺める猪苗代湖はさぞかしの美景と予想していたが、樹々が邪魔してたいしてよい姿を見ることが出来なかったので、改めて湖へ下ってみた。
火口湖特有の形のよい湖である。
猪苗代湖からは磐梯吾妻スカイラインを使って、福島へ抜けることにする。
この道路は、東北有数の美しい山岳の景観を楽しめるところのはずなのだが、あいにく標高の高いところに雲がかかっており、何も見えないままこの道を抜けることになってしまった。
白石市は、戊辰戦争の発端となったいろいろな出来事をかかえてた地である。
白石城においても諸侯の会議が開かれた歴史を持っている。この城、昔の形式の山城であり、天守閣に登れば市街地を一望でき、いわゆる殿様の気分にひたれる。うん、いい風景だ。
白石市にある、世羅修蔵の墓。
日本激動の時代幕末は、多くの英傑、偉人を産んだが、また同様に多くの愚物を産んでいる。その愚物のなかで、悪名ナンバーワンの人物が世羅修蔵であり、いまだ汚物のような扱いを受けている存在である。
この人物の墓の碑文には、東北人の恨みを示す傷跡が残っているとのことで、10年ほど前にそれを見に訪れたことがあった。
その後、この人物について知識を得る機会があり、彼についての私の認識が少々変わったことがあって、また墓を訪れてみることにした。
墓には鉄門があって、内部には入れぬようになっており、件の墓碑は近くでは見られなくなっていた。
そして以前に訪れた時に比べ、墓地全体が寂れた雰囲気になっており、この墓地は人から忘れられた存在になっていっているようであった。
かつて東北の恨み、憎しみを一身に背負ったような人物の墓が、時とともに草木のなかに埋もれていてく。時間というものの有難さと残酷さが、伝わって来る、そういう場所であった。
この項については、別項でもう少し詳しく書いてみたい。
白石市からはそのまま国道を北上し、仙台市へ。
東北の中核都市仙台市は全国レベルでも巨大な規模の都市であるが、さらに駅周囲は再開発の真っ最中であり、いろいろ問題を抱えた東北のなかでの、この市の活気ぶりにはいつ来ても感心する。
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