香港10万ドルの夜景
香港の名物は数あれど、標高373mのヴィクトリアピークから眺める、「100万ドルの夜景」と称される香港の夜の風景は是非とも経験したい。
それでホテルのチェックインを済ませたのち、ヴィクトリアピークへと行くことにした。
ヴィクトリアピークには、「ピークトラム」という山岳列車で登るのが常道であり、この列車から見る風景もまた良いとのことで、それも楽しみにしていたが、駅に着いてみるとメンテナンス中でしばらく休業との看板が出ていた。
観光客が増えるであろう春の連休中に、ドル箱であるピークトラムの営業を休むとは何たる勿体なさ、と思ったが、ここは香港なので連休は関係ないのであった。
列車が使えないので、バスを使って頂上へと行く。奥に見えている山が、ヴィクトリアピークである。
代表的観光地だけあって、すでに長蛇の列が出来ている。
満員のバスに乗っての頂上までの道は、くねくねと曲がりくねった山道であり、乗っていて気分のよいものではなかった。これが列車のほうだと、急傾斜を直線で登るので、8分ほどの短時間で済むゆえ楽なのだが、バスだと横方向に揺られながら30分もかけて登ることになり、たいへんであった。
…このあとの夕食で集った人たちに「夜景みてきましたけど、今はピークトラム使えないので、頂上まで行くのがたいへんでした」と言ったら、「ああ、歩いて登られたんですね。そりゃたいへんだったでしょう」と言われた。まあ、時間があったらそうしたんですけど。あと、やはり私はそういう人物に思われているようであった。
手前は香港島の高層ビル群。奥にはヴィクトリア湾が広がっているはずだが、もやっていてよく見えず。
これは靄とかいうものではなく、どうも大気汚染と言ってよいものに思われた。
それが証拠に、香港に来てから、目が痛い。
なにはともあれ、夜景を観ないといけないので、日が暮れて暗くなるのを待った。
夕方のもやった風景から、夜になってもその風景はどうせ「1万ドルの夜景」程度だろうなと思っていたが、風が出たせいか靄がある程度は流れたようで、九龍側や湾側の明かりもこちらに届き、けっこうレベルの高い夜景が出現した。
事前に写真で見て来た「100万ドルの夜景」に比べれば、明かりの強さ多さがまったく足らないけど、これなら「10万ドルの夜景」くらいにはなるのでは。
いちおう自分としては、それなりの香港の夜景が見られたことに満足して下山した。
香港は大気汚染が深刻となっており、そして木曜、金曜と香港はもやっていたので、香港とはこういうところなのだなと思っていたら、土曜日と日曜日は晴れていた。
これは何故かと言うと、香港の大気汚染の最も深刻な原因である中国本土深圳の工場群が、休日は稼働していないため、汚染物質が飛んで来ず、空気もきれいになるそうだ。
というわけで、香港の100万ドルの夜景を経験するには、土曜か日曜の夜にヴィクトリピークに行くのがお勧めである。
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