映画:大脱出
スターロンとシュワルツネッガー、ハリウッドを代表する2大アクションスターの共演する映画「大脱出」。
題名を見たとき「大脱走」と読んでしまい、往年の名画「大脱走」のリメイク版かと勘違いしてしまった。それでスターロンはマックイーン役だろうけど、シュワルツネッガーがやるような役あったっけ? 大佐? ビッグX? でもそれは明らかに役不足だし、収容所内にカリスマ捕虜みたいな新キャラつくるのだろうか、などと思っていたが、…映画を観ると、全然別のオリジナルストーリーであることがすぐに判明。ただしシュワルツネッガーはやはり監獄のカリスマ囚人であって、やはりこのような役しかピッタリこない役者ですな。
主人公のスターロンは脱獄請負人という妙な職業の役。政府筋からの要請により、監獄に囚人として入り込み、綿密な調査を行いセキュリティの弱点をついて脱獄することによって、その監獄の脱獄防止を強化改善させるというコンサルト業者である。
彼は凄腕であり、脱獄成功力はほぼ100%であり、その経験からセキュリティの高い監獄を造るための専門書まで書いている。
ある時、スターロンの事務所に最新鋭のセキュリティシステムを持つ民営監獄の脱獄依頼が入った。高額の報酬もあり、スターロンはその仕事を請け負うが、その監獄はスターロンの著書を参考に造られたものであり、まさに難攻不落であった。
そしてその監獄はスターロンが脱出できないことがすなわち最強の監獄という評価が得られ信用を得られることから、スターロンは自力で脱出しないといつまでたっても囚人の身分のままとなる。
いろいろと試行した結果、独力では脱獄が無理と悟ったスターロンは、獄内で協力者を探す。そして、いかにも大物然としたシュワルツネッガーが相棒となり、脱獄計画は進んでいった。
この二人が組めば、映画的には脱獄は成功するのは間違いないので、ある意味結末は見えてはいる。
しかしこの脱獄劇、映画の前半では、頭脳を振り絞って弱点を探し、秒単位の緻密な計画を立てて脱獄計画を実行する知能戦だったはずだが、後半になると、体力、腕力、度胸で強引に押し切ってしまう、荒っぽい肉弾戦になってしまったのは、なんか変ではある。けれども、この二大アクションスターが主役である以上、結局は頼れるのは自分の肉体のみと暴れまわるシーンがないと不完全燃焼に終わってしまうのも事実であり、これはこれでよく出来た脚本ということにしておこう。
映画の歴史のなかで、アクション俳優が大スターとなったのは、80年代のスターロンやシュワルツネッガーくらいからだろうが、彼らは今も一線級の現役であり、彼らが画面に出れば、それだけで主役のオーラーを放っている。
アクションスターは、体力の衰えとともに出番がなくなくっていくはずであるが、この両巨頭が、いまだ現役バリバリで頑張っている姿を観ることができた。あの時代から映画を観てきた者にとっては、とても興深い映画であった。
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(なお映画の記事は、いつもは公式サイトをリンクしているけど、よくもこんなアホなネタバレ画面をトップに置けるなあ、と呆れたので今回はリンクせず。)
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Comments
映画好きで、多分同年代の主様
いつも拝見させて頂いております。
さてオススメのイベントです、
生賴範義(おおらいのりよし)展です。
ゴジラ、STAR WARS、小松左京などを描いています
宮崎市に住みながら一流の仕事をされています。
一度調べてみてください
何卒よろしくお願いします。
http://ohrai.net/
Posted by: ミワノコウジ | February 15, 2014 01:19 AM
これは面白そうな企画ですね。
是非行ってみたいと思います。
情報ありがとうございました。
Posted by: 湯平 | February 17, 2014 08:33 PM