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December 19, 2013

猪瀬都知事辞任に思う

Inose

 本日、猪瀬都知事が辞任会見を行った。
 この辞任、元はといえば、徳洲会グループの内部紛争からの波及である。
 徳洲会グループは選挙のたびに多額の金を使うことで知られており、潤沢な資金を持っているが、グループの事務総長は己の権限を利用してそこから多額の金を着服した。それが徳洲会幹部らに知られたことから、横領で告発された。このままでは罪人になること必至な事務総長は、徳洲会に対して「悪いのは自分だけではないぞ」との反撃を行った。
 徳洲会は以前から大々的に違法選挙を行っており、その指揮は事務総長が取っていた。当然、彼はその違法なやり方を全部知っており、また資料も大量に持っていることから、それを持って検察に行き、徳洲会グループを告発したのである。
 犯罪を犯した当の本人の告発ゆえ、本来立件が難しいはずの選挙違反は、あっさりと内容が解明され、徳洲会は中枢部の人たちが次々に逮捕された。反撃成功である。
 もっとも、自分を告発した人が逮捕されたからといって、自分の罪が帳消しになるわけもなく、事務総長は、選挙違反事件立件の目途が立ったのち、やっぱり逮捕された。
 なんとも壮大な自爆テロであり、彼はおよそ大企業の事務責任者として、やってはいけないことばかりをやり尽くした、愚かな人物であったといえる。このような人物を、どうして徳田虎雄ともあろう者が重用したのか不思議ではあるが、病気による判断力の衰えというのも多少はあったのだろうか。

 この徳洲会の内紛劇は、扱っている金額が巨大であったこともあって、各方面に問題が波及した。なにしろ徳洲会病院は全国あちこちにあるので、その多くの地で、首長、議員等関係者には資金援助が為されていたであろうことは容易に想像でき、今回問題になった猪瀬都知事の資金援助も氷山の一角に過ぎないであろう。

 ただし、明らかに猪瀬都知事は、やり方が下手であった。
 民間人のたくさんいるところで資金援助の話をしたり、本人自ら5000万円を受け取りに行ったり、噴飯ものの借用書を表に出したりと、やっていることが非常に素人っぽい。
 まあ、猪瀬都知事の本職はジャーナリストであり、選挙時の彼は政治家としてはほとんど初心者だったので、このような脇の甘さはしょうがなかったか。他の政治家たち、(おそらくは糾弾している都議会議員の幾人かも)は、もっとうまく処理していたであろうに。
 猪瀬都知事も、「なんで俺だけ」と内心思っているであろうことは想像に難くない。


 というわけで、今まで広範囲に行われていたであろうし、現在のところは犯罪と決まっているわけでもない資金援助に対し、マスコミ及び都議会議員が、猪瀬氏を重大犯罪人のように吊し上げることに対して、私は同情的ではある。

 ただし、やっぱり猪瀬直樹という人物のダブルスタンダードには情けないものを感じざるを得なかった。
 猪瀬氏は元々は有名ジャーナリスであり、政治分野に関してもずいぶんと記事を書いていた。そして、そこでは政治の闇を鋭く追及していたはずである。さらには氏が副都知事のとき、東京電力の値上げ方針に対して、「こんな値上げは許さん、値上げの根拠について情報開示しろ」、と舌鋒鋭く迫っていた。
 猪瀬氏は、正義の味方気どりで、政治家や大企業を攻撃して名をあげてきたわけだが、それが立場が一転して、攻撃される側に回ると、「情報開示? 説明責任? なにそれ?」という、今まで自分が攻撃してきた対象と同様の態度を取るようになってしまった。
 立場変われば考えも行動も変わる、というのは人間の真理の一つであるが、それにしても、以前のジャーナリストの仕事っぷりがあまりに鮮やかであったため、その変容ぶりは非常にみっともなく、これでは卑劣な変節漢と罵られてもしかたなかろう。


 猪瀬氏は石原前都知事に「晩節を汚すな」と諭され辞任を決めたそうである。
 辞任することによって、都知事の晩節は汚さずに済むのかは知れないが、辞任後だんまりを決めてしまっては、それは氏の今までの人生そのもののを否定することであり、それこそ晩節を汚すことになる。
 失職後は彼の職業はジャーナリストであろうから、都知事辞任した後は、この徳洲会献金事件の闇を自ら暴いて、レポートを仕上げてもらいたいものだ。それは下手すれば、自分を罪人に追い込むような行為であろうけど、この事件がこのまま終わってしまうのは、大きなネタを持つことになった有能なジャーナリストとしては、まったく納得いかないことであろう。

 猪瀬氏が秘密を墓場まで持って行くのか、それとも某事務総長のように、自身および周囲の者を巻き込んでの暴露劇を行うのか。通常の人なら、99.9%くらいの確率で前者を選ぶだろうけど、猪瀬氏は一応は一流のジャーナリストとして活躍した人である。彼にジャーナリスト魂が残っているなら、そのようなレポートを出してもらいたい。その確率は、0.01%くらいはあるはずである。


【Résumé(まとめ)】
 Inose Tokyo gouverneur fait une conférence de démission aujourd'hui.
 Comme le financement électoral, M. Inose a reçu ¥50million de groupe Tokushukai.
 Pour l'or, a été poursuivi pour laquelle vous avez reçu est lui, mais rien n'a révélé.
 Bien que n'étant pas évident, il a démissionné le gouverneur. Et il met un terme à ce problème

 M. Inose était un célèbre journaliste.
 Quand il travaillais en tant que journaliste, il a été violemment attaqué pour les politiciens de fraude.  Cependent quand il devient la position qu'il est attaqué urgence, il n'a pas expliqué quoi que ce soit
 Il est celui qui dit que ce « double standard ».
 Il n'était pas le moyen d'être méprisé
 S’il se sevient son esprit de journaliste, il ecrirait le rapport de ce probléme. Ce probalité peut etre 0.01%.

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Comments

0.01%より0.1%程度の確率だと思います。
それより、画像はコラ画像をお勧め致します。

Posted by: AB | December 23, 2013 at 09:35 PM

0.01%という数字は、前半の段から予測される0.1%よりかえって少ないじゃん、という突っ込みを期待しての寒いギャグなんで、あんまり意味はないのである。わはは。

猪瀬氏の画像、コラも考えたのだけど、大金の対処のわりには、チープ過ぎる仕様の借用書と、やっつけ的雰囲気満載の5000万円の字が、あまりに衝撃的すぎで、そのまま使っております。

細川氏のときもそうでしたけど、政治、というか選挙の素人が重要な地位の政治家になると、のちにいろいろと問題が噴出しますねえ。
日本の選挙の法律に、重大な欠陥があるのは明らかなんですが、それをどうしたらいいかというと、今までの積み重ねもあり、大変な難問であると思います。

Posted by: 湯平 | December 24, 2013 at 09:49 PM

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