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December 21, 2013

映画:ゼロ・グラビティ

Zerogravity

 今年の夏に「パシフィック・リム」を観たときに、その映像のあまりの迫力に驚くと同時に、「このような映画はIMAXで観るべきだ」との思いが生じ、しかしIMAXで観る機会がないままに終わり、今も悔いが残っている。

 米国で大ヒットしたゼロ・グラビティは、その圧倒的な映像で、「映画の歴史を変えた」と称され、映像に凝った映画を造る人たちからも絶賛されたという、エポックメイキング的な映画だと、ずいぶん前評判が高い。それで、「この映画も、絶対にIMAXで観なければ、きっと後悔する」と思い、キャナルのIMAXで観ることにした。

 これが大正解であり、肌理細やかな画像が超大画面に映され、観客が画面と一体化するような感覚を味わえるIMAXでは、この映画のキモ、―宇宙空間の絶望的な広さ、恐ろしさを、最大限に体験することができ、自分自身が宇宙空間に放り出されたような、極上の映画感覚を味わうことができた。
 IMAX万歳である。


 というわけで映像は大変素晴らしかったが、脚本もまたたいへん良かったと思う。

 スペースシャトルの乗組員が、宇宙空間でハップル望遠鏡の修理を行っていたところ、ロシアによる衛星破壊の波及事故が起き、衛星軌道は無数のデブリ(衛星の破片)が飛び散る危険地帯となった。スペースシャトルは破壊され、かろうじて二人の隊員が落命を免れる。
 けれども、宇宙という本来生物の存在が許されない空間で、生存のベースであるシャトルを失い、さらに90分周期でデブリが襲ってくるという極限の危機状態はまだ続いている。
 この危機を克服し、地球に生還するためには、何十もの針の穴を通すような、僅かな可能性を、緻密な精度でつなげていく、困難なミッションを実行せねばならない。

 サンドラ・ブロック演じるところの主人公は、この突然の重大事故に最初はパニックに陥り、他のヴェテラン隊員のサポートでやっと落ち着きを取り戻すものの、彼の脱落後は、やはり半ばパニック状態となり、一時は絶望したりする。しかし彼女は、勇気を取り戻し、生還に向けての、孤独で懸命な奮闘を行う。
 そうして、やれること全てをやり尽くし、「あとは死んだとしても悔いはない」と、大気圏に突入していく姿、ここから一気呵成のエンディングまで、胸は熱くなりっぱなしである。

 この人間の精神の弱さと、それに同時に逞しさを描いたヒューマンドラマが、圧倒的な画力で示される広大で恐ろしい宇宙空間のなかで演じられるのだから、そのドラマの迫真性もまた一層増すことになる。
 まさに映画でしか表現できないものを表現できた見事な映画であった。


 この映画を初めて観るときは、DVDとかで観てはいけない。かならず映画館で観るべきものであり、それも3Dで。さらには、IMAXならもっとよい。というか、IMAXが絶対のお勧め。


 …………………………………

 ゼロ・グラビティ 公式サイト

【予告編】

 どうやったら、こういう動きを映像化できるんだろうと、不思議に思うようなシーンが満ちあふれている。

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