秋の大船山@平成25年
九州の山の紅葉の時期、もっとも美しい風景を見せるうちの一つ、大船山山頂はもう紅葉の時期は終わっているのだけど、大船山は雑木林の豊富な山であり、その山麓は今が紅葉の旬であろうから、紅葉を楽しみに登ってみることにした。
九重山系を代表する山、久住山も大船山も、南側のほうが植生が豊かなのであるが、アプローチが不便なので近年は使わること乏しくなっている。
しかし、今回は紅葉目当てなので、岳麓寺登山口から登ってみることにした。
岳麓寺登山道は、牧場のなかの林道をずっと歩くため、そのゆるやかな道が退屈であり、登山口までたどり着くのに1時間ほどかかるため、人気がない。
それでも、雑木林の豊かなところであり、山の中腹では紅葉の盛りであった。
ただし本日は天気が曇りであり、太陽の光がないと、紅葉の魅力も半減であり、あんまり美しくなかった。
ここからが、山道となり、大山登山道への入り口である。
ようやく山道を使っての普通の登山となる。
標高1000を越えれば、もう紅葉は終わりかけである。
それでもまだ橙色に残った葉が美しい。
九州の代表的ミステリースポットとされる入山公廟。
こんな山奥に、石造りの立派な参道を持つ、大きな廟があるのである。
造られたのは江戸時代末であり、相当な手間をかけて造られものと思われる。
何故こんなところにこういう施設があるかとの解答が書いてある。
三代目竹田藩主が大船山をこよなく愛し、大船山をよく見渡せる地に葬られたいとの希望から、この地に墓が造られたのである。
ちなみに、現在はこの一帯は国立公園なので、いくら大船山を好きだとしても、こういう立派な墓は立てられない。
入山公廟を過ぎると、小規模な湿地帯があり、そこから大船への取り付きとなる。
標高もだいぶ上がったことから、樹々の葉はもう散っており、山道は落ち葉で敷き詰められている。晩秋の、風情ある光景である。
大船山山頂が見えてきた。
紅葉は完全に終わっている模様。
というわけで、たどりついた大船山山頂。
秋の紅葉の最盛期は、山頂の御池を紅葉が取り囲み、水面にその姿を映して、色彩豊かな光景が広がっているのだが、もはや盛りは過ぎ、枯淡の姿となっている。
これはこれで味がある。
山頂での紅葉は期待はしていなかったのだが、今の季節、空気が澄んでいるので、山頂からの眺めは素晴らしかろうと思っていたが、なぜか本日は春のように空気が霞んでおり、全体的に風景は靄っていた。
なんか、納得いかん。
紅葉はいまいちであったが、秋の花はそれぞれ美しかった。
球状に花を広げる、これは山ラッキョウ。
青紫の花がリズミカルに咲いている。リンドウである。
おもしろい形の花マツムシソウに、楚々たる風情のノコンギク。
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