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November 2013の記事

November 30, 2013

由布岳で霧氷を楽しむ

 金曜に強い寒波が到来し、九州山間部では積雪のニュースが流れていた。今年初の雪山を期待し、由布岳へと。

【正面登山口】
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 正面登山口から見る由布岳は、山頂部周囲が白く染まっており、美しい。

【登山道】
2

 登山口からしばらくは、落ち葉に満ちた道が続く。晩秋の風情である。

【登山道】
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 由布岳の登山道は中腹の灌木帯になると、視界が広がってくる。
 由布院盆地を見下ろしながらの登山である。

【登山道】
4

 山頂が近づいてくると、麓で見た風景のとおり、雪山らしい風景となってきた。

【由布岳西峰】
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 マタエから西峰へのコースをとり、まずは西峰へ到着。
 晴天のもと、白く染まった東峰を望む。

【登山道】
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 日当たりの関係で、霧氷は西峰からの下山ルートが最も成長していた。白いサンゴのようである。

【御鉢巡り】
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 御鉢巡りルートの岩峰群も、霧氷で白くなっており、いい風景となっている。

【マタエを望む】
8

 御鉢巡りルートで、マタエの正面に位置する場所からの眺め。
 東からの日光により東峰が影を落としているところでは霧氷はしっかりと残っているが、日が当たる西側は徐々にと溶けているようだ。

【西峰を望む】
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 鞍部より東峰への稜線に出るころには、西峰側の霧氷は相当に溶けてしまっている。

【東峰より】
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 東峰に到着し、これは由布院盆地側の風景。その向こうには九重山地。
 本日、雪景色が楽しめたと思われる九重は、朝からずっと雲がかかっており、登っても眺めはよくなかった模様。
 由布岳にして正解であった。

【西峰】
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 東峰に着いたころには、西峰のほうは雪と霧氷はだいたい溶けて、ほぼ岩肌がむき出しとなっていた。

【正面登山口から】
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 元来た道を戻り、下山。
 登山口から見る由布岳は、霧氷も溶けてしまって、いつもの姿となっていた。
 土曜には寒波は去っていたので、銀世界の由布岳は午前中だけの限定であった。

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November 29, 2013

寿司処ちはる@自転車乗りが集う寿司屋

Sushi

 今シーズン初の本格的な寒波が九州に到来した。
 当然、山間地では雪が降っているであろう。ただ寒波は一過性のものなので、山々は雪山までにはなっていないだろうが、高所では霧氷を楽しめるであろうから、それを期待して、由布岳に登ることにする。

 というわけで宮崎を夜出発し、前泊は大分市とした。
 夕食は「寿司処ちはる」にて。

 質のよい魚がふんだんに獲れる大分では、魚は新鮮なものの造りがそのまま出されることが多く、そしてそれはたいへん美味しいのであるが、この店では、鮨は適度にネタに手を加えたものが出され、これがシャリとのバランスもよく、なかなかレベルの高い鮨となっており、私の好みの鮨を出してくれる。

 肴は、まずは造りで、鯛、関鯵、関鯖、蛸。河豚の皮湯引き。太刀魚塩焼き。穴子焼きなど。それから握りとなり、赤貝、白身、光物、鉄火などなど。
 これらを大分の地酒とともに食し、大分の食と酒を満喫することができた。


 ところでこの店、肴、鮨が美味いのに加え、もう一つ特徴がある。
 それは、自転車乗りが集う店ということである。この店は、いつ来ても、幾人かは自転車乗りが来ていて、カウンターで自転車の話題で盛り上がっている。
 その来客する自転車乗りの大物として、先日はあの新城幸也選手もが来店したということであり、サインもいただきましたと店主は自慢していた。ただし、「一般の人には新城っていっても分からないんですよね」と口惜しがってはいた。
 新城選手といえば、世界の第一線で活躍しているサイクリストであり、野球でいえばメジャーリーグ、サッカーでいえばセリエAに匹敵する舞台で活動しているアスリートである。さらには今のところその立場の日本人サイクリストはただ一人しかいないので、希少価値も含め、メジャーリーガー以上に有名であってしかるべき人なのだが、…まだまだ日本では自転車はマイナースポーツなんですね。

 なぜ、自転車乗りが「寿司処ちはる」に集うかといえば、店主じたいが熱心な自転車乗りだからなのであった。
 休日にはプロと一緒にバンクで練習するハードぶりであり、さらには自分が主催するチームまであるという、熱中ぶりなのである。

 食事も美味しく、自転車談義も楽しめる。
 美味いもの好きにとっても、自転車乗りにとっても、そして両方が好きなものにとってはさらにたまらない店である。

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November 24, 2013

光洋は大忙し

【Foodie top 100 restaurant】
Foodie

 九州の秘境とも一部で言われている宮崎は普段は閑散としているのだが、11月末からは大イベントが続き、このときばかりは全国から人が集まって来る
 順に、日本最大のゴルフトーナメント「フェニックスダンロップ」、新田原基地航空祭、青島太平洋マラソンである。どれも数万人規模で人が集まるイベントゆえ、この時期、宮崎市の宿泊施設は常に満室となる。

 週末宮崎市に用事があったので、それが終わったのち光洋に寄ろうかと思ったら、二回転目からしか席が空いていない大盛況であった。

 光洋も以前は地元の凝った鮨好きが主に集うマニアックな店であったのだが、だんだんと知名度を増していき、先日には「グラムメディア・ジャパン」なる広告企業が選んだ日本のトップレストラン100軒のなかに選ばれている。まあ、この選ばれた100軒の店の名をみてみると、いろいろと突っ込みを入れたくなるところは多少はあれど、それでも日本に数あまたあるレストランから、それなりのmediaに選ばれるのは光栄なことである。
 こうして、光洋の名が知られだし、全国から人の訪れる時期は、他県からの人で店内は満ちていた。

 で、とにかく近頃は忙しくてたいへんだそうだ。
 店員一同フル回転で働き、目も回るような忙しさをしのぎ、それでも明日はまた忙しい。これの繰り返しが続いて行く。
 寿司屋というのが元々過酷な仕事なのであるが、この時期さらにハードさが増している。
 まあ、閑古鳥が鳴くよりも、忙しさに悲鳴を上げているほうが何百倍もいいのであるし、店主の嘆きもまだ余裕があったようだけど、…まだまだハードな日々は続きますなあ。

 他人事ながら大変だな思いつつ、しかし若い頃は徹夜無休で仕事なんて当たり前、それくらいやらねば仕事は覚えられないという乗りで仕事していたよな、とか自分の若い頃を思い出したりもするのであった。

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November 21, 2013

勤勉な無能者ほど有害なものはない -西山事件

【国会参考人招致における西山太吉氏
: 時事通信社より】
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 今国会で最も問題となっている「秘密保護法案」。
 この法案が成立したとき、マスコミ側は「著しく不当な取材」を行うと処罰の対象となる。その「著しく不当な取材」の具体例について質問された担当大臣は、「西山事件の判例に匹敵するような行為だと考えております」と答えた。

 もう40年以上も前になるのに、いまだ国会で名が出る報道史上の大事件、西山事件。その当事者、西山太吉氏が参議院の特別参考人として招致され、この法案についての意見を述べた。
 その西山氏の姿をみて、私はいろいろと複雑なものを感じられずにはいられなかった。


 西山事件について簡単に述べる。
 1972年、沖縄が日本に返還されるとき、本来米国が責任を負うべき現状回復の費用は日本が負担するとの密約が結ばれた。
 当時毎日新聞の記者であった西山氏は、この交渉に怪しいものを感じていた。それで沖縄交渉を担当していた外務省部門の事務官と男女関係を結び、彼女からその密約についての情報を得ることに成功した。妻子ある身の者が、人妻を拐かし、重要な情報を得る行為は、きわめて倫理にもとることではある。ただし世の中には倫理を乗り越え活動せねばならぬ職業というのが少なからず存在し、例えばスパイなんてはその典型であろうが、ジャーナリストもそのたぐいに含まれることは否定できない。そして、彼が得た情報は超特級のものであった。現在まで続く日本の米国との不平等な関係の、その始祖の証拠のようなものであり、これについて国民レベルで熟慮すべき問題を提起すべき大チャンスであった。
 しかし西山氏は、その超特級のスクープを手にしたものの、それを活用することができなかった。
 この密約を堂々と毎日新聞で記事にするには、そのスクープのソースをきちんと出さねばならない。そうでないと、せっかくのスクープもただの怪文書もどきになってしまう。しかし、ソースを明らかにすることは、事務官の公務員法を犯した犯罪を暴くことであり、さらに互いの不倫を明らかにすることである。記事は大反響を呼ぶであろうが、互いの家庭は破綻し、さらに事務官は職を失うことになる。
 そこまでの度胸はなかった西山氏は、ソースをぼかした沖縄返還交渉の記事を書く程度のことしか出来ず、それはなんら注目されなかった。
 西山氏は、情報を狙う能力、人妻をたぶらかす能力はあったが、ジャーナリストとしての肝心の能力、情報分析力とか情報発信能力はからっきしであり、せっかくの大スクープをかかえたまま悶々と過ごすことになった。

 西山氏は、その手の能力はなかったのだから、己の無能を嘆いて、この件はそのまま放棄しておけば、なにも起きなかった。
 しかし、西山氏はそのスクープを使いたくてたまらなかったらしく、ここでとんでもなく愚かな行為に走る。その情報を、他の能力あるジャーナリストに渡すのではなく、野党社会党衆議院議員の横路孝弘氏に渡したのだ。いちおう「ソースは秘匿するように」とは依頼したそうだが、社会党議員ごときにそんな良識を期待するほうが間違っている。横路氏は、いざ突進!と、国会内でその密約文書のコピーをふりかざし、佐藤内閣を追求した。日米交渉の不平等を追求するまたとない資料を、横路議員はただの倒閣の道具にしてしまったのである。そして密約文書コピーは、そのまま国会中継され、情報の出所はあっという間に判明した。

 この後のドタバタは最高裁裁判まで到り、いくらでも情報はweb上にあるので詳細は省くが、結果、西山氏と事務官氏は破滅した。また毎日新聞は、当初は西山氏をかばったのだが、「不倫により違法な手段で情報を入手した。それを自社の記事に使うならまだしも、野党の議員に渡した。新聞記者が倒閣運動に手を貸すとはなにごとか」との糾弾については申し開きのしようもなく、一切の擁護はやめた。しかしそのような社員を雇っていた毎日新聞に対する世間の憤りはおさまることはなく、毎日新聞は部数を減らしていき、やがて倒産の憂き目にあった。毎日新聞は会社更生法により再建したが、かつての大新聞社が今ではデマばかりのタブロイド紙扱いされるまで落ちぶれたのは、西山事件に端を発する。そして、これが肝要の米国との不平等な交渉問題については、この騒動にかきけされてしまい、あやふやとなってしまった。さらには西山氏への政府の激怒ぶりに新聞各社は委縮し、この後新聞記者は政治のスクープを扱うことに憶病となり今にいたる。現在でも、政治スクープが新聞でなく、月刊誌や週刊誌でばかり為されているのは、ここに原因がある。


 西山氏は、事件の騒動で自分の職と家庭を失い、同時に事務官の職と家庭をも奪った。さらには、自分の務め先の大企業を倒産させ、同業者の取材活動を委縮させ、40年たった今も悪事の典型として自分の名が国会であげられる。
 このように西山氏は、およそ常人が束になっても為しえぬとんでもないことを、いくつも成し遂げた報道史上の伝説的人物であり、彼が非凡な人物であるのは間違いない。
 しかし、彼が能力を発揮したのは、違法でインモラルな情報収集であり、肝心かなめの情報活用能力はすっからかんであった。だから彼はジャーナリストとしては、情報収集のみに情熱を発揮しておけばよかったのである。ところが、彼は自分の最も能力のないところで能力を発揮しようと焦ってしまった。その分野の能力のないものが、そこで能力を発揮しようとして、良い結果が生まれるわけはない。彼の無能力さが、甚大な災いをもたらしたのは、その後の経過が如実に物語っている。

 こういう経緯をみると、かつてのドイツ参謀部の格言、「勤勉な無能者ほど有害なものはない」ということが、とてもよく理解できる。

 西山事件から40年がたつのだが、事件があまりに広汎な範囲に渡ってしまったため、彼により被害を受けたものは、いまも数多くが存命しているであろう。
 国会参考人聴取で、意見を述べる西山氏の姿をみて、彼らは苦々しいものを感じざるをえなかったのではなかろうか。

 …………………………………
西山事件参考資料
 西山事件最高裁判例 
 運命の人 (著)山崎豊子
 メディアの興亡 杉山隆男(著)

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November 17, 2013

ETOランドヒルクライムレース@第一回大会

 宮崎県北延岡での初めてのサイクリング大会である、ETOランドヒルクライムが本日開催された。
 六峰街道の入り口である、ETOランドへのヒルクライムは約9kmの距離で750mの高さを登る、けっこう手ごたえのあるコースである。この坂を利用して、道路を貸し切っての本格的なヒルクライムレースである。

 コースは面白いのだけれど、ETOランドは知名度に乏しく、また不便なところにあるので、参加者は県北の者にほぼ限定されるであろうけど、それはそれでアットホームな大会となるであろう。

【駐車場】
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 ETOランドの駐車場。
 到着している選手のうち何人かは、ローラー台を回して、UP中である。
 「勝とう」と思って参加している人たちは、心がけからして違うなあと感心。

【メダル、賞品】
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 受付のときに渡されたパンフでは参加者は31人であった。そして用意されているメダルは、数えると20個ほどある。3分の2の確率で表彰台か、これは自分でもゲットできるのでは、と一瞬思ったが、自転車というのは愛好者が中年男性に極端に偏ったスポーツであり、私の参加するカテゴリーは選手層が厚い。まあ、無理だな。

【開会式】
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 好天のもと、記念すべき第一回大会の開会式。
 中央で開会の辞を述べている、古式の服装をした人は、延岡のゆるキャラというわけではなく、ETOランドのある速日の峰に降臨した伝説を持つ、「ニギハヤヒノミコト」。古代の神様である。しかし、神様だけでは食っていけないので、普段は北方町の総務課で働いているそうだ。

 写真のなか、ひときわ目立つ痛ジャージを着ているのは、田中サイクルのTさん。この人も含め、やはり参加者はよく知っている人か、よく名前を聞く人ばかりであった。

【スタート地点】
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 スタート地点まで自転車で下って、しばしの休憩ののちレースが始まる。
 この休憩時間中も、周囲を走ってUPしている人もいて、勝ちに行く人の意識の高さというものを知った。
 なお田中サイクル組のおじさん達は、みな「レース前に走ってたら、疲れてしまうよ」とかダベりながら、開始時間を待つのであった。

【六峰街道】
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 レースが始まると、やっぱり先頭のほうの人たちは速い、速い。
 鍛えている人たちの力強さを、まじまじと実感する。
 とはいえ、レースゆえ私も普段より2割増しくらいに力を出してペダルを回し、これはけっこういいペースで走ってるなと思ってるうち、背後から殺気というか、異様な迫力を感じた。2分遅れでスタートした招待選手の白石真悟選手が、ありえないようなタイヤの回転数で迫ってきたのだ。そしてあっさりと横を抜き去り、あっという間にコーナーの向うに姿を消した。次元が違う。別次元の走行であった。
 この次元の違い、というのは、へっぽこサイクリストの私のみではなくて、今回の参加者すべてについてもそうであったようである。
 今回のレースでは、トップ者は35分25秒であった。これはこれですごい記録なのであるが、白石選手はなんと30分42秒である。どうしたら、そんな速度で登れるのであろうか。
 まあ、白石選手は市民レーサーとしては日本最高峰の人なのであるから、それくらい当然であるといえばそうなのだが、あの走りを見ると、やはり驚嘆してしまう。

【六峰街道】
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 六峰街道はよく知っているコースゆえ、どこがきついかは分かっており、それなりのペース配分をしながら、なんとかETOランドの入り口までやって来た。ここの劇坂を、最後の頑張りで登りきり、ゴール。
 目標としていた50分切りは達成できたので、いちおう納得のレースであった。

 自転車を止め、しばらくはゴールの人たちを眺める。
 みんな、全力を尽くして、ヒーヒー言いながらのゴール。ゴールのち、へたりこむ人もいる。
 …自転車は健康によいといわれているが、ヒルクライムレースは、ぜったい身体には良くないな。まあ、そのぶん満足度は高いけど。

【表彰式】
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 表彰式は、再度ニギハヤヒノミコトが登場。
 知っている人たちばかりの大会だったので、なごやかな雰囲気で行われる。

 このレース、コースの手入れや、タイムスケジュールの管理、風呂のサービス等々、初回にしては、うまく運営されていたと思う。
 ただし、参加者が31人というのは、やはり問題ではあろう。それなりの規模のある大会だったので、これでは完全に赤字であったと思わる。次回からはもう少し、効果的な宣伝を行い、このレースを末長く続けてもらいたいものだ。

【レース後風景】
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 レース中は、とてもよい天気であったが、レース終了後しばらくして雲があたりを覆い、そして雨が降ってきた。本年度の秋、南九州の日曜はほとんどが雨であったけど、本日もその例にもれなかった。
 しかし、レース中だけ雨が降らなかったのは、やはり神話の地、神様のおかげであろうか。

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November 10, 2013

秋の花々@くじゅう花公園

【オーベルジュ・コヤマ レストラン】
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 オーベルジュ・コヤマのレストラン。
 このように内装も、フランスの山荘風であり、とくに今の時期は暖炉がとてもよい雰囲気を出している。

【朝食】
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 朝食は、地元で取れたての新鮮な野菜に、ピクルスに、鱒。
 色どり、じつに鮮やか。

【朝食】
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 チーズとじゃがいもたっぷりの、キッシュ風オムレツ。
 いかにも高原の地にふさわしい料理である。

【くじゅう花公園】
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 10月になってから、九州の日曜は雨ばかり降っているけど、本日もその流れにのってしまい、午後からは雨との予報。
 とりあえず、雨の降らぬうちにオーベルジュの近くにある「くじゅう花公園」を散策することにした。

【パンジー園】
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 秋の代表的な園芸の花ということで、あらゆる色のパンジーが花を咲かせている。

【葉牡丹】
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 葉牡丹もまた独特の美しい染まりぐあい。

【芝桜】
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 春が旬の芝桜は、とうぜん越冬中。
 それでも、寒いなか咲いている花もあった。

【ひまわり園】
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 ひまわりは夏限定というわけでなく、秋にも遅咲きの花を咲かせるのである。
 ひまわりゆえ、どれも同じく東を向いている。

【夕塩橋】
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 花公園を散策するうち、予報どおり雨が降って来たので、帰ることにする。
 帰り道、宮崎県境近くの夕塩橋付近での紅葉は、風情ある染まり具合。
 紅葉見物の週末であったが、ここでの紅葉がもっとも美しかった。

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November 09, 2013

オーベルジュ・コヤマ@久住

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 大船山を下山して、本日の宿は久住の「オーベルジュ・コヤマ」。
 観光道路の国道442号線の交差点を曲がって、周囲になにもないような高原を走るうちに、ポンと現れるオーベルジュであり、位置的には「知る人ぞ知る」という感じであるが、大分ではけっこう有名なところである。

 オーナーは長いこと大分でフレンチレストランを開業していて一種の放浪気質から店の場所を頻々と変え、そのたび客はついて行くのが大変だったそうだ。やがて、修業した南フランスにあったようなオーベルジュを開きたいとの夢を実現すべく、家族の大反対を押し切って、山と草原以外なにもなかったこの地に自ら設計した南仏風の建物を建て、そこでようやく落ち着き、本年で開業15年になる。

 まあ、そういう「男の夢」が結実した、有名オーベルジュなのである。


【オードブル】
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 夕食はクラシックなコース料理にて。
 オードブルは生ハムにフルーツ、それに胡瓜とミニトマトを美しく盛り付けて。地元で取れた新鮮な野菜の甘みと旨み。

【アントレ】
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 本日のスペシャリテ。
 フォアグラのソテーに林檎を添えて。
 フォアグラ自体が大変品質のよいものであり、その豊かな味に、林檎の酸味と甘みが合わさって、複雑にして奥行きある味が楽しめる。

【アントレ】
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 オーナー得意の南仏風の、フロマージュのスフレ。
 絶妙の焼き加減で、フロマージュの様々な香りと味が味わえる。

【スープ】
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 スープは南瓜スープ。
 これも地元取れたての美味しい南瓜をたっぷりと味わえる。

【魚料理】
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 帆立と海老のムースをほうれん草で包んで蒸したもの。
 見た目に美しく、そして味、食感も見た目とおりの美味しさ。
 やさしく柔らかな食感、素材の良さ、そしてソースもまた手のこんだものである。

【肉料理】
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 肉料理は、和牛のステーキ。
 これもまた良い素材を使っている。

【デザート】
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 デザートはよく熟した洋梨に、甘さ控えめのチョコレートソース。

【食後酒】
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 食後酒は、オーナーのサービスで、カルヴァドスを。
 これはオーナー自慢のカルヴァドスで、「ポム・プリゾニエール (La Pomme Prisonnière)」というもの。瓶の口よりも大きな林檎が中に入っており、最初これを見たいものは「いったいどうやって林檎を入れたのだろう?」と不思議に思います。

 食後酒の時は席を変えて、暖炉の前で、オーナーと歓談。
 トライアスリートであり、冒険家でもあるオーナーの、世界をまたにかけた波乱万丈の人生、その愉快きわまりない話を聞きながら、食事、酒、そして会話を楽しむ、こういうオーベルジュならではの醍醐味を存分に味わった夜であった。


【Résumé(まとめ)】
 Il y a l’auberge appellé Koyama à plateau de Kuju qui existe en Oita préfecture.
 Maître a appris cuisine française au sérieux en France, il a eu espoir de ouvrir un restaurant comme Auberge de Provence, Et dans la lieu qui est plaine de vert et juste cette montagne, il est construite l’auberge dans un style français sud.
 Avec une passion pour la cuisine, Maître a une forte passion pour l'aventure.
 Une fois il a parcouru en vélo Amérique, et il est maintenant aussi un tri-athlète.
 Parce que l’auberge est fait par personne passionnée comme lui, Il ya une atmosphère unique dans le bâtiment et la cuisson, il est très attrayant.
 C'était une nuit pour m' amuser tous qui sont une cuisine, conversation, le vin, et la construction.

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秋の大船山@平成25年

 九州の山の紅葉の時期、もっとも美しい風景を見せるうちの一つ、大船山山頂はもう紅葉の時期は終わっているのだけど、大船山は雑木林の豊富な山であり、その山麓は今が紅葉の旬であろうから、紅葉を楽しみに登ってみることにした。

 九重山系を代表する山、久住山も大船山も、南側のほうが植生が豊かなのであるが、アプローチが不便なので近年は使わること乏しくなっている。
 しかし、今回は紅葉目当てなので、岳麓寺登山口から登ってみることにした。

【林道】
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 岳麓寺登山道は、牧場のなかの林道をずっと歩くため、そのゆるやかな道が退屈であり、登山口までたどり着くのに1時間ほどかかるため、人気がない。
 それでも、雑木林の豊かなところであり、山の中腹では紅葉の盛りであった。
 ただし本日は天気が曇りであり、太陽の光がないと、紅葉の魅力も半減であり、あんまり美しくなかった。

【登山口】
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 ここからが、山道となり、大山登山道への入り口である。
 ようやく山道を使っての普通の登山となる。

【山道】
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 標高1000を越えれば、もう紅葉は終わりかけである。
 それでもまだ橙色に残った葉が美しい。

【入山公廟】
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 九州の代表的ミステリースポットとされる入山公廟。
 こんな山奥に、石造りの立派な参道を持つ、大きな廟があるのである。
 造られたのは江戸時代末であり、相当な手間をかけて造られものと思われる。

【入山公廟説明】
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 何故こんなところにこういう施設があるかとの解答が書いてある。
 三代目竹田藩主が大船山をこよなく愛し、大船山をよく見渡せる地に葬られたいとの希望から、この地に墓が造られたのである。
 ちなみに、現在はこの一帯は国立公園なので、いくら大船山を好きだとしても、こういう立派な墓は立てられない。

【鳥居ヶ窪】
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 入山公廟を過ぎると、小規模な湿地帯があり、そこから大船への取り付きとなる。

【大船山へ】
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 標高もだいぶ上がったことから、樹々の葉はもう散っており、山道は落ち葉で敷き詰められている。晩秋の、風情ある光景である。

【大船山へ】
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 大船山山頂が見えてきた。
 紅葉は完全に終わっている模様。

【大船山山頂】
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 というわけで、たどりついた大船山山頂。
 秋の紅葉の最盛期は、山頂の御池を紅葉が取り囲み、水面にその姿を映して、色彩豊かな光景が広がっているのだが、もはや盛りは過ぎ、枯淡の姿となっている。
 これはこれで味がある。

【大船山山頂】
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 山頂での紅葉は期待はしていなかったのだが、今の季節、空気が澄んでいるので、山頂からの眺めは素晴らしかろうと思っていたが、なぜか本日は春のように空気が霞んでおり、全体的に風景は靄っていた。
 なんか、納得いかん。

【秋の花】
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 紅葉はいまいちであったが、秋の花はそれぞれ美しかった。
 球状に花を広げる、これは山ラッキョウ。

【秋の花】
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 青紫の花がリズミカルに咲いている。リンドウである。

【秋の花】
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 おもしろい形の花マツムシソウに、楚々たる風情のノコンギク。

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November 04, 2013

秋の京都市散策@平成25年

 京都市、いずこを見ても紅葉はまだまだであったが、とりあえず紅葉の名所東福寺に行ってみた。

【東福寺通天橋】
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 紅葉の時期、このあたり一帯は赤く染まり、夢幻的な風景となるのであるが、今はまだこういう感じである。

【即宗院】
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 東福寺は広い寺なので、ぶらぶらと全体を散策。
 建物の一つの即宗院に入り、庭を観賞。
 すべてが計算された、隙のない見事な造形。

【八坂神社】
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 八坂神社にも寄ってみた。
 ちょうど結婚が行われており、神主のあとを新郎新婦が歩いている姿をみることができた。
 …京都の神社はよく訪れているが、最も神社らしいこの光景を見るのは初めてであった。

【鴨川】
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 八坂神社からは鴨川沿いに歩いてみる。
 9月の大水害ではあふれんばかりの濁流がTV放映されていた鴨川であるが、その水害の名残がまだ残っていた。

【京都タワー】
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 とりあえず、京都のシンボルである京都タワーまで歩き散策終了。
 あとは帰るのみ。

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祇園さか本@京都四条

【祇園白川】
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 秋の京都旅行の食事は、摘み草料理→創作和食→創作フレンチときたので、やはり最後は本格的な京料理で〆たい。
 ということで、祇園白川のそばにある「祇園さか本」へと。

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 まずは京懐石らしく、白粥と食前酒でお出迎え。

【八寸】
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 八寸も懐石の本道で、シンプルそうで、じつは手のとてもかかったもの。

【椀物】
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 椀物は、丸吸い。
 とても豊かな味で、かつ澄みきったもの。京都の出汁である。

【造り】
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 造りは鯛のへぎ造りに、烏賊、それに雲丹味噌。
 包丁の入れ方がじつに繊細であり、素材の良さをよく引き出している。

【炊きもの】
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 京都といえば、海老芋。それに、鶉のつみれ。
 やさしい味の出汁で、ほっこりと炊かれていて、食べれば、口も胃もよろこぶ、そういう品。

【焼き物】
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 鰆の杉板焼き。ほどよい火加減。杉の香りもまたよろしい。

【外の風景】
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 祇園さか本は、京都で最も京都らしい風景が見られる白川沿いにある。桜の季節など、都を訪れ、ここを歩いたことのない人は珍しいであろう。
 そして普段は白川沿いに歩きながら、さか本も眺めるわけであるが、今回はさか本からそちらのほうを眺める。風情ある風景であり、そして桜のころは素晴らしい風景が楽しめることであろう。

【振り湯葉】
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 さか本の名物の「振り湯葉」。
 大豆の味豊かな、まろやかな湯葉を食べ、そのあとの汁は出汁でといて、蕎麦湯ふうに飲めば、これもまた美味。

【御飯】
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 御飯はカリカリに揚げたジャコと、錦糸卵と細海苔の御飯。
 全てがシャープな、箸をつけるのが勿体なくなるような、美しい御飯である。

【水菓子】
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 デザートは今が旬の熟柿。
 これがワインにあいそうなので、今まで冷酒だったのをワインに変えてみたら、ぴったりであった。


 どの料理も、素材と調理がとてもよく調和していて、京料理の醍醐味をしっかりと味わうことができた。
 やはり和食は京料理がよい、とあらためて認識した次第。

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November 03, 2013

祇園よねむら@京都市八坂

 丹後からはいろいろな名所に立ちよったのちまた京都市に戻り、京都の寺院の夜景を楽しむ予定であったが、あいにくその日は終日雨であり、どこも立ちよることなくだらだらと運転し京都市へと着いた。

【知恩院】
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 11月に入って、京都の有名寺院ではライトアップが始まる。
 知恩院の大山門もライトで照らされ、黄金色に輝き荘厳な雰囲気である。
 ただし、夜も雨が降っており、傘さして境内を歩く気にもならず、八坂神社方向へと向かって、本日の夕食の「祇園よねむら」へ。

 「祇園よねむら」は、創作系のフランス料理で有名である「祇園おくむら」で修業したシェフが独立して開いた店で、入ってみれば店のつくりがそっくりである。料理の傾向もよく似ていたが、支店というわけではないらしい。

【コンソメスープ】
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 寒いなかを歩いて店に入ったのち、まずは温かいコンソメスープ。
 旨みたっぷりでいながら、澄みきった、キレのあるスープ。この時点で、店のレベルの高さが分かる。

【オードブル】
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 オードブルは、小さな料理がいくつも形よく、懐石八寸風にプレートに並べられている。
 創作系和食と言われてもいいような感じであり、じっさいこの店の料理は和の要素がよく入っている。
 さすが、京都の地のフレンチである。

【パン】
1

 自家製パンは見た目からして非常に美しい。
 小麦粉の味と香りも濃厚で、食感もやわらかくてよろしい。

【第一の皿】
3

 カニクリームコロッケとビーフシチュー。
 洋食店風な料理であるが、味付けはとても繊細である。

【第二の皿】
4

 甘鯛とホタテとイチジクに生ハムを乗せたもの。
 少々サイズは大きめであるが、これはぜんぶいっぺんに一口で食べるのが最も美味しい食べ方。
 個性強い素材が、甘さ、塩味、旨さを強調しながら、やはて口のなかでほどよく調和する。

【魚料理】
5

 伊勢海老とムール貝、牡蠣、松茸、茸類がどっさり入った贅沢なブイヤベース。
 どの素材も出汁の味と香りが強いので、それらが重層的にあわさり、全体としてとても個性の強いブイヤベースのできあがり。

【パスタ】
6

 御凌ぎみたいな感じの料理。
 蟹をのせた冷製パスタと、雲丹をあわせたもの。
 雲丹をパスタにかけて、混ぜて食べれば、これもまた贅沢な秋の味覚が広がって来る。

【肉料理】
7

 地元の和牛のロティは、食べやすいサイズに切られ、山葵とともにいただく。
 あっさりした肉質で、このコースのメインの〆としてよく合っている。

【じゃこ御飯】
8

 〆は、じゃこ御飯かカレーライスが選べる。
 牛のあとはカレーはきついので、ここはじゃこ御飯で。
 フレンチでじゃこ御飯というのも少々変だが、この店ではこれでいいのである。

【デザート】
9

 デザートはグレープフレーツのゼリーにアイスクリームが乗ったもの。
 デザートは別腹とはいうが、けっこうな量がありました。


 フレンチというのはいろいろなスタイルがあるけれど、この店は和食のレベルが高い京都ならではの、和の良さをふんだんに取り入れた、京都スタイルといってよいような料理を出している。
 こういう多彩で、繊細なフレンチは、和食を好む人にとって、とても受けるものだと思い、私もたいへん気にいった。

 ところで、この店、オープンキッチンスタイルのカウンター内で多くの料理人が働いているのだけど、そのなかに一人だけ浮いていて、あやしい雰囲気をまとっている人がいたが、…店を出るときの挨拶で、その人が米村シェフというのが分かった。こういう人をカリスマシェフというのだろうな。

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November 02, 2013

縄屋@京都丹後市

 京都市から丹後に来て宿に着き、本日の夕食するところ「縄屋」へと出かけた。
 「縄屋」については、以前に全国を食べ歩いている人達と食事の会合があったとき、「こんな辺鄙なところにこんな素晴らしい料理を出す店があるなんて!」と驚く店が日本に二軒あるとの話が出て、そのうちの一軒が「縄屋」であったことから興味を抱いていたのである。ちなみにもう一軒は徳島の「壺中庵」。

 それで行ってみると、壺中庵ほどには辺鄙ではなかったが、たしかに交通の便の悪いところではあった。そして、普通の住宅街に、高級割烹みたいな構えの店があるので、場違い感は濃厚である。

【茶碗蒸し】
1

 料理はコース料理にて。
 前菜ののちに、粕汁仕立ての茶碗蒸し。カラスミも入っており、香りも味も強い、個性の強いものである。

【造り】
2

 造りは2種類。
 これは丁寧に包丁を入れられたウスバハギを、ジュレと一緒にいただくもの。

【造り】
3

 脂のよくのったカツオに、寿司風味の粥をあわせたもの。
 これは個別に食べても、また一緒に食べてもよく、それぞれ違った味を感じられる。
 よくできている料理である。

【椀物】
4

 椀物は澄んだ出汁であり、これは本格的な京都料理風。
 なかには本シメジに青菜に、そして穴子。
 穴子の椀というのも珍しいと思うが、意外とこの出汁とうまくあっていた。

【焼物】
5

 焼物は甘鯛とノドグロ。高級素材が二ついっしょに更に乗っている。
 火の加減は各々によってずいぶんと異なったおり、素材によってもっともよい火の入れ方をしていることが分かる。

【蕎麦】
6

 ここで御凌ぎに十割蕎麦にかき揚げ。
 蕎麦は繊細なもので、一流の蕎麦屋なみのものである。

【揚物】
7

 京料理名物海老芋は煮たものを軽く揚げて。それにイチジクも添えて。
 ほこほこした食感と、やさしい甘みがやはりよろしい。

【御飯】
8

 〆は、カマスと銀杏の炊き込み御飯。カマスのあっさりした食感が、ねっとりした銀杏の食感との対比がおもしろく、そして豊かな味わいとなり、これは絶品ものであった。


 「縄屋」は、「壺中庵」と並べて名前が出たので、「壺中庵」のように「山奥でも京都市内より本格的な京料理が食べられる店」と勝手に予想していたが、まったく違っていて、京料理をベースにした創造性あふれる料理の店であった。引き算の料理ではなく、素材に自分流の手を加え、さらにパワーアップさせた美味さを持つ料理をつくるという感じの。
 店主は京都の名店で修業したのち、良い素材が容易に集められる地元に戻り、この店を開いたそうである。
 たしかに、良い素材がふんだんに集まる地で、その素材を用い、修業で鍛えた腕を存分にふるう、そういう快活さ、爽快さも感じられる料理の数々であった。なんとなく四条の「緒方」さんをハイテンションにしたような感じだとも思った。

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京都北部の紅葉

 美山荘ではまだ紅葉は始まったばかりであった。それで、より標高の高い場所へとドライブ。府道38号線を北へ向けて走行。くねくねと峠道を登って行き、標高735mの高さに佐々里峠がある。

【佐々里峠周囲】
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 佐々里峠を少し下ったところ。
 まずまずといった感じの葉の染まり具合。

【佐々里峠周囲】
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 さらに下っていったところ、造成林にはさまれた雑木林のところが紅葉していた。
 造成林の緑とのコントランスがおもしろい。

【佐々里】
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 佐々里峠を下ったところが、佐々里。
 スキー場もある京都の奥座敷のようなところである。

【佐々里川】
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 佐々里川に沿って走っていると、ここも紅葉が。
 渓流と紅葉はいい組み合わせであり、絵になる。

【美山茅葺の里】
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 府道38号線をずっと進んでいくと、美山の名所「茅葺の里」。
 ここはまだ標高が低いせいか、紅葉はまだであったが、柿の実やススキのおかげでよい秋の風景となっていた。

 茅葺の里からは舞鶴方面に出て、それからは海岸線に沿って国道178号線を走行。
 途中には日本三景「天橋立」があったが、遠目に眺めるだけで通過して、丹後半島へと入った。

【伊根】
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 丹後半島の目的は伊根の船屋。

【伊根の船屋】
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 伊根の船屋は江戸時代から続く、独特の漁師町。
 家から直接船が出せるように、家は海岸に接して建てられている。その家屋が湾を取り囲むようにずらりと並んでいて、ここにしかない情緒ある町の風景をつくっている。


 伊根の次は経ヶ岬へ寄る予定だったが、日が暮れて来たので寄るのはやめて、本日の宿へと向かった。
 今日はけっこうな距離を移動したため、思いのほか時間がかかってしまった。
 地理的には京都市から京都の北の端までであり、京都府内を移動したに過ぎないのだが、…京都って広い。

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November 01, 2013

秋の美山荘界隈

【美山荘】
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 11月初旬、紅葉を期待して訪れた美山荘であったが、今年は暑かったことと、秋の冷え込みが鈍いことから、部屋から見える風景、まだ葉々は緑のままであった。

【三本杉へ】
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 ならば、少しでも標高をあげれば紅葉が見られるかもと思い、周囲を散策。
 美山荘の裏手の林道を歩いていってみよう。

【林道】
2

 全国ニュースでも大きく報じられた今年の9月の京都の大水害、最も雨が降ったのは上桂川であり、つまり美山荘周囲が一番大量に雨が降ったのである。それゆえ、美山荘も大ダメージがあったのではと危惧されていたが、美山荘は川沿いだけれども、少々高い位置に建物が造られていたので、被害を受けたのは一番低い位置にある風呂場だけだったそうだ。
 しかしながら、林道はやはりダメージを受け、三本杉の前で一部崖が崩壊していた。

【三本杉】
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 この崩壊していたところを乗り越えると、三本杉はすぐである。

【林道】
4

 三本杉から引き返して、林道を歩くうち日が傾き、その夕日を浴びて林道沿いの樹々の葉が明るく輝いていた。
 この黄色から、やがては鮮やかな赤へと染まるのであろう。
 どうやら美山荘周囲は、あと2週後くらいが紅葉のピークのようである。

【峰定寺山門】
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 美山荘に来たならば、やはり参拝すべき峰定寺。
 宿泊の翌朝に登ったが、いつ訪れても、神秘的な雰囲気に満ちた素晴らしい山岳寺院である。

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秋の味覚を摘み草の宿「美山荘」にて

 摘み草の宿「美山荘」で、秋の味覚を存分に味わおうと、京都の山奥にある美山荘へと。
 この近くで取れる食材を主に使っている美山荘では、今の時期のメインはやはり松茸であり、宿に入った時点で、すでに心は松茸モード。

 夕食は、先付けは大粒の銀杏の朴葉味噌焼き。造りは鯉。いつもながら、川魚特有の臭みのまったくない、鯉の味を純粋に味わえるものである。次に小椀として、南瓜の白味噌椀。

 そして、ここで料理長がこれから調理を行う松茸を見せてくれる。

【松茸】
1_3

 大きな松茸がごろごろと。前に出されたとたんに松茸の香りが強く立ち上って来る。
 京都の山の旅館ゆえ、丹波の松茸を期待するところであるが、今年は全国ニュースでも伝えられたように、京都は秋に大雨に襲われたため、丹波地方は松茸が不作となり、それでこれは福井の名田庄産とのこと。
 松茸ばかりに目がいってしまうが、右端の黒い茸は、松茸以上の珍味とされる黒皮茸である。

【松茸炭火焼き】
2_3

 松茸の料理は数多くあれど、これほどのサイズのものだったら、炭火焼きが一番。
 目の前で松茸は焼かれ、狭い食事処は、松茸の香りで満たされます。

【八寸】
5_3

 松茸が焼きあがる間は八寸を肴に白ワインを飲みましょう。
 胡桃豆腐、橡餅、菱、豆、鮎の一夜干し、川海老揚げ、黄身味噌、などなど。
 いずれも手の込んだ、繊細にして美しい料理の数々。

【松茸】
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 松茸は傘が開いたものは、香りがまず素晴らしい。そしてかめば、香りとともにそのジューシーさにも魅了される。

【松茸】
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 傘の閉じたものは、歯ごたえがよく、そして味が濃い。
 松茸には、それぞれいろいろな魅力がある。

【黒皮茸】
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 松茸に劣らぬ珍味、黒皮茸は、漬けをかけながら丁寧に焼かれる。
 これもとても個性の強い茸で、「黒皮茸の味」としかいいようのない濃厚な味が広がる。常連客には、松茸よりもこれがいいという人も多いそう。


 松茸ばかりに圧倒されそうになるが、美山荘の料理はまだまだこれで終わりではなく、さらに凄さを増していく。

 このあと、琵琶鱒の一口寿司、クチコの吸い物と続き、次には杉板が炭火で焼かれる。

【杉板焼き】
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 この杉板の中身はなにかというと、…

【落ち鮎の杉板焼き】
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 今が時期の落ち鮎なのでありました。
 卵がたっぷりとつまっている落ち鮎は、鮎の香りも高く、それに杉板の香りが重なり、なんともいえぬ良い香りとなっている。

【茸椀】
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 これも秋の名物。近くの山で取れた様々な茸が、香りと味を競合しあう、まさに秋の椀である。

【栗御飯】
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 〆は松茸御飯でなく、栗御飯。
 栗というものはそれだけでも美味しいが、御飯と合わさって炊かれることにより、互いに香りも味もとんでもなくよくなるのである。
 これは、悶絶的に美味しい。

 美山荘の料理、最初から最後まで、全て絶品もの。
 季節により旬のものは変わり、それをその都度最も美味しく美しいかたちで出してくれる宿。
 日本の宝のような宿である。

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高雄@京都の紅葉

 今年は秋の冷え込みが中途半端であり、京都では全体的に紅葉は遅れているようだ。
 こういうときは標高の高いところのほうが紅葉が進んでいるので、とりあえずは最も期待できるであろう高雄界隈の紅葉の観察に行ってみた。

【高雄案内図】
9_2

 見所多い高雄の観光案内図。
 紅葉で有名な寺が3つあるので、それを全部回ってみることにする。

【高山寺】
1_2

 紅葉はまだまだであり、かろうじて日当たりよいところから紅葉が始まっている感じであった。

【本堂】
2_2

 明恵上人設立の由緒ある高山寺は、山岳修行が行われていたこともあり、厳かな空気をまとった寺である。
 真っ直ぐ生える杉と、開山堂への山道が、独特の険しさを生んでいる。

【神護寺】
3_2

 高雄の紅葉の一番の名所神護寺は、高い石段を登って行かねばたどり着かず、山門に着いたときには受付の人が、御苦労さまと声をかけてくれる。

【境内】
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 高山寺よりも標高が高いこともあり、山門をくぐれば、紅葉は一部の樹々で鮮やかな染まり方をしていた。
 あと2週くらいすれば、紅葉の盛りになりそうである。そうなると観光客の数もたいへんなことになっているであろうな。

【弘法大師像:47newsより】
Taisi

 紅葉はまだまだの神護寺であったが、今回は開山1200周年の特別記念として、寺の秘仏である板彫弘法大師像が一般公開されていた。
 この仏像が、なんとも生々しい、異様な艶をもったもので、空海という強大な個性をリアルに伝える、迫力あるものだった。これはいいものを観ることができた。

【西明寺】
7_2

 神護寺の隣にある西明寺は、もとは神護寺の別院であった。
 神護寺同様にこの寺も多くの紅葉が植えられており、盛りの頃はさぞかし美しいことであろう。
 ただ、まだ紅葉は始まったばかりであった。

【指月橋】
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 寺門前の赤い指月橋の周りも、たくさんの紅葉が植えられている。ここが紅く染まることには、橋の赤さと競りあうがごとくに、風景が染まりその姿もみたかった。


 紅葉を期待して訪れた高雄ではあったが、まだまだ紅葉には早かった。
 まあ、紅葉の時期は当たり外れが多いので、これはこれでしかたない。


【Résumé(まとめ)】
 Kyoto ville le patrimoine mondial est la trésorerie de construire avec l'histoire, en plus est cela de nature.
 Quand il fait automne, les touristes viennent de partout dans le pays dans le but de feuilles rougi.
 Je suis aussi allé à Kyoto pour la voir.
 Cet été japonais de cette année, car il faisait chaud, c'était encore tôt dans les feuilles d'automne. Les sont restées vertes.
 Mais j'ai apprécié les belles feuilles des arbres et temples.

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