【県道604号線】

昼食休憩所からはまた海岸線に沿っての走行。
眺めは良いのであるが、なにしろ海風が向かい風となって吹いてくるので、けっこうつらい。前半と違って後半はほぼ一人旅なので、風の影響をダイレクトに受け、速度は伸びない。
そしてコースは海岸線をいったん離れて、佐伯市の市街地を走行。そうなると自動車が多くて走りにくくなり、また信号にもよくひっかかるため、Go-Stopが続き、これがかなり体力を削ることになる。
【上浦AS】

市街地を走ったのちは、また海岸線に戻り、風に吹かれながらの走行。海岸線がそろそろ終わることに、AS上浦がある。
ここの特産補給食は、上浦名物「すり身天」。地元であがるエソとカマスを使った料理である。ほどよい塩味で、塩分補給にぴったりだ。
海岸線を離れたのち、しばらく平地を走ってから、第4の峠の彦岳峠が始まる。かなりの傾斜を持つ峠であり、疲れのたまった脚にはこたえる坂が続く。ローギアで上がるうち、自転車を押して歩く人も見かけた。
【彦岳峠】

どんな坂でも、ペダルを回し続ければやがては頂点に立つ。
小さな公園と休憩所のある峠にようやく到着。ここで小休止して、写真を撮り、さて出発。
【魔の彦岳トンネル】

峠からは彦岳トンネルを経て下りになるのであるが、このトンネルは旧式のもので、照明が非常に貧弱で、とても暗いトンネルだ。私の通常のヘッドライトでは光量が足りず、前が見にくい。そしてちょうど前方に高輝度のライトを点けて走っている自転車があったので、ありがたく追い付いて、その後ろを20km/hほどのゆっくりした速度でトンネル内を進んでいった。そのうち、私の後ろにも2台ほどついてきているみたいだった。
トンネル出口まであと100mくらいになったところで、後方で何かが壊れたような大きな音が響いた。何事と驚くうち、私の横を人が倒れた自転車ごと滑って行き、私を追い抜いていった。落車した人が道路を滑ると、ペダル漕いでいる自転車より速いんだ、と私はトリビアを得たが、その自転車+人はなんと向きを斜め方向に変え、(なんでもセンターにある反射板に当たったそうだ)、私の前方に突っ込んできた。
このままでは衝突し、私も落車である。右に曲がれば確実に避けられそうだが、視界の利かないトンネル内でセンターライン方向に飛びだす度胸は私にはない。といって左はトンネルの壁で、その手前は段差のある歩道で、ほとんどスペースに余裕がない。…ほとんど余裕はないが、僅かならありそうなので、歩道と相手の自転車の隙間を狙って斜めに自転車の頭を突っ込みながら制動をかけた。幸い、相手の自転車の前輪に私の前輪が軽く接触したのみで、少々態勢は崩れたものの、なんとか停止に成功。
怖がっだよ~。
私が動悸を鎮めているなか、相手は寝っ転がったまま、「大丈夫ですか~」と私にきいてきたが、・・・それって、まずはこっちの台詞だろうに。
上記の文章では状況が分かりにくいかもしれないので、いちおう簡単に以下に図説。
かえって分かりにくいかもしれないが。
【トンネル内事故】

トンネル内、落車した人がそのままでは危ないので、後続者たちがすぐに停車して、落車した人と自転車を安全な歩道まで運んで行った。
あの衝撃音と、滑った距離の長さにしては、その人は無事なようであり、「なんともありません」と皆に答えていた。受け身の技術がしっかりしていたのでしょうねえ。
自転車のほうはガタピシするところはあるも、走行は可能なようであり、私が回収車頼みますか、ときいても、走ってみますとのことであった。
ま、トンネルは無事に走行して脱出したから、走行不能というわけではたしかになかった模様。ただ、さすがに完走は無理だったのでは。
今回の教訓: 暗いトンネルはくれぐれも慎重に慎重を重ねて走行しましょう。
【堤防】

彦岳トンネルからはずっと下りになり、県道36号線を走る。途中で、堤防を走る道に誘導される。のどかな風景の道である。
そして足切りポイントである弥生振興局エイドを時間内に通過。とりあえず、ここが最後の足切りポイントなので、今回のサイクリングは足切りにはあうことはなくなった。
【本匠水車前】

本匠大水車前ASは、佐伯名物、日本一の大水車があるところ。たしかに大きくて、立派な水車であり、背景の岩壁との対比もよろしい。
ASでなくとも、ここで休憩して景色を眺める価値のあるところである。
【竹の子寿司】

このASの名物は、竹の子寿司。竹の子の心地よい食感と、あっさりした味付けがよろしい。
しかし、この竹の子寿司、この3つで最後だそうだ。Aコース500名が通ったあとだから、蝗がやってきた田圃みたいなものなので、そうなってしまうのだろうけど、Sコースの者にとっては食べるのが少々厳しい名物なんだな。
このASで休憩しているうち、ASに着いた人が、「足切りがどっさりありました。私たちはぎりぎり引っかからずに済みました」とか話している。今が14時45分なので、あれ?っと思った。なぜならパンフによれば弥生の足切りポイントは15時締切のはずで、まだ時間は残っているはずだから。・・・結局はパンフの15時は間違いであり、本当の締切時間は14時30分だった。となると、私もけっこう危なかったのだ。てっきり15時と思っていたため、余裕こいて走っていたが、そんな楽観的な状況ではなかったのである。
【宇目消防署AS】

本匠大水車前からは、ゆるやかな坂を登りつめて行き、どこが峠かよく分からないまま宇目消防署ASへ。ここは166km地点であり、センチュリーならとっくにゴールしている距離である。
ここに着いたのが15時半。残り25kmを1時間半で走れば、時間内完走だ。
ここからは下り基調の楽な道でもあり、ようやく完走が視野に入って来た。海岸沿いと佐伯市内で時間が稼げず、またトンネル内でアクシデントもあったことからけっこう焦ったが、なんとかなりそうである。
そして、ここで休憩している人たちも完走はほぼ確実であり、なんとも安らぎある、弛緩した雰囲気が漂っていた。
ASからは少しの坂を越え、それから国道10号線に下って行く。国道10号線には10~20mほどのアップダウンが三ヶ所あり、普段ならどうということもないのだけど、180km以上走って疲れのたまった脚には、つらいものを感じた。
そして佐伯市街地に入り、運動公園への最後の坂を越えゴール。
到着時刻は午後4時40分。制限時間内完走である。
実走行時間は7時間21分、平均速度は26.2km/hであった。まあ、当初の予測通りの値であり、こんなものであろう。
【最終ゴール者】

最終時間まであと20分であり、スポーツドリンクを飲んだり、ストレッチ体操をしたりしながらゴール風景を見ていた。5分前からカウントが始まったが、4時59分が告げられたとき、スプリント勝負のような勢いでゴールに突っ込んでくる自転車が2台あり、そして見事に時間内にゲートをくぐりました。
やっぱり時間内と時間外ではえらい違いだから、これはどんなに疲れていたって、頑張るでしょう。
【完走証】

今回のツールド佐伯ではゴールしたあと、受付で完走証をもらったのであるが、その文言が面白い。
「真のサイクリストであることを認定いたします」だそうだ。
「真のサイクリスト」がいるからには、「偽のサイクリスト」というのもいるのだろうが、「偽のサイクリスト」っていったいなんなんだろうとか、妙な考えが浮かび、笑ってしまう。
それはともかく、ツールド佐伯Sコースは身体的にも、精神的にもそれ相当のタフさが要求されるコースであり、これを完走したら、「真のサイクリスト」になれるのかどうかはともかくとして、自転車乗りとして、いくばくかの自信はつくのは確実であろう。
【Résumé(まとめ)】
J’ai couru complètement le parcours S du Tour de Saiki.
J'ai couru sur une longue distance, j'ai vu un magnifique paysage de nombreux.
Le cape de le plus eastern de Kyushu. Lighthouse ici. Perspectives parc surplombant la Bungo mer Grande roue à eau de la vallée.
Chaque chose est tout beau.
Alors l'aire de repos, la nourriture était abondante. Par chacun aires, la spécialité locale sont préparés. Noodles avec sesame. Sushi de la pousse de bamboo ou champignon. Un grand bol de riz à poisson cru. Pain frit, et ainsi de suite.
Les paysages sont magnifiques, et repas sont délicieux.
Le Tour de Saiki est dans un événement trés agréable.
ツールド佐伯2013 Sコース (前半)