東北旅行(4) 宮古市→松島
宮古市の寿司店で、「宮古市ではどこがお勧めの名勝ですか?」と聞いたら、「そりゃ、浄土ヶ浜でしょう。ここは訪れる価値は絶対にあります」とのことで、行ってみた。
浄土ヶ浜の名前の由来は、「浄土のように美しい」と称されたことかららしい。
静かな入り江のなかに、松を載せた、白い奇岩、巨岩が海面からにょきにょきと立つ姿は、たしかに現実離れしたところがあり、浄土を思わせる雰囲気はある。
浄土ヶ浜も当然、津波の被害を受け、ここにあったレストハウスは半壊の被害を受け、浜も瓦礫だらけになっていたそうだ。
しかし建物の重要な部分は残っており、補修は可能だったので、なんとか改修でき、浜も多くのボランティアの助けもあって瓦礫は撤去され、営業が再開されたのち、今は観光客で賑わう施設に復活した。
浄土ヶ浜は、複雑な形をした半島のなかの一湾の入り江で、隣には「蛸の浜」がある。
この浜は宮古市市街から直接つながっている浜で、漁港もあったことから、相当に賑わっていたはずだが、海岸線の道路の橋はいまだに破壊されたままであり、浜全体が更地状態になっていた。
浄土ヶ浜にあった地図では、蛸の浜へはトンネル経由で行けるとあったので、そこへ向かったが、トンネルには「立ち入り禁止」の標識が。
大震災から2年半が経つけど、ここはいまだに復旧されていなかった。
浄土ヶ浜を散策したのち、宮古市からは国道45線を使ってドライブ。途中からは元来た道をたどりながら南下し、奥松島へ。
東北の海岸を襲った大津波で、ほとんどの町は大きな被害を受けたわけだが、松島は湾内の多くの島が天然の防潮堤となったために、他の地域に比べ、被害は最小限で収まった。
たしかに旅館から見る風景は、島が幾層にも重なって外界を遮っており、津波はこれらにぶつかって威力を削がれていったことがよく分かる。
宮古、釜石、石巻、田老などで、破壊され尽くした防潮堤を見たあと、あの大津波をものともしなかったこの天然の防潮堤を見ると、自然というものの偉大さをどうしても感じざるを得ないが、それでも、ここには自然の脅威を制御するヒントが豊富にあるわけで、我々は学ぶべきことがあまりに多い。
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