« 摘草料理の宿 美山荘 | Main | 昔セイタカアワダチソウ、今オオキンケイギク »

May 12, 2013

キメラ@京都市祇園

 京都観光名所の八坂神社を訪れるたび、その近くにある「キメラ」という雰囲気良さげなイタリア料理店が気になっていた。
 京都は、どうしても「和食の街」というイメージが強いが、洋食系もなかなかレベルが高いという話もあり、京都での初イタリアンを楽しんでみようと、キメラを昼食に訪れてみた。

【外の風景】
0paysage

 キメラは神社の傍にあることもあり、まわりには緑が多い。
 今の季節、生い茂る新緑が、地にも空にもあふれんばかりに美しい。

【前菜1】
1caprese

 まずは色鮮やかなカプリ風サラダ。
 モッツァレラチーズに、明石の水蛸、筍、鞘豆、それにトマトソースを添えて。
 赤、白、黄色、緑、目に楽しく、そして当然舌にも楽しい食感と味。

【前菜2】
2frit

 春を告げる、山菜のフリット。タラの芽、コゴミ、ワラビ。それにウルイ。
 魚は鰆であり、皮目をパリッと焼き、なかはほどよい火の通り加減。

【前菜3】
3uovo_2

 この生ハム入りスモークチーズで蓋をされた料理はなにかというと、

【前菜3】
32uovo_2

 アスパラガスに、温泉卵、燻製オマール海老。
 生ハム入りチーズとともに、いずれも個性の強い素材で、互いの個性を強調しあっているような皿であるが、温泉卵を崩して色々食べているうちになんとなくまとまって来るのが面白い。

【パスタ】
4tagliatelle

 スズキと芹と九条葱。パスタは黄色トマトを練り込んで。
 そして、唐墨を目の前でたっぷりと削って載せる。
 素材と唐墨で味と香りを多層的に重ね上げる、こってり系パスタ。パスタ自体も豊かな味で、ゆで加減は絶妙のアルデンテである。

【パスタ2】
5penne

 釜のようなチーズのなかに、仔牛と豆と筍を煮込んだショートパスタが入っている。パスタの熱でチーズがほどよく溶けて、それを混ぜて、皿に出てくる。
 先のパスタもこってり系であったが、このパスタはさらに濃厚系であり、味の濃厚さに加え、パスタも歯ごたえ強く、すべてがコテコテ系の力強い料理としてまとまっている。

【主菜】
6secondo_piatto

 メインの肉料理は、地元の牛、亀岡雌牛のサーロインを、低温調理で。
 最近肉料理はこの低温調理が流行っているけど、肉の旨み、食感、香り、全てを出すには、やはりこの調理法が一番なのではと納得させる技術。
 つけあわせのフォアグラテリーヌも、また華やかさを増すいい脇役になっている。

【デザート】
7dolce

 デザートは、三種類のなかから選べる。
 頼んだ一品は、こういうふわふわとしたもの。

【デザート】
71dolce

 これではなにがなにやら分からないから、このふわふわした綿あめをよけると、メレンゲケーキに、大粒苺に、ミルクジェラートを載せた、とても手の込んだ、美しい料理が現れる。
 一流の料理店は、デザートになるとラストスパートのごとくまた一段料理がアップするけど、ここもそうであった。
 胃袋に自信のある人なら、デザートは三種類全て制覇すべきと言いたくなるような完成度の高さ。


 京都は和食ばかり食っていたので、京都の料理は繊細系のものが主流と思っていたけど、キメラの料理は、良い素材を使い、卓越した技術を用いて、奔放にそれらの素材を組み合わせ、積み重ね、掛け合わせ、味を高めていく、創作系の料理であった。
 すべての料理が、シェフの創造性が感じられる、面白くも、楽しい料理であり、京都の食の多面性を感じさせてくれる店である。

 そして、そういうシェフの熱気は店のテーマともなっているようで、キメラは若いスタッフたちが、この美味しい料理をしっかりと味わっていただきたいという熱気が満ちている「熱い店」であって、これからどういう方向に伸びていくかおおいに期待できる店だと思う。

 京都を訪れる楽しみが、また増えた。

|

« 摘草料理の宿 美山荘 | Main | 昔セイタカアワダチソウ、今オオキンケイギク »

イタリア料理」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference キメラ@京都市祇園:

« 摘草料理の宿 美山荘 | Main | 昔セイタカアワダチソウ、今オオキンケイギク »