春の大崩山
GW初日は雲ひとつない好天である。
アケボノツツジを見に、大崩山へと登ってみた。
祝子川登山口から登って行くと、最初に登山者を迎えてくれる花が、山荘の少し手前のミツバツツジ。
うしろには小積ダキも見えていて、ここはいい景観のスポットである。
祝子川渡渉部からの、小積ダキを見上げる。
今日は黄砂も飛んでなく、空は青く澄み切っており、白い大岩塔とのコントラストが素晴らしい。
袖ダキへの尾根を登って行くと、標高1000mあたりから、ポツポツとアケボノツツジが咲いていた。
袖ダキへと登ると、アケボノツツジはほぼ満開。
遠く見える山は桑原山。
袖ダキから下ワク塚へ向かう登山道は一部崩壊したため、通行禁止になっていたのだが、迂回する新ルートがつくられていて、その案内の標識がかけられていた。
新登山道は、この屏風みたいな岩の手前で、右側に下りるようなルートとなっている。
しかし、ここまで来て、この岩とそれに松の木を額縁のごとくにして眺める下ワク塚の姿は、じつに絵画的な姿であり、ここを見逃すのも勿体ないので、ここまでは立ち寄るべきでしょう。
なお、ここから先は右手の崖が崩壊しており、よほどグリップのいい靴を履いていないかぎり、この岩をトラバースするのは危険である。
私のあとをついてきた登山者も、崩壊ぶりに驚き、これは無理だと判断して引き返しました。
新登山道は、袖ダキを巻くように通っているので、その途中に乳房岩への寄り道がある。
以前の登山道はそこを素通りしていたので、乳房岩に寄る人は少なかったけど、近頃は新登山道のおかげで寄る人が増えているようだ。
乳房岩からは、先ほどまでいた袖ダキ、それに小積ダキ、さらには坊主尾根の坊主岩と、大崩山を代表する巨岩を見ることができる。
こうして全て眺めると、小積ダキの存在感は圧倒的である。
山全体のアケボノツツジでは、下ワク塚周囲がもっともピークであった。
樹を染め上げる、鮮やかで華やかなピンク色の花々。
いつもは人訪れること少なき大崩山であるが、アケボノツツジのシーズンは人が多い。下ワク塚から中ワク塚にかけての、岩稜帯は展望もよく、歩いていて気分のよいところであるが、その気持ちよい人達の流れ。
中ワク塚は、山頂部の岩が広く、休憩するのにもってこいのところである。
本日は人々で大賑わいだ。
中ワク塚からはいったん下って登り返し、上ワク塚へと着く。上ワク塚も人でにぎわっていた。そのなかに、ちょうど休憩を終え、出発するヘルメットをかぶった4人組のグループがいた。
その姿をみて、二人連れの登山者が、「ヘルメットかぶってるって、工事でもしてるんでしょうね」「ああ、登山道の整備とかやってるんだろう」「休みというのに大変ですねえ」とか会話していた。
…いや、あれは沢登りの格好ですよ、と訂正の突っ込みを入れたくなったが、本当に工事に来た人の可能性も0ではないので、そのままにしておいた。
あとで、ネットを見てみると、そのヘルメット姿の人たちは行縢探検倶楽部の人たちだったようだ。
中ワク塚から上ワク塚にかけては、標高が高くなったためか、アケボノツツジは5分~7分咲きといったとこで、開花前の花芽もまだ多い。
たぶんこのあたりはGW後半がピークになりそうである。
上ワク塚からはリンドウの丘経由を経由して、坊主尾根を使い下山。
小積ダキ周囲は、アケボノツツジの盛りは過ぎていた。
それでも、このワク塚群を背景に、白骨樹林、緑の松、アケボノツツジの花が混じり合う光景は、やはり見ごたえがある。
白い花崗岩の岩々、ピンクのアケボノツツジ、それに快晴の青空。
美しき光景を存分に楽しめた、平成25年春の大崩山であった。
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