GW二日目も好天である。
昨日に引き続き、またもアケボノツツジを見に行くことにする。
本日は脊梁山地にある諸塚山に行くことにした。
ただ、諸塚山は登山口の標高が高すぎ、普通に登るとおもしろくないので、六峰街道のサイクリングを組み合わせた、サイクリング&登山を楽しむことにした。
【五ヶ瀬川】

六峰街道へは五ヶ瀬側から登ることにして、前半はひたすら五ヶ瀬川に沿って、自転車を漕いで行く。
五ヶ瀬川には、廃線となった高千穂鉄道の鉄橋がいくつも架けられており、「こんな険しい地形によくも設置したものだ」と感心するものが多いが、この第4橋梁もそのうちの一つである。
【高千穂鉄道五ヶ瀬川第4橋梁】

廃線が決まって、すでに線路は取り外されていたが、さらに解体工事も進行中。
それで、このように橋桁も一つ撤去されているが、…その後工事は進んでいない。
おかげで、この鉄橋は妙に中途半端な、どうにも安定感のない、「未完の橋」とか「橋未満」とか「かつての橋」とでも呼ぶべき不思議物件となっている。
【高千穂駅】

五ヶ瀬川を登り続けて行くと、神話の里、高千穂町に入る。
この高千穂駅は、さきの高千穂鉄道の終点地である。
列車は駅構内にあるも、ただの飾りで、もはや動きません。
…なお、左の線路に写っている小さな黄色いトロッコ列車は、となりの駅まで運行はしている。人力走行も可能というすぐれ物だ。
【二上山】

高千穂道の駅近くからは、正面に二上山が見える。
矢印で示したあたりを六峰街道は走っているので、けっこうな高さを登らねばならない。
【二上神社へ】

六峰街道の起点は五ヶ瀬町からだが、今回の第一の目的は諸塚山なので、そこまでは行かず、高千穂町から二上山経由で六峰街道に入ることにした。
【分岐点】

高千穂町からは、道はずっと登りである。
しばらく行くと、道は二股に分かれていた。
真っ直ぐ登れば六峰街道、右は二上神社と書いてある。
どっちに行っても六峰街道には入れそうだが、二上神社が確実だと思い、右を選んだ。
【二上神社】

そうやって坂を登って行き、たどり着いた二上神社だが、…なにかおかしい。
私の知っている二上神社は六峰街道に面して入り口の鳥居があったが、この二上神社はそれとはほぼ反対の位置にあり、六峰街道とは全然関係ないところに位置している。ここから六峰街道に行くには、自転車抱えて、山道を登って二上山を越える必要がありそうだ。
しようがないので、元の分岐点まで引き返すことにした。
【二上山】

分岐点から再出発。ひたすら続く登り道を登って行き、ようやく六峰街道、二上山の前に到着。
そしてここにはよく知っている神社があったが、この神社は、名前を改めて見てみると、じつは「三ヶ所神社奥宮」であった。
二上山にある神社だから、てっきりこれが「二上神社」と思い込んでいたが、…う~む、20年近く勘違いしていた。
【飯干峠】

六峰街道は稜線上を行く道なので、ここに到るまでの急傾斜の登り道と比べると、よほど楽になる。それでも、まだ標高1200mの諸塚山登山口まで、登りは続く。
この飯干峠分岐まで来ると、諸塚山登山口はもうすぐである。
【諸塚山登山口】

普段は人訪れること少なき諸塚山であるが、アケボノツツジの季節は、登山者も多い。駐車場には10台ほどの車がとまっていた。
【アケボノツツジ】


アケボノツツジは、標高1000m以上の山の岩場に生える樹なので、観賞することの困難な樹なんだけど、諸塚山のアケボノツツジは、標高1200mの登山口のすぐ近くに群生地があり、九州では最も見ることが容易である。
【諸塚山山頂へ】

アケボノツツジの群落は登山口周囲にあり、そこから先にはあまりないのだが、ついでなので山頂まで登ってみる。
登山道はアップダウンは多いものの、よく整備されており、こういう静かなブナ林のなかの道である。
【諸塚山山頂】

そうして諸塚山山頂へと到着。標高は、1341m。
登山口からだと、獲得標高200mくらいの所なのであるが、私はほぼ海抜0mくらいから自力で登ったわけで、それなりに達成感を感じた。
ちなみに、開聞岳とか鶴見岳とかのように海の傍の山だと、海抜0地点から山頂まで登った人はけっこういるだろうけど、諸塚山のように海からはるかに離れた奥山では、海抜0地点から登った人は稀と思う。
…まあ、マウンテンバイク乗りの人とかはそういうこと好きな人多いから、諸塚山といえども、すでに記録はあろうので、私が最初ということはないではあろう。
【六峰街道】

諸塚山登山口は六峰街道の最高点なので、ここからはどの方向に行っても下り基調となる。
高所を行く山岳道路なので、周囲の眺めもよい。
【中小屋天文台】

標高300mほど下って、900m地点にあるのが中小屋天文台。
【ETOランド入り口】

少々のアップダウンのある道を走り、標高800m地点のETOランド入り口が、六峰街道の実質的なゴール。
いつもなら、ここからETOランドまで上がって風車を見物するのであるが、さすがにここの急坂を登って行く気力は残っていなかった。
ここまで来れば、あとは下りだけであり、慎重に自転車を進めて行った。
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本日の走行距離:151.6km