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February 02, 2013

泥々の久住山、そして法華院山荘

 前回登ったときには雪は乏しく、カチカチに凍っていた久住山であったが、2月になったのでもう雪はしっかりと積もっていると思い、九重へと出かけてみた。
 …しかし土曜日になって、日本全国を高気圧が覆い、南方から温かい空気を吹き込んだため、突然4月なみの暖かさとなった。

 でもまあ、道路とかの雪は溶けているだろうけど、さすがに2月なら標高1500m以上は雪の世界だろうと思って訪れたが、甘かった。

【長者原から】
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 今回は法華院に一泊して、久住山と大船山に登る予定としたので、出発は長者原から。
 やまなみハイウエィに沿った道を、牧ノ戸峠に向けて登って行く。

【牧ノ戸峠】
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 300mほどの高さを登って、久住山への登山口である牧ノ戸峠に到着。
 気温はたしかに春なみで、冬用のアウターではたいへん暑かった。

【登山道】
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 登山口から登るうち、下山してきた人から「今日の久住は泥だらけで、田圃みたいだった。とても大変だったので、気をつけてください」と言われた。
 コンクリの登山道を抜けると、…たしかに泥だらけの道となっていた。
 雪と氷が、この陽気で全部溶けたとみえる。

【沓掛山から】
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 登山口の最初の急傾斜を登るうちは、暑くてたまらなかった。それでも標高1500mを越えると、さすがに涼しく、というか寒くはなってきた。
 沓掛山に登れば久住山への全体的な眺望が利くが、雪などまったくなく、ほとんど春山の世界である。

【西千里浜】
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 好天のもと、西千里浜から星生山と久住山のツーショット。
 素晴らしい眺めなのであるが、足元は泥々の道が続く。

【久住分かれ】
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 久住分かれの窪地も、ぬかるんだ泥沼みたいになっていた。

【久住山】
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 相変わらずの強風の吹きぬける、久住山の稜線を通って行き、久住山山頂に到着。
 好天のもと、360度の景観を楽しむ。
 さすがに標高1786mの高さとなると、たいそう寒かった。

【御池】
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 久住山を下って、御池へと行く。
 これだけの量の氷は、少々気温が上がったくらいでは溶けないようで、しっかりと残っていた。
 この上を真っ直ぐ渡って行き、中岳への登山へと向かう。
 …アイゼンつけてなかったので、登山靴ではよく滑る。そして、おりからの強い西風に押され、何もしないのに、ヨット状に向うに滑っていけたのは気持ちよかった。

【中岳】
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 九重の最高峰、中岳。標高は1791mである。
 ここからは、大船山と坊がつるを一望でき、雄大な光景を楽しめる。

【天狗ヶ城】
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 中岳と双耳峰の一峰をになっている天狗ヶ城にも登ってみた。
 さきに登った中岳に、登山者が数人いるのが見える。

【天狗ヶ城】
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 本日はたいへん好天であり、空気も澄んでいて、稲星山の奥には祖母山もはっきりとその姿を見ることができた。

【御池】
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 御池にはテントを設営している登山者がいた。
 山のなかでのテント設営というものは、テントと同じ面積の平たい土地を探すのがまず大変なわけだが、氷面のうえには、完璧な平面が膨大にあるわけであり、これはなるほどユニークな発想だと思った。
 夜中に強風が吹いてペグが外れて、表面を滑ったりしないかなあとか、気温が上昇して氷が割れたりしないかなあ、などとは心配はするが、…まあチャレンジャーなんでしょうね。

【北千里浜へ】
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 久住分かれに戻り、過剰なほどの黄ペンキに導かれ、北千里浜へと下りて行く。

【北千里浜】
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 いつもは、砂利と岩と、それから硫黄の臭いばかりの、地獄的風景である北千里浜も、本日は雪解けの水が中央を川のごとく流れており、生命力を感じる風景。

【法華院温泉山荘】
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 北千里浜から坊がつるへと下りていき、本日のお宿の法華院山荘に到着。
 九州に山小屋はいくつかあれど、営業を行っているのはここだけである。
 普段は閑散とした山荘であるけど、ミヤマキリシマと紅葉のオンシーズンには人が満ちあふれる。
 今はオフシーズンゆえ、やはり閑散としていた。

【夕食】
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 夕食はこんな感じ。
 法華院山荘は、林道経由で車が入って来るので、材料は、まあ普通。
 それよりなにより大事な酒類は、これは豊富にあるので、存分に飲みましょう。

【温泉】
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 温泉の宝庫九重にある山荘なのだから、当然に温泉も湧いている。
 標高1300mにあるので、夜や朝はとくに寒く、そのときこの身体が芯からあったまる硫黄泉はたいへん気持ちよい。
 ただし、10年以上も前に私がここに泊まったときとは違って、浴槽がプラスチック製となっている。以前は、木製の浴槽であり、そして全体的にもとても鄙びた感のある浴室であり、いかにも「山奥の湯治場」という雰囲気が満ちていて、趣深かったのだが、…まあ時代は変わって行くのである。

【アート】
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 今の時期はちょうど「長者原氷祭り」というのが行われており、長者原周囲で雪と氷のアートが飾られていた。
 法華院山荘もそれに参加しており、このような氷の壁をライトアップしていた。

【アート】
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 撮影条件を変えてみると、もう少しはアートっぽくなったか。

【山荘内】
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 本日の法華院山荘は宿泊客はあまりおらず、私の部屋は一室貸し切りになったとはいいとして、それだと寒い。
 ストーブは廊下にしかないので、部屋よりもよほど廊下のほうが暖かく、戸は開けっ放しにして就寝とした。

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