壱岐観光 -壱岐は訪れるところ多き島
玄界灘に浮かぶ島壱岐は、高速客船で博多港より1時間ほどの距離にあり、意外と近い位置にある。
雲丹と魚が美味しい島で有名であり、一度は訪れたいと思っていたが、離島なので、台風一つ来るだけで島に行く手段も出る手段もなくなってしまうことから行きかねていた。しかし、今年の10月になって天気が安定し、週末の好天とのことで訪れてみた。
壱岐のほぼ中央にある一支国博物館の塔から、深江田原を見下ろしてみる。
深江田原は長崎県で2番目に広い平野であり、この小さな盆地が2番目ということは、いかに長崎県に平野がないかを物語っているわけだが、とにかくこの平野がかつて壱岐の国の王宮が置かれていたところである。
壱岐は歴史のある島であり、とくに農業においては日本で最先端の技術が入ってきていた島である。考古学的発掘も行われていて、深江田原には原の辻遺跡が復元されている。
壱岐名物「はらほげ地蔵」。
一見すると、6体の小さな地蔵が並んでいるだけのようだが、じつはこの地蔵、なかなかユニークなのである。
今は潮が引いているので分からないが、この地蔵たちは、潮が満ちると半身が海に沈んでしまう。
それゆえ、地蔵本体は潮に削られ、独特の形になっている。
日本全国地蔵の数は多けれど、海に沈む地蔵は珍しいであろう。
はらほげ地蔵近くにある食事処「うにめし食堂」では、「はらほげ定食」なるものが出されている。
面白い名前の定食であり、一度は食ってみたいものだが、内容はウニ飯に海鮮料理とのことで、それでは予定の夕食とキャラがかぶってしまうのでやめておいた。
はらほげ地蔵からさらに半島を進んでいくと、名所「左京鼻」がある。
柱状節理の断崖が連なっているところであるが、そのなかに海から柱状節理が垂直に出た岩磯があり、海のなかから救いを求めるがごとくに突き出た手のように見え、とても印象的である。
これも壱岐名物の「猿岩」。
黒崎半島の突端にある大きな岩塔が、見る角度によって猿の横顔に見えるためにそう名付けられた。
猿岩も横方向から見ると、もう猿には見えない。
この方向から見ると、玄武岩の見事な柱状節理の並びを見ることができる。
壱岐ゆかりの人物として、芭蕉の弟子曽良がいて、曽良の終焉の地が壱岐勝本である。
小さな墓であるが、当時はほとんど無名であり、そして縁故もないような地で、その墓が300年以上も守られてきたところに、壱岐の良さがある気がする。
壱岐は玄界灘からの海風が始終吹いているところなので、風力発電の好地だそうだ。
2基の巨大な風車がゆっくりと回っている。
壱岐の北の岬、赤瀬鼻。
赤い磯が海に伸びており、釣りのいいポイントらしく、釣り人が幾人もいた。
ここからは対馬が見えるはずだが、少々もやっていたことせいか、対馬は確認できなかった。
一泊二日の計画で、壱岐をいろいろと巡ってみた。
そんなに大きくない島なので、だいたいの名所は回れるかと思ったが、あと10ヶ所くらい行きたかったところが残ってしまっている。
歴史のある島だし、それに複雑な地形をしていることから自然の名勝も多いことから、まったく時間が足りなかった。
春にでもまた来てみようか。
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