紅葉の大船山@平成24年
今年は九重の紅葉が素晴らしいとのことで、しかも週末が好天の予報だったので、大船山を訪れた。
長者原から坊がつるを経由で大船山に登ることにする。
途中の窪地、雨ヶ池は、ススキがいい具合に実っていて、風に波のごとくに揺れている。
大船山の稜線に出たところが段原で、ここから見る大船山は見事に紅葉に染まっている。とりわけ、ドウダンの赤色が印象的。
稜線を歩いていき、大船山に近づけば、紅葉はさらに赤みを増してくる。
大船山山頂では、法螺貝の響きが。
美しき紅葉の前に、自然への感謝をこめての儀式のようであった。
九州に紅葉の名所は数あれど、そのなかでトップクラスの名所は、ここ大船山の御池。
山頂の噴火口跡の池に、紅葉が様々な色に染め上り、その姿を池に映している神秘的光景。
御池まで降りていけば、この紅葉と、それを映す池のコントラストがはっきりと分かる。
1786mを登って来た人しか見ることのできない、自然の造形美。
これ、ライトアップすると極上の美しさになるとは思い、…ならば満月の時なんかは、途方もなく美しい光景が見られるのでとも思った。
いつか、見てみよっと。
紅葉の時期の九重は美しさの極みというところがあるが、ただし問題点は人の多さ。
九重は、ミヤマキリシマと紅葉の時期は、1日に1万人以上が山に登るという、少々常軌を逸した登山密度を示す山域となるのであるが、本日もそうであった。
山頂から段原までの登山道は写真に示すように、ずっと人に満ちての渋滞状態。
おかげで、いつもに比べやたらに時間のかかった山行になったが、それはそれで、またよしである。
大船山に登っていたころから、ずっとヘリコプターの音がしていたので、紅葉取材のヘリかなと思っていたが、坊がつるから見るヘリの姿は、懸命に稜線上で位置を探っており、遭難救護のヘリのようであった。
やがて、ヘリは何度かのトライからようやくウィンチを下ろし、そして遭難者の回収に成功したようで、夕暮れ間近の空を飛び去っていった。
三俣山は、それ自体は巨大なヘリポートみたいな山なので、本来は大鍋小鍋あたりで救助すればいいのだろうけど、そうはいかない事情があったのでしょうね。
あの風が強く、かつ複雑に吹く稜線上で、見事に救助に成功したプロの技術に感心。
1年半ぶりに訪れた大船山であるが、長者原からのルートがずいぶんと変わっており、九重って、本当に崩落の激しい山と思った。
それでも魅力多き山なので、人々の努力で九重の道は維持されており、ありがたいことである。
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