ソーリューの朝
ブルゴーニュ地方の小さな町ソーリュー(Saulieu)は、我々のような食いもの好きにとってはレストラン、ベルナール・ロワゾーのある町ということで有名なのだが、じつはロワゾーよりも町の中心に建つ教会のほうで有名になっている。
ソーリューは小さな町であり、そして教会は小高いところにあるため、ソーリューのどこからでも教会の塔を見ることができる。
その塔を見ながら、ゆるい坂を登っていけば容易に教会、サンタンドシュ教会(Saint Andoche)に着くことができる。
サンタンドシュ教会はロマネスク建築の代表的存在だそうで、建てられたから1000年以上も経つという、歴史的価値も大きい教会だ。
教会内部の柱の彫像の芸術性が高いとのことで中に入ってみたかったが、午前10時からの開場とのことで、結局入る機会をもてなかった。
ソーリューの一番栄えているところは、教会前の広場と通りであり、地元の人専用のような店がいくつかあった。
パリのような、道路にゴミが落ちまくっている街とは違い、フランスの地方都市はいったいに清潔感がある。
ソーリューの朝は、道を掃除している人たちをよく見たし、そしてこの街ではゴミはドラム缶みたいなものにいったん入れられるのであるが、それを回収しているのはなんと馬車であった。
なんだかよく分からないが、いかにもフランスの地方都市!という感じだ。
朝の散策ののちは、ロワゾーに戻り朝食。
今回の食紀行中は、夕食の量が多いために、原則的には一日一食で済ませていたのだけど、世界一とも称される「ロワゾーの朝食」は、一度は経験してみたかったため、朝食をとってみた。
「コンチネンタル」と呼ばれるフランス式の朝食はシンプルであるけど、それぞれの料理のレベルは高いものであった。
生ハム、半熟卵、パテ、パン、コンフィチュール、どれも美味。
まあ、世界一ということはないだろうけど、とても美味しかったです。
ソーリューからはTGVでパリに戻るので、いったんはディジョン駅までタクシーで行く。
ディジョン駅、ピンクの看板に「Vous avez rendez-vous avec le train」と書かれてあるのが、なんだか洒落ていていいですね。これが英語だと、「You have a promise with the train」で、なにも面白くない。
でも、rendez-vous(ランデブー)という言葉があると、旅立ちの楽しさが伝わって来る。これがフランス語の良さだな。
なお、手前の図入りの説明書きみたいなものは、フランスによくある貸し自転車の使い方の説明表示板。一度使ってみて、街中を自転車で走りたかったのだが、じっくり読んでみても、使い方がなにがなにやらさっぱり分からなかった。
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Comments
あの人は、ロワゾーではなく、アレクアンドル デュメーヌ氏です。フェナン ポアン、アンドレ ピックと同じ時代の三大シェフの1人ですよ。
ご存知ないのですか?
Posted by: 無知の食通気取り | December 15, 2016 09:40 PM
御指摘有難うございました。早速、訂正いたしました。
アレクサンドル デュメーヌ氏のことは知らなかったので、webで検索しましたが、偉大な料理人であり、またソリューの偉人であることも分かりました。
それで、ロワゾーのレストランに肖像画が掲げられていたんですね。
浅学なもので、これからも当blogへ御教示いただければ幸いです。
今回の御指摘、誠に有難うございました。
Posted by: 湯平 | December 19, 2016 08:50 PM