高知編(6)四万川中村→足摺岬→竜串 89.8km
四国には「是非見るべき名所」が二つあり、一つは祖谷渓、もう一つは足摺岬である。本日はその足摺岬を通るコースである。
土佐山を出てから、このところずっと雨である。
雨の中考えた疑問「お遍路さんは雨のときはどういう格好をしているのだろう?」の解答が前を歩いておりました。
笠と雨合羽なんですね。さすがにクラシックな蓑姿ではありません。
足摺岬は足摺半島の突端にある。
半島というものがたいていそうであるように、この足摺岬もアップダウンの多い道である。その疲れる道を越えて、足摺岬へと到着。
雨のなかの足摺岬。
太平洋をにらんで立つ銅像は、幕末に活躍したジョン万次郎のもの。
幕末のなか、ジョン万次郎ほど数奇な人生を歩んだ人もいなかったろうが、これほど優秀な人物を時代が使いきれなかったのは、あの頃の歴史書を読んでいて、いつも残念な思いをする。
四国のもう一つの有名な岬、室戸岬が地形が緩やかで、あんまり岬っぽくないのに比べ、足摺岬は巨大な断崖絶壁が、太平洋に屹立しており、「いかにも岬!」という感じの、じつに立派な岬だ。
足摺岬は燈台を載せた岬以外の岬も伸びており、幾重にも岬が連なる形をしている。
「天狗の鼻」という展望所から眺めると、その全貌がよく分かる。
足摺半島を周回し、土佐清水市を抜け、竜串へと到着。
竜串は名勝地であり、地層構成が複雑になっており、それが海水に浸食されたため、変化に富んだ風景をつくっている。
見どころ多い海岸であるが、弘法大師が四国を旅したとき、ここに寄り損ねたので、それを悔やんだため「見残し海岸」という名前が付けられている。
本日の宿泊は、竜串の「ホテル南国」。
このホテルは「サラリーマン転覆隊お遍路編」で知った。ママチャリでお遍路をしているときに、彼らはこのホテルに泊まったのであるが、宿を出発したその日に竜巻が直撃し、建物が半壊したというエピソードが載っていた。一日ずれていたら、えらい目にあっていたところであった。そして、その後修復工事を行い再開したという復興の話も載っており、そういう物語のあるホテルを訪れてみたかったのである。
ホテル南国では、一泊二食つきで12000円のプランにしたけれど、味彩の宿というだけあって、夕食の量と質が半端なものではなかった。
夕食の時間に食堂に行くと、テーブルに最初にあったのが、
・五目鍋の具(タイ、豚、鶏、タラコ、野菜、豆腐)
・造り(アジ、タイ、ヒラメ、ヨコワ、ヒオウギガイ)
・鰹のたたき
・ちゃんばら貝
・トコブシ煮
・ナマコ酢の物
と、たいそうな量であった。
ついでなので、いくつかの皿を、それだけの写真で紹介。
民宿などによくある、最初にどっと出てそれで終わりのパターンかなと思ったら、なんのなんの、これからもいろいろと料理が出て来た。
海鮮もの、フルコースである。
さらに〆として、このあとに白御飯と味噌汁が出てくるはずだったが、さすがにもう結構と、降参いたしました。
いやはや、高知というと、料理がいっぱい出て来る皿鉢料理なんてのが有名であったが、そのご馳走攻撃的な乗りを十分に感じとれました。
このホテルの料理は二代目がつくっていたけど、素材もいいし、料理の流れもいいし、観光に加え、料理目的でも訪れる価値のある宿でありましょう。
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味彩の宿「ホテル南国」
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